昨年12月26日~30日まで、アメリカ・フロリダ州のオーランドにある世界最大のディズニーリゾート「ウォルト・ディズニー・ワールド」へ行ってきました。
今回は舞浜新聞らしい視点で、ウォルト・ディズニー・ワールドのレポートをまとめてみたいと思います。
©Disney
まずは4年にも及ぶ再開発が終わった、マジックキングダムのファンタジーランドについて見ていきたいと思います。
再開発工事がついに終了
今回のディズニーワールド訪問最大の目的は、ずばり「新ファンタジーランドを見ること」ディズニーワールドのマジックキングダムは、近隣にあるユニバーサル・オーランドにオープンしたハリー・ポッターエリアに対抗するために、ファンタジーランドの再開発を行ってきました。2010年から行われてきた再開発が、昨年ついに終了したのです。
舞浜新聞では、大阪のユニバーサル・スタジオ・ジャパンにオープンするハリポタエリアに対抗するためには、東京もファンタジーランドの再開発が必要だと記事で書いてきました。
昨年10月にはオリエンタルランドから、シーへの新エリア導入計画と合わせて、ランドのファンタジーランド再開発計画が発表されました。やはりオリエンタルランドとしても、マジックキングダムと同様に、若い女性や家族連れの集客に力を発揮する、ファンタジーランドの再開発が必要だと考えたのでしょう。
オリエンタルランドから発表されたコンセプトアート ©Disney
オリエンタルランドが発表したコンセプトアートを見ると、マジックキングダムの新ファンタジーランドに造られた施設を思わせるものがいくつか描かれています。今回の訪問では、東京の再開発で造られる可能性がある施設を中心に見て回ることにしました。
東京では高級レストランになる?「ビー・アワ・ゲスト・レストラン」
まずは「ビー・アワ・ゲスト・レストラン」ここは映画『美女と野獣』をテーマにしたレストランです。劇中に登場する城の晩餐会を思わせる内装になっています。映画の舞台がフランスということで、メニューにはフランス料理が並んでいます。
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ランチはクイックサービスのため予約はいりません。ディナーはテーブルサービスで、予約客のみとなっています。
事前に電話やネットで予約はできるのですが、ここはマジックキングダムの中で最も人気があり、予約が取りにくくなっています。当日の朝にレストラン前にいるキャストに聞いて、当日予約ができるかどうかを聞いてみてください。おそらく若干の空きがあると思います。
ランチの場合は、開店前に並んでいると、順番に案内してくれます。お昼時には長い列ができますので、早めに並ぶことをおすすめします。
ここのランチの注文の仕方は、ちょっと面白かったです。ゲストは注文する前に、バラの花の形をしたセンサーを渡されます。その後、現金で支払う場合は有人レジ、クレジットカードで支払う場合は機械に案内されます。有人レジではキャストに注文内容を伝え、機械の場合は自分で操作をして注文します。
注文する端末が並んでいる「ビー・アワ・ゲスト・レストラン」の中 ©Disney
注文と支払いが終わると、レシートとバラのセンサーを持って、自分の好きな席に座ります。すると、キャストがきちんと注文したものを持ってきてくれるのです。これはおそらく、センサーの位置情報を読み取って、キャストの運ぶワゴンに表示させていると思われます。
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東京でこのレストランが導入されるとすれば、おそらくランチ・ディナーともに、フランス料理のテーブルサービスのレストランになるでしょう。
ランドの場合はシーと比べて、ゆったりと過ごすことができるレストランが少ないのが現状です。また客単価が低いのも課題になっています。オリエンタルランドとしても、ランドに高級レストランを導入して、客単価を引き上げたいのではないでしょうか。
ベルとの楽しい時間「エンチャンテッド・テール・ウィズ・ベル」
次は「エンチャンテッド・テール・ウィズ・ベル」ここは『美女と野獣』に登場するベルと一緒に劇を演じたり、記念撮影をしたりすることができるアトラクションです。
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ゲストはまず、物語に登場するキャラクターたちの役割や台詞を説明されます。キャストに指名されたゲストは、ベルのいる図書室で『美女と野獣』の物語を、その登場キャラクターになりきって演じるのです。
最後はベルと一緒に記念撮影。ゲスト参加型のミニショーとグリーティングがセットになっている、といった感じでしょうか。映画の世界を体験できるということで、人気を集めていました。
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ただこれを東京に導入するのは難しい気がしました。まずは回転率の悪さ。ゲストはグループになって進んでいくのですが、劇の練習、ベルとの劇、そして写真撮影で、それぞれかなり時間が取られます。
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またこのアトラクションはゲストの役割が非常に大きいのも特徴です。ノリのいいアメリカ人なら問題ないのかもしれませんが、あまり社交的ではない日本人には合わないと思うのです。もし東京で導入するとなれば、ベルとのグリーティングが中心になるのではないでしょうか。
再開発の目玉「七人のこびとのマイントレイン」
さて、ここからは東京のコンセプトアートには描かれていないのですが、新ファンタジーランドを訪れたときにはぜひ体験していただきたいアトラクションをご紹介していきます。
まずは「七人のこびとのマイントレイン」こちらは昨年5月にオープンしたばかりの、最も新しいコースターです。新ファンタジーランドの中で最も人気を集めていました。映画『白雪姫』がテーマになっており、七人のこびとたちが使っているトロッコ列車に乗って、映画の世界を体験することができます。
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あまり速くありませんし、大きく揺れることもないので、小さな子でも安心して乗れるコースターだと思います。ただトロッコ列車で左右に揺れるので、それがちょっと怖いという子もいるかもしれませんね。
アトラクションに乗るまでには、最新技術を使った様々な体験スポットも造られています。待っている間もゲストが退屈しないように工夫されていました。
待ち列(キューライン)に設置されている体験スポット。流れてくる宝石を、指を使って集める仕組み。©Disney
こちらのコースターは、現在建設中の上海ディズニーランドへの導入が噂されています。
『リトル・マーメイド』のアトラクションも
今回の再開発では、映画『リトル・マーメイド』をテーマにしたアトラクションも造られました。
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「アンダー・ザ・シー:リトルマーメイドの旅」ゲストはライドに乗って、映画の物語を見て回ります。同様のアトラクションは「ディズニー・カリフォルニア・アドベンチャー」にもあります。アリエルとエリック王子が住む城も再現されており、こちらも人気を集めていました。
隣には東京にもある、アリエルと一緒に写真撮影ができる「アリエルのグロット」もあります。
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「プリンセス・フェアリーテイルホール」では、ディズニー映画に登場するプリンセスたちと一緒に記念撮影ができます。
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ここでは映画『アナと雪の女王』に登場するアナとエルサのグリーティングが行われていましたが、やはり大人気で長い行列ができていました。東京ではプリンセスの屋内型グリーティング施設が十分ではありませんので、このあたりも強化してほしいですね。
従来からある「空飛ぶダンボ」もリニューアルされました。こちらはほかのパークのものと違って、スタンバイとファストパスで乗り場が二つ造られています。これなら待ち時間も短く済みますよね。
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アトラクションではないのですが、映画『塔の上のラプンツェル』をテーマにした休憩エリアも、今回の再開発では造られました。ラプンツェルの物語を感じられるレストルーム、充電用のコンセントや休憩用のベンチ、ベビーカー置き場があります。
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このエリアには物語に登場するカメレオン「パスカル」の友達が隠れています。ネタバレになってしまうのでここでは紹介しませんが、ちょっと見つけるのは難しいと思います。休憩がてら、パスカルの友達を探してみるのもいいかもしれませんね。
東京でもラプンツェルの人気は高いですので、こういった休憩エリアの導入は十分考えられますね。
舞浜の未来が見られる?
昨年10月に発表された、東京のファンタジーランド再開発計画。オリエンタルランドからはエリアの区域とコンセプトアートのみ発表されており、具体的な施設名や再開発のスケジュールなどは一切表には出ていません。
オリエンタルランドから発表されたコンセプトアート。新ファンタジーランドに関する情報は、今のところこれしかない。
東京のファンタジーランドは今後どう変わっていくのか。マジックキングダムに導入された施設が東京にもやって来るのか。今後のオリエンタルランドからの発表を注視していこうと思います。