舞浜新聞

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2016年10月から導入!「日付指定券限定入園日」って何?

9月17日、東京ディズニーリゾートは2016年10月から「日付指定券限定入園日」を導入することを発表しました。

 

「日付指定のないパークチケット(オープン券)をお買い求めいただく方へのお知らせ」|東京ディズニーリゾート

 

今回は新しく導入される「日付指定券限定入園日」について、詳しい内容や、導入のねらいについて見ていきたいと思います。

 

「日付指定券限定入園日」って何?

東京ディズニーリゾートでは、2016年10月から「日付指定券限定入園日」が導入されます。この日付指定券限定入園日とは、「○年○月○日」と日付指定のないチケットでは入園できなくなるというものです。

 

以下は東京ディズニーリゾートが発表した、2016年10月~12月までの、日付指定券限定入園日のカレンダーです。基本的に土曜日・日曜日・祝日が指定されています。

 

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(東京ディズニーリゾートの公式サイトより引用)

 

日付指定券限定入園日の場合、日付指定券(1デーパスポート、シニアパスポート、マルチデーパスポート、スターライトパスポートなど)や、年間パスポート (ランド・シー・2パーク)は、これまで通り入園することができます。しかし、1年間の有効期間内なら、いつでも使うことができるオープン券では、入園できません。

 

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(東京ディズニーリゾートの公式サイトより引用)

 

オープン券を日付指定券限定入園日で使う場合、日付指定のあるチケットへ変更しなければいけません。日付指定券への変更は、事前に東京ディズニーリゾート・チケットセンターなどでもできますし、当日でもチケットブースで変えることはできるようです。

 

【公式】パークチケットの日付・券種変更について|パークチケット|東京ディズニーリゾート

 

しかし、オープン券から日付指定券への変更には、差額の精算や変更手数料の支払いが必要になります。

 

株主優待パスやスポンサーパスはどうなるの?

(2015年11月23日追記)株主優待パスポートは、日付指定券限定入園日でもそのまま使えます。また、スポンサーパスポートもそのまま使えます(一部を除く)。

 

一番気になるのは、日付指定がない「株主優待パスポート」や、東京ディズニーリゾートのスポンサー企業が発行している「スポンサーパスポート」などのチケットが、日付指定券限定入園日で使えるのかという点です。

 

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左は通常のチケット。右はオリエンタルランドの株主優待として配られるチケット。©Disney

 

現在、株主優待パスやスポンサーパスを、日付指定のあるチケットへ変更することはできません。チケットの裏面にも「日付指定や券種変更はできません」と明記されています。

 

今後、混乱を防止するために、日付指定への変更が可能になる可能性もあります。また、入園制限時でも使えるスポンサーパスについては、日付指定券限定入園日でも使えるようにする可能性もあります。これについては、今後の発表を見ていく必要がありそうです。

 

どうして、日付指定券限定入園日を導入するの?

来年秋から導入される「日付指定券限定入園日」舞浜新聞では、以下の4つの狙いがあるのではないかと考えています。

 

1 パーク内の混雑防止と混雑の平準化

東京ディズニーリゾートの場合、ハロウィーンイベントが開催される10月から、クリスマスイベントが終わる12月までが、一年のうちで一番混雑しやすくなります。

 

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©Disney

 

この時期は、入園制限が行われることも多く、オリエンタルランドとしても、いかに入園者数をコントロールするかが課題でした。制限が必要なほどの混雑になってしまうと、その分だけゲストの満足度は下がってしまいますし、多くのキャストも必要になるからです。

 

おそらく、混雑しやすい10月~12月の土日祝日の人出を、なるべく平日に分散化させたい。そういった考えから、今回の「日付指定券限定入園日」の導入が決まったのでしょう。

 

10月~12月の実施状況によって、2017年のどの時期が、日付指定券限定入園日になるのかが決まると思います。

 

2 再開発工事に伴うパークのキャパシティ低下への対策

東京ディズニーランドではファンタジーランドの再開発、東京ディズニーシーでは新テーマポートの建設が発表されています。詳しい施設の内容や、オープンのスケジュールなどについて、オリエンタルランドは今年中にも発表するとしています。

 

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オリエンタルランドが発表しているパークの開発計画(プレスリリースより引用)

 

ランドの場合、ファンタジーランドの大部分が工事エリアになるとみられています。そのため、どうしてもパークのキャパシティが下がってしまうのです。

 

パークのキャパシティが下がってしまえば、それだけパーク内は混雑しやすくなります。1の混雑の平準化とも関係してくるのですが、できるだけ人出を平日と休日で分散化させることで、混雑を防ごうとしているのではないでしょうか。

 

3 株主優待パスやスポンサーパスの利用抑止

オリエンタルランドは今年4月、株式分割を行いました。これまで100株だったものが、4倍の400株になったのです。

 

 

この株式分割に伴って、優待としてもらえる「株主優待パスポート」の発行枚数も増えました。しかし、オリエンタルランドの株主になっている方の場合、年間パスポートなどをすでに持っていて、優待パスが不要だという方も多いです。また、企業としてオリエンタルランドに興味はあるが、東京ディズニーリゾートには興味がない、という方も多いでしょう。

 

金券ショップでは、かなりの数の株主優待パスが持ち込まれていると聞きます。入園ゲートの変更に伴って、使用済みのチケットに穴が開かなくなったために、一部のショップではパークチケットの買い取りを止めたところもあります。しかし、身分証明書の提示などで、買い取りを続けている店もあります。

 

 

金券ショップに限らず、ヤフオク!などのネットオークションや、メルカリなどのフリマアプリを見ると、株主優待パスが出品されているのを見つけることができます。株主優待パスだけではなく、スポンサー企業が発行しているスポンサーパスも、かなりの数が出品されています。

 

現在、株主優待パスは、入園制限時は使うことができません。一方で、スポンサーパスは一部を除いて、入園制限時でも使うことができます。入園制限が行わなければ、どちらのチケットも、平日・休日問わず使うことができます。

 

おそらく、オリエンタルランドとしては、できるだけ株主優待パスやスポンサーパスを、混雑しやすい日に使って欲しくない、という思いがあるのではないでしょうか。今後、こういったチケットが「日付指定券への変更可能」となったり、日付指定券限定入園日でも使えるようになったりする可能性もありますが、未知数だといえるでしょう。

 

4 ディズニーeチケットの販売促進

東京ディズニーリゾートの公式サイトでは、ネットで購入して、自宅で印刷する「ディズニーeチケット」が販売されています。

 

 

eチケットは自宅で買える便利さがある反面、わざわざ印刷して持って行かなくてはならず、あまり普及していないのが現状です。

 

オリエンタルランドとしては、チケットの発券・印刷コストを抑制できるeチケットを普及させたい、と考えていると思われます。事前に日付指定券限定入園日を発表して「この日は混みやすいですよ」「入園制限をやるかもしれませんよ」と告知しておけば、日付指定ができるeチケットの販売促進につながるのではないでしょうか。

 

日付指定券への変更が無理なときもある?

東京ディズニーリゾートの公式ページを見ると、以下のように書かれています。

 

  • 変更可能なオープン券を、事前に日付指定券に変更していただければ、日付指定券限定入園日にご入園いただけます。
  • 該当日の前売券が売り切れの場合は、変更いただけません。
  • 日付指定券限定入園日当日は、当日券の販売、および券種変更の受付を予定しております。
  • パークの混雑状況によっては入園制限を行い、当日券の販売、券種変更を一時中止する場合がございます。

 

事前に日付指定の前売り券が売り切れの場合は、オープン券を日付指定券へ変更することはできません。また、当日の場合でも、入園制限が行われれば、日付指定券への変更はできなくなります。

 

もし、日付指定の前売り券の販売数がかなり多かったり、周辺ホテルの宿泊人数がかなり多かったりした場合は、事前に入園制限の実施が予告され、当日朝でも変更ができなくなる可能性もあります。

 

今とあまり変わらない?

今回、唐突に発表された「日付指定券限定入園日」の導入。影響を受けるのは、これまで日付指定のないオープン券や、株主優待パス、スポンサーパスなどを使っていた方だけになります。

 

舞浜新聞では今後、平日限定パスポートのさらなる拡大や、当日朝に券種変更を受け付けない「完全日付指定券限定入園日」の導入が行われるのでは?と見ています。また、平日限定の年間パスポートの導入も考えられるでしょう。ただ、平日限定年間パスについては、可能性としては低いかもしれません。

 

大阪のUSJは、年間パスの値段をできるだけ抑えて、そのぶんだけパーク内での飲食や物販の売り上げを伸ばそうとしています。その一方で、オリエンタルランドは、年間パスの値段を買えるか・買えないかのラインに設定して、なるべく販売数が増えないようにしています。

 

これは、年間パス保有者が、あまりパーク内でお金を使わないのではないか、そしてできるだけ混雑を抑制しようとしているのではないか、といった見方ができます。ただし、年間パス保有者の購買金額については、オリエンタルランドとしても具体的な数字は持っていないかもしれません。

 

今後のパーク内の混雑状況によっては、年間パス保有者の拡大のために、平日限定年間パスが導入されるかもしれません。

 

また、ランド・シーどちらも入園できる2パーク共通年間パスの場合、入園制限が実施されると入園することはできません。今後、ランド・シーどちらも入園制限が連発されるような事態になれば、ランド・シーそれぞれの単独パスを買う、という選択肢も出てくるのかもしれません。

 

さて、今後東京ディズニーリゾートはどう変わっていくのか。情報を見極めていく必要がありそうです。

 

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©Disney

 

参考リンク