舞浜新聞

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どこよりも厳しい東京ディズニーランド「ハピネス・イズ・ヒア」鑑賞レビュー

4月15日から始まった「東京ディズニーリゾート30周年"ザ・ハピネス・イヤー"」その目玉ともいえるのが、5年ぶりに一新されたお昼のパレード「ハピネス・イズ・ヒア」です。

 

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©Disney 

 

パレードのスタートから1か月が経過したということで、今回はどのメディアやブログよりも厳しく「ハピネス・イズ・ヒア」について書いていきたいと思います。

 

ファンの方にとっては不愉快になる内容も含まれているかもしれません。覚悟された方はどうぞ。

 

楽曲はいい!技術も進化してる!

ハピネス・イズ・ヒアでは、同じ名前の30周年テーマソングが使われています。楽曲としては、パレード中にずっと流れているアンダーライナーとして使われています。アップテンポな楽曲は耳にも残るので、出オチ感はありませんでした。

 

 

私が感動したのは、フロートが通過するときにアンダーライナーではなく、フロートのテーマソングがきちんと聞こえるということです。前のパレード「ジュビレーション!」でもアンダーライナーとフロートの曲は分かれていたのですが、若干ズレがありました。

 

しかし、ハピネス・イズ・ヒアでは自然に曲がつながっているのです。フロートの曲が流れていないところでも、アンダーライナーが違和感なく流れていました。

 

通過型なのはメリーゴーラウンドだから? 

曲の歌詞にも出てきますが、フロートを見ていると木馬に乗っているキャラクターがいるのが分かります。ハピネス・イズ・ヒアはメリーゴーラウンドをイメージしているパレードといえるでしょう。

 

これまでアニバーサリーの年に行われるパレードでは、パレードルートで停止してショーを行うショーモードが設定されてきました。ジュビレーション!やその前のディズニー・ドリームス・オン・パレードでもそうでした。しかしハピネス・イズ・ヒアはショーモードはなし。完全通過型となっています。

 

確かにメリーゴーラウンドは止まりませんし、それをイメージしたハピネス・イズ・ヒアが完全通過型なのも分かる気がします。しかし、どうも手抜き感が否めません。

 

ショーモードを設定すれば、それだけダンサーやキャラクターの負担も増えます。製作費も増えます。公演時間が長くなれば、現場のゲストコントロールキャストの負担も増えます。パレードルートの封鎖時間も長くなるので、ゲストの移動が不便になります。それは分かります。それでも、せめて今年だけはショーモードを設定して欲しかったのは、私だけではないと思います。

 

公演時間が短いのはやっぱり寂しい

ハピネス・イズ・ヒアの公演時間は約45分。これを聞くと長く感じるのですが、これはあくまでも「パレードのスタートからゴールまでの時間」つまり、ファンタジーランドに先頭のフロートが出てから、トゥーンタウンに最後のフロートが入るまでの時間なのです。それを聞くと短いとは思いませんか?

 

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©Disney

 

私の実測によると、音楽が流れ始めて終わるまでに約20分間でした。目の前のフロートの通過時間もほぼ同じでしょう。これまでのパレードが約30分間だったのと比べると、やや物足りなさを感じます。

 

しかし、実はハピネス・イズ・ヒアには中断がないのです。パレードにはこれまで、横断歩道(クロスオーバー)を通すためにフロートの間隔が広く空けられているところがありました。このときにパレードコースをゲストに横断させていたのです。ハピネス・イズ・ヒアではそのような間が空いているところはありませんので、その分時間が短くなっているともいえます。

 

これがゲストのニーズなの?

私はこれまで30周年のイベントに対して、かなり痛烈な意見を書いてきました。

 

 

前述の記事では、読者の方から厳しい意見をいただくこともありました。しかし、それはあくまでも私が東京ディズニーリゾートのことが大好きだからです。

 

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©Disney

 

サービスは、顧客の想像を上回らないと、より高い満足は得られないと言われています。東京ディズニーリゾートも同様だと思うのです。金をかけろとは言いません。だって営利企業なのですから。でも、せめてゲストの期待を上回るだけのものを提供してほしいのです。そのためにチケットのお金を払っているのですから。

 

でも、こういった見方もできます。東京ディズニーリゾートでは、毎日のようにゲストへアンケートを行っています。来園動機、何人でどこから来たのか、何に一番期待しているのか…。私も経験があるのですが、かなりこと細かく丁寧に聞かれます。

 

これだけのアンケート(マーケティング)を実施しているのに、ゲストが求めているものとは違うものを出すとは思えません。私のようにコアなパークファンは「ショーモードやれよ!」と叫んでいるのに対して、たまに来るというゲストはそこまで求めていないのかもしれません。

 

「パレードは短いほうがいい」「パレードコースが渡れないのは不便」といったゲストの声があるのも事実です。でも果たしてそれでいいのでしょうか。それでコアなファンの不満がたまってもいいのでしょうか。私には分かりません。でも、実際に私の身の回りでも「今年は年パスを更新しなかった」という人はいます。

 

次は2018年に期待? 

さて、2018年は5年後。もうここまで読んだ人なら分かるでしょう。そうです、この年は東京ディズニーランドが開園から35年を迎えるのです。「30周年も終わってないのに、もう35周年の話?」と怒られるかもしれませんが、実は5のつく年のアニバーサリーイベントには当たりが多いのです。

 

ランドの5周年、15周年、25周年、シーの5周年はそれぞれ評判がよく、ファンの間でも評価する声が高いのです。アニバーサリーイベントは何年のイベントが好きかでファンは分かれるのですが、ランドの15周年にいたっては幅広く人気で「伝説」にもなっているくらいです。

 

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ランド15周年のときに行われた「ディズニー・カーニバル」©Disney

 

最後に厳しい意見を書かせてもらいます。ハピネス・イズ・ヒアはパレードとしては素敵だと思います。しかし、それはスペシャルイベントのときのパレードと比べたら、という話。

 

アニバーサリーイベントの目玉、しかもこれから5年以上もロングランで公演するパレードにしては不十分だと私は思います。もうこの際、次のパレードが私の期待をいい意味で裏切ってくれるのを待ちます。

 

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©Disney