2017年8月8日から16日まで、7泊9日でフランス・パリへ行ってきました。旅の目的はもちろん、ディズニーランド・パリを訪れるためです。
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パリ滞在中は、パークだけではなく、ノートルダム大聖堂などの観光名所もめぐってきました。今回はディズニーランド・パリを訪れてみて、舞浜新聞が思ったこと・感じたことをまとめていきたいと思います。
25周年のお祝いムード一色!
ディズニーランド・パリは今年、開園から25周年を迎えました。今回「パリのパークに行ってみたい!」と思ったのも、25周年イベントがきっかけの一つです。
パーク内は25周年のお祝いムードに包まれていました。入ってすぐにあるディズニーランド鉄道の駅は、今だけのデコレーションが施され、お城の前にはキャラクターたちのフォトロケーションが作られていました。
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25周年イベントは、2017年3月26日から始まりました。今回のアニバーサリーイベントに合わせて、パークに導入されたものは、以下の通りです。
- アトラクション「スター・ツアーズ:ザ・アドベンチャーズ・コンティニュー」
- アトラクション「スター・ウォーズ ハイパースペース・マウンテン」
- キャッスルショー「ミッキー・プレゼンツ ハッピー・アニバーサリー・ディズニーランド・パリ」
- キャッスルショー「ザ・スターリット・プリンセス・ワルツ」
- 昼のパレード「ディズニー・スターズ・オン・パレード」
- キャッスルプロジェクション「ディズニー・イルミネーションズ」
スター・ツアーズは、東京など他のパークと同様に、映像が3Dとなり、時代設定がエピソード3とエピソード4の間に変更されました。また、スペース・マウンテンも、カリフォルニアのディズニーランド*1や、香港と同じく、スター・ウォーズの要素が導入され、「ハイパースペース・マウンテン」となりました。
アトラクションだけではなく、イベントではショーやパレードにも力が入っています。中でも、これまで行われていた「ディズニー・ドリームス!」に代わる、新しいプロジェクション・マッピングのショー「ディズニー・イルミネーションズ」は、行く前からかなり期待していました。
2つのキャッスルショーは、見ごたえ十分!
25周年イベントでは、城横にあるロイヤル・キャッスル・ステージで、「ミッキー・プレゼンツ ハッピー・アニバーサリー・ディズニーランド・パリ」と「ザ・スターリット・プリンセス・ワルツ」の2つのショーが行われています。
ハッピー・アニバーサリーは、各テーマランドごとにキャラクターが登場して、最後にミッキーと一緒にパークのアニバーサリーをお祝いする、というものです。
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東京でもおなじみのキャラクターに加えて、ダッフィーも登場するので、キャラクター好きの方には絶対におすすめのショーです。ただし、ビッグ5のうち、ミニーとドナルドは登場しません。25周年限定コスチュームを着た2人に会えるのは、グリーティングだけです。
もう一つのスターリットは、ティンカー・ベルの魔法の力で、舞踏室(ボールルーム)へと変わったステージに、ディズニーのプリンセスたちが舞踏会のためにやって来る、というショーです。
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出演するプリンセスは、以下の8人です。
- 白雪姫
- シンデレラ
- オーロラ姫
- アリエル
- ベル
- ジャスミン
- ティアナ
- ラプンツェル
世界のディズニーパークの中で、これだけ多くのプリンセスが集まるショーは、パリぐらいしかありません。ステージで華麗なダンスを見せてくれた後は、プリンスたちと一緒に、客席近くまで下りてきてくれます。プリンセスが好きな女の子には、絶対にチェックしてほしいショーですね。
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いずれのキャッスルショーも、抽選などはなく、地面に座って開始時刻まで待ちます。ベンチはありますが、ステージからは少し遠い位置です。東京とは違って、ベビーカーをたたまない人や、中腰の人もいますので、できれば最前列、もしくはステージ中央寄り、後方の花壇に腰掛けて見るのがおすすめですね。
ハッピー・アニバーサリーは午前中からお昼過ぎにかけて、スターリットはハッピー・アニバーサリーが終わってから夜まで公演されます。ロイヤル・キャッスル・ステージの鑑賞エリアは、パレード運行中、フロートが通過するルートになっていますので、注意が必要です。
お昼のパレードは、曲がかっこいい!
ディズニー・スターズ・オン・パレードは、25周年イベントに合わせて始まった、新しい昼のパレードです。ファンタジーランドを出発して、城前のセントラル・プラザを回り、メインストリートUSAへと向かいます。
これまで、いくつかのパークのパレードを見てきましたが、パリのこのパレードはなんとも異色でした。テーマソングである「ロスト・イン・ザ・マジック」だけを聞くと、デイパレードの曲だとは感じられないと思います。「かわいい」というよりも、「かっこいい」という言葉が似合うパレードになっていました。
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パレードは8つのユニットで構成されています。そのうち、ライオン・キングとピーター・パンのフロートは、東京ディズニーランドのデイパレード「ジュビレーション!」で使われていたフロートが使われています。思わぬパリでの再会に、少し驚いてしまいました。
パリの場合は、パレードルートは基本的にすべて立ち見となっています。ただし、エリアによっては座り見と立ち見のゲストが混ざっていることもあります。このあたりは東京ほど徹底されていません。
すべて立ち見のため、できるだけ最前列で場所取りをすることをおすすめします。中には子どもを肩車するお父さんもいますからね。混雑期は1時間半前から、場所取りが始まるくらいです。メインストリートUSAは、鑑賞エリアが限られていますので、特に混雑しやすくなっています。
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イルミネーションズは、どこかで見たことあるような…?
さて、夜も深くなってくると、いよいよ新しく始まった、キャッスル・プロジェクションのショー「ディズニー・イルミネーションズ」の時間になります。
ショースケジュールを見て驚いたのは、イルミネーションズの公演開始が「à la fermeture du parc」つまりパークの閉園時刻になっていたのです。8月のこの時期、パークの閉園時刻は夜の11時。まさか深夜11時を回って、ショーをやるとは思いませんでした。
しかし考えてみると、8月のパリの日の入りは、だいたい夜の9時ごろ。暗くなるのはそれからですので、ショーの開始が遅くなるのは仕方ありません。
ショーの鑑賞エリアは、城前からメインストリートUSAにかけての場所です。やはり、見やすい城前のエリアから埋まっていきます。混雑期ですと、2時間以上も前から場所取りが始まります。通路などもありませんので、開始直前ともなると、まったく身動きは取れなくなります。
イルミネーションズは、城にプロジェクション・マッピングが映し出され、ディズニーの音楽に合わせて、花火と噴水が花を添える豪華なショーでした。
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ただ、少し引っかかったのは、上海ディズニーランドのキャッスル・プロジェクション「イグナイト・ザ・ドリーム」と共通点が多いことでした。
使われている音楽や映画のワンシーンは、パリと上海で微妙に違います。ただ、ミッキーがストーリーテラーとしてショーが進む点、シンデレラの『夢はひそかに(A Dream Is A Wish Your Heart Makes)』がテーマソングとして使われている点は同じなのです。
花火の豪華さや、音楽に合わせて光り輝く噴水は、見ていてため息が出るくらいです。ただ、できれば上海と違うものを見たかった、というのが正直な感想でした。
ミッキーの見送りがあるの!?
さて、イルミネーションズを見終わると、ゲストは一斉に帰り始めます。城前からゲートまでは、メインストリートと、両脇にあるアーケードの3つルートがあるのですが、どこも人でいっぱいで、なかなか進みません。やっとの思いでタウンスクエアにたどり着くと、なんとミッキーがいるではありませんか!
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実はショー終了から15分ほど、ミッキーがゲストの見送りをしてくれるのです。家路を急ぐゲストへ、ミッキーが話しかけているのは、なんとも微笑ましかったですね。
念願だった「ミッキー・アンド・ザ・マジシャン」
25周年イベントのお祝いムードに染まる、ディズニーランド・パリ。その隣にあるウォルト・ディズニー・スタジオ・パークでも、25周年のデコレーションが飾られています。ただし、ディズニーランド・パリと違って、イベント限定のショーやパレードはありません。
私が絶対に見たかったのは、スタジオ・パークで行われている「ミッキー・アンド・ザ・マジシャン」です。2016年7月に始まったショーで、カリフォルニアの「マジカルマップ」、香港の「ワンダラスブック」に続く、ミッキーが主役のステージショーなのです。
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場所は19世紀のパリ。腕のいい手品師のアシスタントを務めるミッキーマウスは、夜が明けるまでに、アトリエの掃除をすることになりました。そのアトリエの中で、ミッキーがディズニーの様々な世界を旅する、というストーリーになっています。
ディズニーのショーとしては珍しく、魔法ではなく「手品」をキーアイテムにしています。エルサと会った後に「レット・イット・ゴー」を口ずさむ姿など、かわいらしいミッキーの姿をたくさん見ることができます。カリフォルニアや香港のショーも素晴らしいですが、パリも前評判通り、非常に完成度の高いショーになっていました。
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レミーのアトラクションもすごい!
スタジオ・パークには、もう一つ絶対に行きたいところがありました。それは映画『レミーのおいしいレストラン』がテーマになったアトラクションです。
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この作品はパリが舞台になっているのですが、パークの中にそのままパリ市内の街並みが再現されていて、かなり驚きました。このアトラクションは、レミーと同じ大きさになって、レストラン「グストー」の中を冒険する、というストーリーになっています。
3Dメガネをかけて乗るのですが、本当に自分がネズミサイズになったような臨場感がありました。少しネタバレになってしまうのですが、乗るライドによって、見られるシーンが変わるのです。何度乗っても楽しめるアトラクションに仕上がっていました。
グランドスラムを達成しました!
今回のディズニーランド・パリ、そしてウォルト・ディズニー・スタジオ・パークで、世界にあるすべてのディズニーパーク訪問を達成しました。
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初めて海外のディズニーパークを訪れたのは、2012年。アメリカ・フロリダのウォルト・ディズニー・ワールドでした。あれから5年。読者の皆さんに支えていただきながら、長年の夢を叶えることができました。
どのパークにも、それぞれの良さがたくさんあって、一番は決められません。もちろん、東京ディズニーリゾートが自分にとって特別な場所であることに、変わりはありません。
アウラニは訪問しましたので、残すところはディズニー・クルーズラインでしょうか。キャスタウェイ・ケイは、ご縁があったら、ぜひ行ってみたいと思っています。
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おわりに
7泊9日の海外旅行は、これまでの人生の中で一番長い旅になりました。パリ市内にある、日本人向けの短期アパート(アパルトメント)を借りて、パリ市内の観光名所を回ったり、近郊電車でディズニーランドを訪れたり…。ここでは書ききれないくらいの、濃い9日間でした。
街中にホームレスや乞食、シリアからの難民がいたり、いたるところに若者による落書きがあったりと、花の都のイメージとは程遠い、闇を感じることもありました。ただ、それを差し引いても、昔から残る観光名所や街並みを見ていると、パリが多くの人から愛されている理由が分かりました。
念願だったグランドスラムを達成することができましたが、ディズニーパークは少しずつ変化していきます。もちろん、東京ディズニーリゾートも同じです。これからも、変わりゆくディズニーパークについて、読者の皆さんに情報をお伝えしていきます。どうぞ、よろしくお願いします。
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よもやま話
「パリは英語が通じない」というイメージがありますが、パーク内は英語で意思疎通ができるキャストさんがほとんどでした。あまり心配しなくても、大丈夫だと思います。「フランス人は接客態度が悪い」とよく言われますが、少なくともパーク内はきちんとサービスをしてくれましたよ。
ディズニーランドに隣接して立つ「ディズニーランドホテル」。実はこの中に、東京ディズニーランドの設計段階で描かれたコンセプトアートが飾られています。
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また、シティーホールには、ディズニーランド・パリ開園時に、東京ディズニーランドから送られたプレートが飾られています。パリと東京の強い結びつきが感じられますね。
プレートはシティーホール入ってすぐ右に飾られている。©Disney
今回は天気の影響もあって、パリ滞在中は3日間パークに行きました。1日券と2日券を併用したのですが、時期によっては、年間パスポートを買ったほうが安くなることもあります。
パークに入る前は、東京と同じように手荷物検査があります。キャストさんによる目視の検査に加えて、ゲスト全員が金属探知ゲートをくぐります。開園時刻近くは、検査ゲートがかなり混雑しますので、早めにパークに着くことをおすすめします。
周辺にある直営ホテルの宿泊者は、開園時刻の1時間前からパークへ入ることができます。ただし、メインストリートUSAと城前などの一部エリアまでしか入れません。アトラクションのファストパスなども、開園時刻にならないと、取ることができません。
開園時刻のおよそ30分前になると、一般ゲストも入園することができます。ホテル宿泊者と同様、一部エリアのみですので、タウンスクエアで行われているグリーティングに並びましょう。
今回、8月の訪問ということで、暑さが一番心配でした。しかし、パリは連日過ごしやすい気温で、朝晩は20度前後まで冷え込むくらいでした。パリは北海道の札幌市よりも緯度が高く、盆地のため、夏でも冷え込むことがあるのです。ただし、日差しは強く、気温が高くなる日もありますので、調整できる服装のほうがいいですね。
パーク内には喫煙エリアがありますが、パリでは歩きたばこをするゲストが珍しくありません。これも国民性でしょうか。小さい子を連れた方は、気を付けたほうがいいですね。
ディズニーランド・パリは、スポンサーにネスレが入っているため、ネスレのミネラルウォーターしか売られていません。日本でも売られている「ヴィッテル」なのですが、実はこれ硬水なのです。硬水が苦手な方は、事前に駅の売店などで、軟水を買っておきましょう。
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*1:2017年6月1日に終了。元のスペース・マウンテンに戻っています。