舞浜新聞

東京ディズニーリゾートなどのディズニーパークをはじめとして、ディズニーに関する様々な情報をお伝えします。



私を10周年の香港に連れてって!旅行記

2016年1月9日~11日まで、中国の香港ディズニーランドへ行ってきました。

 

現地からのTwitterによるレポートはこちらを。

 

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©Disney

 

香港ディズニーランドでは現在、開園10周年イベント「ハッピリー・エバー・アフター」が行われています。今回は、10周年のお祝いムードに染まっている香港で、思ったことや感じたことをまとめていきたいと思います。

 

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©Disney

 

今回の旅の目的について

香港ディズニーランドが開園したのは、2005年9月12日のことでした。開園当時は「アジアで2つ目のディズニーパーク」として話題になったのですが、面積が狭く、アトラクション数も少なかったことから、入園者数は伸び悩みました。

 

開園当時のトラブルに加えて、中国本土からのゲストのマナーの悪さも問題になりました。これについては、日本のメディアでもかなり取り上げられましたので、覚えている方もいるかもしれません。

 

マイケル・アイズナー氏がディズニー社のCEOを務めていたときに、香港のパークは造られました。アイズナー時代にはディズニーパークが粗製乱造され、その後のディズニー社の経営に暗い影を落としたことで知られています。ただ、最近の香港はエリア拡張に加えて、ゲストのマナーも向上しており、少しずつ入園者数を伸ばしています。

 

舞浜新聞では2013年8月に、新エリア「ミスティック・ポイント」がオープンした直後の香港を訪れました。

 

 

東京から香港までは、飛行機で5時間ほど。手軽に行けるディズニー直営のパークでしたので、また機会があれば行ってみたいと考えていました。

 

2015年11月16日から、香港では開園10周年イベント「ハッピリー・エバー・アフター」が始まりました。そのイベントの目玉として公演が始まったのが、新ショー「ミッキー・アンド・ザ・ワンダラス・ブック」でした。

 

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©Disney

 

いくつかのサイトや、香港のパークを訪れた方からは「ワンダラスブック良かったよ!」「絶対に見るべき」という声が上がっていました。そんな声を耳にするうちに「私もワンダラスブックを見てみたい!」と思ったのです。

 

香港のベストシーズンは11月~2月と言われています。夏は雨季になり、日中はうだるような暑さとスコールが続くのです。もちろん、日本と同じように台風が襲うこともあります。そこで、夏前で休みが取れる1月の3連休で、香港を訪れることを決めました。

 

今回の旅の目的は、ズバリ「ミッキー・アンド・ザ・ワンダラス・ブック」を見ること、そして10周年イベントに合わせて導入された新アトラクション「フェアリー・テイル・フォレスト」や、リニューアルした花火ショー「ディズニー・イン・ザ・スターズ」を見ることにしました。

 

「グリーティング天国」の香港

パークの開園時間は午前10時になっていたのですが、私は1時間ほど早めにパークへ行きました。これは以前行ったときに、30分ほど前にメインストリートUSAまで入れてくれたからです。

 

実際、この日も9時30分ごろにゲートが開き、入園が始まりました。パークの中に入ると、なんと10周年イベントの衣装を着たミッキーとミニー、ドナルドとデイジー、そしてダッフィーとシェリーメイがグリーティングをしているではありませんか!東京では考えられない光景に、思わず驚いてしまいました。

 

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©Disney

 

香港のパークでは、キャラクターのグリーティングが充実しているのは聞いていました。しかし、実際の開園時間前から、タウンスクエアでグリーティングを行うとは思いませんでした。今回はダッフィーとシェリーメイ、そしてミッキーとミニーの2ショットをそれぞれ撮ることができました。

 

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©Disney

 

グリーティングに並んでいると、あちらこちらから日本語が聞こえてきました。中には舞浜で売っている服やカバンを身に着けている方も見受けられました。やはり香港はグリーティング天国ですね。

 

ワンダラスブックは、とにかくすごい!

さて、今回の旅のメインでもある「ミッキー・アンド・ザ・ワンダラス・ブック」を見に行くことになりました。ワンダラスブックは、ファンタジーランドの中にある「ディズニー・ストーリーブック・シアター」という劇場で公演されています。

 

ショーの主役は、ミッキーマウスとグーフィーです。2人が大きな本「ワンダラスブック」を見ようとすると、中から突然『アナと雪の女王』に登場するオラフが飛び出してきます。

 

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早く本の中に戻してあげないと、オラフは溶けてしまいます。そこでミッキーは、ワンダラスブックの中に入って、オラフがいたページを探す旅に出る…というのが、このショーのストーリーです。

 

前評判通り、ワンダラスブックは本当に素晴らしいショーでした。キャストによる生歌や、力強いダンス、特殊な舞台装置はもちろんだったのですが、たくさんのキャラクターたちを登場させながら、きちんと一つのストーリーにまとめあげていることに驚かされました。

 

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プリンセスのシーンではアリエル、ラプンツェル、メリダの3人が登場。生歌で掛け合うシーンはまさに圧巻。©Disney

 

このショーでは「ミッキーがオラフのいたページを探す」「ページを探していく中で、様々な物語のキャラクターたちと出会う」というのが、大きな柱になっています。ショーの最後にはアナとエルサも登場するのですが、違和感なくストーリーが進んでいきました。

 

通常、このようなキャラクターたちが登場するショーの場合、どうしてもメインのストーリーがぼやけてしまうことが多いです。しかし、アナハイムのディズニーランドで行われている「ミッキー・アンド・ザ・マジカルマップ」もそうなのですが、きちんとメインストーリーが明確になっていました。

 

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©Disney

 

フィナーレでキャストたちが、10周年イベントのメインテーマである「ハッピリー・エバー・アフター」を歌い上げるのですが、それを見て、思わず号泣してしまいました。もちろん、すぐに2回目を見るために、劇場の前に並んだことは言うまでもありません。

 

「ミッキー・アンド・ザ・ワンダラス・ブック」は、香港10周年の目玉にふさわしい、完成度の高いショーに仕上がっていました。これを見るためだけに、香港を訪れる価値は十分あると思います。そう思う反面、ぜひ東京でも、こんな完成度の高いショーを見せてほしいという気持ちも強くなりました。

 

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ちなみに、ワンダラスブックは現地のゲストにも大人気で、公演開始の2時間以上も前から列ができ始めます。私もかなり早い時間から待ちました。しかし、かなり早めに待っても、一般ゲストよりも先に、事前に予約した年間パスポート(マジックアクセス)のゲストが劇場に入る仕組みになっています。

 

もし前方中央の席で見たい!という方は、2時間以上前から並ぶことをおすすめします。劇場の入り口では左右2列に分かれて列が形成されますが、右側の列のほうが早く劇場の中に入ることができます。

 

ショーは英語と広東語のミックスで公演されています。舞台袖には英語と北京語の字幕が表示されますので、セリフの意味を追うこともできます。

 

「フェアリー・テイル・フォレスト」は、え…これだけ?

さて、10周年イベントに合わせて、ファンタジーランドには「フェアリー・テイル・フォレスト」というアトラクションが導入されました。ディズニーのジュエリーを手がけている「パンドラ」がスポンサーを務めるということで、話題になっていました。

 

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©Disney

 

このアトラクションは、屋外エリアをゲストが歩いて見て回る形式になっています。エリア内には、ハンドルを回すと、ディズニー・プリンセスの物語の一部を見ることができるミニチュアが設置されています。

 

ガラスケースの中に入った人形が動いたり、実際に城のミニチュアが動いたりしますので、それらの風景と一緒に写真を撮ることができるようになっています。エリア内にはティンカーベルのグリーティングスポットもあります。

 

すべてのプリンセスのブースを見て回ったのですが、私の正直な感想としては「え…これだけ?」という一言でした。

 

小さな子たちはハンドルを回して、いろいろな変化をするブースを見て喜んでいる様子でした。また、城のミニチュアと一緒に写真を撮っているゲストもたくさんいました。しかし、どうしても規模の小ささを感じてしまったのです。

 

私はてっきり「将来的にはプリンセスのグリーティングも導入するのかな?」とも思っていたのですが、ゲストが待てるようなスペースはありませんでした。今後、もしかするとティンカーベルのグリーティングスポットを変える可能性もありますが、それでもスペースとしては不十分だと思います。

 

ディズニーがどうして香港に、このような施設を造ったのか。私には理由がさっぱり分かりませんでした。SNSによる写真の拡散を考えているのか、それとも今後の大規模投資に向けた、小規模なテコ入れなのか…。今後の香港のファンタジーランドがどう変化していくのか、注目していく必要がありそうです。

 

ナイトパレード「ペイント・ザ・ナイト」は必見!

2014年10月に始まったナイトパレード「ディズニー・ペイント・ザ・ナイト」香港のパークでは初めてのナイトパレードです。アナハイムでも同名のパレードが公演されていますが、香港のほうが先に始まりました。

 

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今回、香港版とアナハイム版を見比べてみました。香港版はアナハイム版とは違って、アナとエルサのフロートはありません。しかし、基本的にメインのフロートは香港版もアナハイム版もほぼ同じでした。

 

もちろん、ダンサーや演出などに若干の違いはありますが、「アナハイムのペイント・ザ・ナイトを見たいけど、アメリカまではなかなか…」という方は、香港でも十分楽しめると思います。

 

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「ディズニー・イン・ザ・スターズ」は香港らしいショー

香港では、アナハイムのディズニーランドと同じく、眠れる森の美女の城がシンボルになっています。ここでは花火とプロジェクション・マッピングが融合した「ディズニー・イン・ザ・スターズ」が公演されています。

 

開始直前に行ったのですが、城前の広場を見ていると、立っているゲストと座っているゲストがいて、ちょっと混乱してしまいました。キャストさんからは、なんの指示もありません。結局、立ち見のゲストと座り見のゲストが混在する中でショーは始まりました。

 

このショーではディズニーの名曲に合わせて、花火が打ち上がり、様々なシーンが城に映し出されます。ただ、東京の「ワンス・アポン・ア・タイム」のように、明確なストーリーやストーリーテラーがいるわけではありません。あくまでもディズニーの名曲や名シーンを集めたショーになっています。

 

ちなみに、直営の2つのホテルでは、テレビでこのショーの音楽が流れるチャンネルが用意されています。公演時間中には、ショーに合わせてテレビからも音楽が流れる仕組みです。パークビューのお部屋に泊まった際には、ぜひ活用してみてはいかがでしょうか。

 

初めてのLCCは快適!

今回は、成田と香港を結んでいるLCCのバニラエアを利用しました。

 

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LCCということでサービスに少し不安をもっていたのですが、地上カウンターの職員さんや、機内のCAさんのサービスもよく、快適なフライトで香港へ行くことができました。

 

成田・香港間は4時間ほどですので、事前に空港で食事を買っておけば、機内食は不要だと思います。今回は荷物を預けたのですが、もう少し減らせば機内持ち込みで、さらに料金を安く抑えられると思いました。これからは積極的にLCCを利用していこうと思います。

 

今回は2015年4月にオープンしたばかりの第3ターミナルビルを利用しました。陸上トラックと同じ塗装が床に施されていて、動線がとても分かりやすくなっていました。普段はあまり意識しないのですが、航空料金の中には空港利用料も含まれています。第3ビルは必要最低限の施設で、とても合理的にできていましたので、これで利用料が低く抑えられるのであれば大歓迎ですね。

 

香港ではLCC用の第2ターミナルを利用しました。第2ビルの場合は、チェックインや保安検査、出国審査は第2ビルなのですが、実際に搭乗するのは第1ビルからになっているのです。第2ビルから第1ビルへは、地下シャトルで移動します。しかもバニラエアはそこから、さらにシャトルバスに乗って、サテライトまで移動しなければいけませんでした。

 

仕方がないとはいえ、空港内の移動には余裕を持っておいた方がいいですね。ただサテライトの中には、ショップや免税店、スターバックスなどもあり、とても充実したつくりになっていました。早めに空港でチェックインして、ゆっくり過ごすのも手だと思います。

 

コスパのいい「ハリウッドホテル」

今回は2つある直営ホテルのうち、ディズニー・ハリウッド・ホテルに宿泊しました。

 

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もう一つの香港ディズニーランドホテルに比べて、料金が安かったので、こちらに決めました。パークとホテルを結ぶシャトルバス(無料)は、ディズニーランドホテルとハリウッドホテル、そしてパークの3か所を結んでいます。バスの運行間隔は時間帯によって変わるのですが、基本的にはすぐにバスが来るようになっています。

 

コストパフォーマンスを考えれば、ハリウッドホテルはとても満足度が高かったです。ホテル内には「シェフミッキー」もありますので、キャラクターダイニングを楽しむこともできます。比較的安い「ハリウッド&ダイン」というレストランもあります。

 

ディズニーランドホテルには、オプションでキャラクタールームや、高級フロア「キングダム・クラブ」なども用意されています。そのときの宿泊目的に応じて、高級なディズニーランドホテルと、安さ重視のハリウッドホテルを使い分ければいいでしょう。

 

香港の直営ホテルでは、部屋にペットボトルの水が用意されています。パーク内で買うとそれなりの値段がしますので、これはありがたかったですね。

 

おわりに

今回は2年半ぶりの香港訪問となりました。前回訪れたときは、夏真っ盛りの8月。台風も接近しており、うだるような暑さだったのをよく覚えています。1月は香港のベストシーズンということもあって、暑すぎず寒すぎず、とても過ごしやすい気温になっていました。

 

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日本でもLCCが本格的に就航して、気軽に海外へ行けるようになりました。香港のパークチケットは、1日券で大人が539香港ドル(約8,000円)となっています。東京と比べると、ちょっと割高ですが、東京では体験できないアトラクションやグリーティングを味わうことができます。

 

今年にはトゥモローランドに映画『アイアンマン』をテーマにしたアトラクション「アイアンマン・エクスペリエンス」がオープンする予定です。ディズニーがマーベルを買収して以来、初めてのアトラクションとなります。ますます香港への注目度が高くなっていくでしょう。

 

香港の10周年イベントは、まだ終了日が発表されていません。おそらく2017年の年明け、旧正月(春節)が終わるまでは続くのではないか、と舞浜新聞では見ています。ぜひ、LCCで身近になった香港ディズニーランドを訪れてみてはいかがでしょうか。

 

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よもやま話

初めて成田空港の第3ターミナルを利用したのですが、チェックインのときに「荷物の再検査があるかもしれませんので、10分ほどカウンターの近くでお待ちください」と言われました。おそらく預け禁止のものが入っていたときに、呼び出すためだと思うのですが、大手の航空会社だと、そんなことは言われたことがありません。ちょっと不思議でした。

 

香港のパークやホテルでは、無料でWi-Fiサービスを利用することができます。通信速度も速くて問題なかったのですが、ゲストがたくさん集まっている場所ですと、少し速度が落ちてしまいますね。

 

日本のコンセントはAタイプと呼ばれる形ですが、中国・香港はBFタイプと呼ばれる、三又の形になっています。ホテルの部屋には、BFタイプからAタイプへの変換プラグが一つ用意されていますので、海外対応の家電は問題なく使うことができますよ。

 

香港国際空港には、パークグッズの正規ショップがあります。パーク内で売っている売れ筋グッズを取り扱っていますので、買い忘れや買い足しに重宝しますね。

 

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空港内にある正規ショップ。パークへ行かなくてもグッズが手に入るのは便利。©Disney

 

フロリダでも公演されている「フェスティバル・オブ・ザ・ライオン・キング」を見てきました。香港版はフロリダ版とは違って、より映画のストーリーに近いショーに仕上がっていますね。座席のおすすめは、入ってすぐ右側のエリア。年間パスポート(マジックアクセス)ゲストの優先案内エリアがあり、そのすぐ上ですと、ショーをちょうど正面で見ることができます。

 

ショップを見て回ると、香港オリジナルグッズに交じって、アメリカや東京のパークでも売られているグッズが並んでいました。なんとも香港らしいですね。中でも目を引いたのが、ディズニーツムツムのグッズです。現地のゲストにも人気があるようで、特にアパレル関係のグッズが多く展開されていました。

 

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ツムツムのグッズとして、特に印象的なのがこれです。そう、ダッフィーとシェリーメイのツムツムです。日本の場合は、ダッフィー・シェリーメイはオリエンタルランドが販売、ツムツムはウォルト・ディズニー・ジャパンが販売しているため、このようなコラボグッズは不可能です。こういったところにも、ディズニー直営の強みを感じますね。

 

ダッフィーのグッズも多く展開されていました。中でもぬいぐるみは、東京の価格よりも安く設定されていました。ディズニーとしては、フランチャイズの東京ではなく、直営の香港で日本人にグッズを買って欲しいのかもしれません。

 

香港でもアメリカのパークと同様に、高級ブランド「ドゥニー&バーク」のバッグが売られていました。しかも、10周年の限定デザインのものでした。

 

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アメリカのパークでも売られている「ドゥニー&バーク」日本でもディズニーストアで展開していたが、撤退している。©Disney

 

香港のパークでは2015年4月から、買い物袋が有料化されています。レジでも「買い物袋は必要ですか?」と聞かれますので、注意しなくてはいけませんね。1枚50セントになっています。

 

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