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舞浜新聞

東京ディズニーリゾートなどのディズニーパークをはじめとして、ディズニーに関する様々な情報をお伝えします。



10年後の東京ディズニーリゾートはどう変わるの?

東京ディズニーリゾートの分析・考察

10月30日、オリエンタルランドは東京ディズニーランド・東京ディズニーシーの今後の開発構想について発表しました。

 

 

今回はオリエンタルランドのプレスリリースを元に、舞浜新聞独自の視点で東京ディズニーリゾートの将来像について考えていきたいと思います。

 

ファンタジーランドの面積が2倍に

まずはランドから見ていくことにしましょう。ランドではファンタジーランドの再開発が発表され、イマジニアによるコンセプトアートも合わせて出されました。

 

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発表された新ファンタジーランドのコンセプトアート ©Disney

 

フロリダのマジックキングダムでは、近隣のユニバーサルスタジオに作られたハリーポッターエリアに対抗して、ファンタジーランドとトゥーンタウンの再開発が行われました。舞浜新聞では大阪USJのハリーポッターエリアに対抗するために、東京がファンタジーランドの再開発に踏み切るのでは?と考え、記事をまとめていました。

 


 

では、今回発表されたコンセプトアートにはどんな意味が込められているのでしょうか。まずは現在のパークと比較しながら見ていくことにしましょう。

 

一つ目はスモールワールド。現在のバンケットホール横ではなく、スペースマウンテン横に移設されると思われます。スモールワールドはライド型のため場所を取る、そして高さがあるためファンタジーランド内から見たときにスペースマウンテンの目隠しになる、などがその理由として考えられます。

 

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スモールワールドと思われる施設 ©Disney

 

コンセプトアートをよく見ると、これまでのスモールワールドと違って、平面的ではなく少し曲がっているようにも思えます。ライドの乗り場が少し変更になるか、アトラクション併設型のショップやレストランが作られる可能性は高いでしょう。また近年、海外のパークで進められているスモールワールドへのキャラクター要素の導入も行われると思われます。

 

あくまでも妄想の域を出ないのですが、スモールワールドにステージや劇場が併設されるかもしれません。かつてスモールワールド前にはステージがあり、ショーが行われていました。観客の分散化のために、小規模なものが作られる可能性はあります。

 

ではスモールワールドの跡地には、何が作られるのでしょうか。跡地をよく見ると、何やらピンク色をしたエリアになっているのが分かります。おそらくここは『ふしぎの国のアリス』をテーマにしたエリアになるのではないかと考えられます。

 

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アリスエリアと思われる一帯 ©Disney

 

実はマジックキングダムでは当初、アリスをテーマにしたエリアの建設が検討されました。一度ボツになったアイディアを東京に持ってくる可能性は高いでしょう。

 

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マジックキングダムの新ファンタジーランドのコンセプトアート ©Disney

 

コンセプトアートを見ると、バンケットホールとティーパーティーの地面の色が同じくピンク色で塗られているのが分かります。バンケットホールとティーパーティーはいずれもアリスをテーマにしたアトラクションですので、ここに新しくショップや、アリスをテーマにした新しいアトラクションが作られる可能性が高いでしょう。

 

ただ敷地が狭いので、アトラクションではなく休憩エリアという可能性も考えられます。

 

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二つ目はスタージェット。コンセプトアートを見ると、何やら丸くて低いライドが描かれているのが分かります。これはおそらく香港やマジックキングダムでも導入されている、新型のダンボだと思われます。

 

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新型ダンボと思われる施設 ©Disney

 

マジックキングダムの場合はライドが二つ作られ、待合スペースとしてテントが作られるなど、これまでのダンボとは大きく形が変わっています。しかし、コンセプトアートを見ると、香港と同様にライドは一つのみで、横にQラインが作られるようです。

 

三つ目はグランドサーキット・レースウェイ。舞浜新聞でもこれまでの記事の中で、再開発の対象になると指摘してきたアトラクションです。コンセプトアートを見ると、サーキットのコースは見る影もありません。ここもスタージェットと同様に、新ファンタジーランドの用地として使われます。

 

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©Disney

 

先ほども触れたスモールワールドがここに移設され、その横には何やらお城が立っているのが分かります。 実はこれ、マジックキングダムに作られた『美女と野獣』をテーマにした「ビー・アワ・ゲスト・レストラン」の城と形が良く似ているのです。

 

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©Disney

 

またその近くには『美女と野獣』に登場するヒロイン・ベルのアトラクション『エンチャーテッド・テールズ・ウィズ・ベル』と形がよく似ている施設も描かれています。おそらくここは『美女と野獣』をテーマにした新エリアが作られるのでしょう。マジックキングダムにも同様のエリアがありますが、東京オリジナルのアトラクションも作られるといいですね。

 

四つ目はトゥモローランド・テラス。ここも大きく形を変えて、何やら街並みが広がるエリアに変わっています。コンセプトアートを見ると、何やら池から滝のように水が流れ落ちている様子が描かれています。

 

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©Disney

 

ここに関しては関連する作品について、ヒントとなる情報がほとんどありません。新しいテーマエリアなのか、それともトゥモローランド・テラスに代わる、新しい飲食エリアなのか。これについては今後の発表を待つしかなさそうです。

 

五つ目はトゥモローランド・ホール。コンセプトアートを見ると、スモールワールドの移設場所となっており、撤去されてしまっています。ショーの抽選制度は今後も続いていくと思われますので、抽選会場をどこに移すのかには注目する必要がありそうです。

 

トゥモローランドの再開発は今後の課題?

こうして見てみると、これまでのトゥモローランドの敷地が大きく削られることが分かります。

 

スタージェットとサーキットは、東京のトゥモローを象徴するアトラクションだったのですが、トゥモローのテーマである「近未来」というテーマからは少しずれてきており、少し昭和の雰囲気があるアトラクションになっていました。今回の再開発では、そういったものがなくなると思うと、少し寂しい気持ちもあります。

 

ではトゥモローランドは今後どうなるのでしょうか。あくまでも舞浜新聞独自の見解なのですが、スペース・マウンテンや現在建設中のスティッチ・エンカウンターが残っているということは、今後隣接する駐車場の敷地にエリアを広げていくのではないかと思うのです。

 

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今回の開発構想では、ファンタジーランドの再開発のみが発表されました。おそらくファンタジーランドが一段落したら、今度はトゥモローランドに手をつけていく考えがあるのではないでしょうか。

 

ディズニーはスターウォーズ・シリーズを手掛けるルーカス・フィルムや、アメリカン・コミックの版権を抱えるマーベルを相次いで買収しました。香港には映画『アイアンマン』をテーマにしたアトラクションの建設が進められており、ディズニーパークには「スターウォーズ・エリア」が建設される構想もあります*1

 

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香港で建設が進む「アイアンマン・エクスペリエンス」©Disney

 

今後東京でも、駐車場の立体化で空いた土地を使って、トゥモローランドを拡大する可能性は高いでしょう。特に東京のパークを訪れるゲストの約7割は女性です*2。ディズニーとしてはスターウォーズやアメコミのヒーローを使って、若い男性のゲストを獲得したいと考えていると思われます。ファンタジーランドで家族連れと若い女性の心をつかむ、そして男性をターゲットにしたトゥモローランドの再開発へ、といった流れはすごく自然ではないでしょうか。

 

今と変わらない施設は何?

では今後大きく変わっていくファンタジーランドとその周辺。その中でも変わらない施設についても見ていきましょう。以下はコンセプトアートを見る限り、変わらないと思われる主な施設の一覧です。

 

  • クイーン・オブ・ハートのバンケットホール
  • キャッスルカルーセル
  • アリスのティーパーティー(提供:三井ホーム)
  • ミッキーのフィルハーマジック
  • ピノキオの冒険旅行
  • プーさんコーナー
  • プーさんのハニーハント
  • トゥーンタウン(提供:講談社)

 

トゥーンタウンに関しては、マジックキングダムのように、ファンタジーランドと抱き合わせで再開発の対象になるのかな?と舞浜新聞では睨んでいました。

 

しかし、今回の再開発ではトゥモローランドの一部を使うため、おそらく手をつけないでしょう。プレスリリースでも再開発の対象エリアにトゥーンタウンは含まれていません。

 

コンセプトアートを見ると、入り口にある門がなくなっていますが、それ以外はあまり変化がありません。今後、再開発やエリア拡大の対象になるとは思いますが、当分の間はそのままの街並みが残るでしょう。

 

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トゥーンタウンと思われるエリア ©Disney

 

個人的に少し驚きだったのが、ピノキオがそのままの形で残ること。もしかすると、再開発の対象になる可能性もありますが、コンセプトアートを見る限り、屋根の形などは現在とほとんど変わっていません。フィルハーマジックと同様に、そのまま残ると思われます。

 

これについては、現在公演中の「ワンス・アポン・ア・タイム」の花火の打ち上げ場が屋上にあるため、あえて手をつけなかったとも考えられます。

 

またパレードルートも現在のルートとほぼ同じになっています。ホーンテッドマンション横にあるディスパッチ1からスタート、トゥーンタウン横にあるディスパッチ2でゴールという流れは、再開発後も変わらないでしょう。ただ再開発中はパレードの運用が少し変更になるかもしれません。

 

コンセプトアートに描かれなかったものは?

今回、オリエンタルランドから発表されたプレスリリースを見ると、ファンタジーランドの全域とトゥモローランドの一部が再開発の対象になっていることが分かります。

 

実は発表されたコンセプトアートでは、ホーンテッドマンション、ピーターパン空の旅、白雪姫と七人のこびとは切れてしまっています。ではこれらのアトラクションはどうなるのでしょうか。

 

今回のコンセプトアートで描かれなかったということは、現在と大きく形を変えない、もしくは変えるとしても詳しい形が決まっていない、この二つが考えられます。舞浜新聞ではホーンテッドマンション、ピーターパン、白雪姫は再開発の対象にしないのではないかと考えています。

 

ホーンテッドに関しては、マジックキングダムで新しい技術を取り入れたリニューアルが行われています。東京のホーンテッドはマジックキングダムのものをモデルにしていますので、建物の形を大きく変えずに、中身に最新技術を取り入れる可能性は高いでしょう。

 

ピーターパンと白雪姫に関しては、フィルハーマジックやピノキオと同様に、ワンスの花火打ち上げ場が屋上にあるため、おそらく手をつけないでしょう。もし変えるのであれば、ホーンテッドと同様に、中身のリニューアルに留まるのではないでしょうか。

 

ただ、今後の形については分かりません。ピーターパンと白雪姫、そして隣接するショップやレストランをまとめて、新しいエリアやアトラクションに生まれ変わらせる可能性はあります。マジックキングダムのファンタジーランドには、白雪姫をテーマにした新しいコースター「セブン・ドワーフズ・マイン・トレイン」が導入されています。これが今後、東京にも導入される可能性はあります。

 

ただセブン・ドワーフズ・マイン・トレインに関しては、現在建設中の上海のパークにも導入が計画されているため、東京に導入される可能性は低いという見方もできます、またコースターを建設するには、このエリアは少し狭い気もします。ウエスタンランドとも隣接するデリケートな場所ですので、あくまでも妄想の域を出ませんね。

 

それ以外にも、コンセプトアートからは分かりませんが、プリンセスの屋内型グリーティング施設や、ショーを行う劇場の新設は可能性として高いでしょう。海外パークではすでに導入が進んでいますので、それらを東京に持ってくるのではないでしょうか。

 

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アナハイムのディズニーランドにあるロイヤルシアター。プリンセスのミニショーが行われている。©Disney

 

拡張エリアは「ロストリバーデルタの南側」

では次に東京ディズニーシーの拡張エリアについて見ていくことにしましょう。

 

今回のプレスリリースでは、シーの新しいエリアがロストリバーデルタの南側に作られることが正式に発表されました。アラビアンコーストと同様の規模となる、アトラクションやショップ、レストランなどを抱える8つ目のテーマポートとなります。

 

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拡張エリアとして使われる場所 ©Google

 

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アラビアンコーストと新テーマポートの比較。かなり広大な敷地であることが分かる。

 

ただ今回の発表では、これ以上の情報は出ませんでした、これについてはファンタジーランドの再開発の情報だけを出して期待感を煽るためなのか、それともディズニー・オリエンタルランド双方で具体的な方針が決まっていないのか、この二つが考えられます。

 

日経新聞が飛ばし記事*3で報じた映画『アナと雪の女王』をテーマにしたエリアなのか、それともまったく違うエリアなのか、詳細については妄想や憶測の域を出ません。

 

舞浜新聞ではロストリバーデルタに隣接しても違和感のない『ライオンキング』や、フランスのモン・サン=ミシェルがモデルになった城が描かれている『塔の上のラプンツェル』がテーマになったエリアが作られるのでは?と考えています。

 

特にラプンツェルに関しては、日本でも若い女性を中心に根強い人気がありますし、ファンタジーランドのコンセプトアートには、ラプンツェルの施設と思われるものは描かれていませんでした。シー集客の目玉ともなる拡張ですので、ここでラプンツェルの要素を使う可能性はあります。

 

ただ、フロリダのエプコットにアナ雪のアトラクションが導入されることが決まっているなど、ディズニーとしても大ヒットしたアナ雪の要素を、東京のパークに取り入れたいという考えを持っているかもしれません。

 

事実、アナ雪の舞台となるアレンデール王国は海に面した場所です。アレンデール王国とまではいかなくても、北欧をイメージさせるエリアの中に、アレンデールの城や氷の城が作られる可能性もあります。

 

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劇中に登場するアレンデール王国 ©Disney

 

シーの拡張エリアに関しては、現段階では何も分かりません。今後、オリエンタルランドからの詳しい発表を待つしかなさそうです。

 

導入されるのはいつごろ?

ランドのファンタジーランドの再開発、そしてシーの新テーマポートの開発。ではこれら大型投資は、いつごろパークに導入されるのでしょうか。

 

プレスリリースでは、いずれも「『2016中期経営計画』期間以降」と書かれています。

 

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(オリエンタルランドのプレスリリースより引用)

 

現在の中期経営計画は2014年度から2016年度まで。つまりこれら大型投資は、2017年度以降に導入されることになります。以下は2017年度以降の主なスケジュールです。

 

  • 2017年
  • 2018年 ランド開園35周年
  • 2019年
  • 2020年 東京オリンピック
  • 2021年 シー開園20周年
  • 2022年
  • 2023年 ランド開園40周年

 

おそらくランド開園40周年の2023年に合わせてスケジュールが組まれていると思われますので、大型投資はアニバーサリーイベントの谷間の年となる2019年や2020年、2022年にオープンするのではないか、といった見方ができます。ただ外国人観光客の増加が見込める東京オリンピックに合わせて、施設を整備する可能性も、わずかですが残っています。

 

ランド・シー共通の要素については?

今回のプレスリリースでは、パークの将来像を考えるうえで、小粒ながらもかなり重要な発表がいくつかありました。それでは、その小粒なものについても見ていきましょう。

 

まずは「ショー鑑賞エリアの再整備」について。シーのハーバーでは来年3月の完成を目指して、鑑賞環境の改良工事が進められています。今回の発表ではその工事エリアに、新しく可動式の舞台が設置されることが明らかにされました。

 

舞浜新聞では以前、記事の中でシーのハーバーの将来像について分析しました。

 


 

宿泊と抱き合わせになっているバケーションパッケージの販売強化を考えるうえで、ショーをよく見ることができるエリアを増やすことは、オリエンタルランドにとって至上命題になっています。新しい可動式舞台は、こうしたバケパのゲスト向けに活用されるでしょう。

 

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メディテレーニアンハーバーに導入される可動式の舞台(オリエンタルランドのプレスリリースより引用)

 

二つ目は「レストランの充実」について。プレスリリースでは例として「東京ディズニーランドのパレードルート沿いに、食事を召し上がりながらゆっくりとパレード鑑賞ができるレストランの導入などを検討」と書かれています。ランドの場合、レストランで食事をしながら、高い位置からパレードを鑑賞できるのは一般非公開の「クラブ33」しかありません。

 

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一般には非公開となっている会員制レストラン「クラブ33」©Disney

 

ランドはシーと比べて施設が平面的になっているため、これまでレストランの収容人数の少なさが課題として挙げられていました。今後はレストランの立体化・高層化によって収容人数を増やし、客単価の高いテーブルサービスのレストランを充実させていくと思われます。

 

また先ほども触れたように、バケーションパッケージのゲスト向けに食事プランを用意するなど、さらなる付加価値の提供も考えているのではないでしょうか。

 

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レストランの更なる充実の例(オリエンタルランドのプレスリリースより引用)

 

三つ目は「サービス施設の快適性向上」について。これについては具体的な例は挙げられていないのですが、舞浜新聞では屋内型の喫煙所の整備や、休憩エリアの整備、暑さ・寒さ対策が施された施設の整備ではないかと考えています。

 

今後の少子高齢化を考えると、シニアゲストの獲得は課題の一つでしょう。広いパークの中で少し休憩できるエリアの必要性は、かなり高いと思われます。

 

最後は「IT環境の再整備」について。これについてはゲスト・キャスト双方の見方ができます。

 

まずはゲストから。最近のパークはスマートフォンを使う方が多くなっているため、通信速度が落ちてしまうという問題が起きています。これを解決するために、携帯電話の基地局増設や、WiFiなどの無線LAN環境の整備、さらには充電用のコンセントの整備*4が考えられます。

 

フロリダのウォルト・ディズニー・ワールドでは、無線通信とICタグの技術を応用して「マジックバンド」というサービスが提供されています。これはリストバンドにICタグが付けられているパークチケットなのですが、ホテルのルームキーとして使えたり、従来のファストパスを電子化して、事前予約を可能にしたりしています。

 

さらにはアトラクションの乗車写真との紐づけ、果てはグリーティングでのゲスト情報の活用など、様々なサービスが行われています。

 

今後東京でも、バケーションパッケージやディズニーホテルの宿泊客向けに、同様のサービスが提供される可能性はあります。このサービスを導入するうえで欠かせないのが「IT環境の再整備」なのです。

 

ではキャストの立場ではどうでしょうか。キャストにとっては、WiFiを活用した情報端末の利用、特に今後増加が見込まれている、外国人ゲストへの対応に使う情報端末の導入が考えられます。

 

東京の場合、世界観への配慮から、ほとんどの案内表示が英語と日本語のみになっています。しかし、今後集客に力を入れる東南アジア諸国では、必ずしも英語が公用語にはなっていません。個々の言語に対応するためには、現在の指差し会話帳だけではなく、幅広い情報を提供できる端末の導入は不可欠でしょう。

 

またパーク運営の支援のために、新しく情報端末が導入される可能性もあります。現在、東京ディズニーリゾート内では無線や構内PHSで、キャスト同士は連絡を取り合っています。今後IT環境の再整備によって、これらの情報伝達が大きく変わっていくのではないでしょうか。

 

バックステージについても発表に

ここまで、東京ディズニーリゾートの園内施設について、将来像を考えてみました。今回のプレスリリースでは、ゲストから見える部分だけではなく、その裏側にあるバックステージの施設についても発表されました。

 

これまでもIR資料などで言及されてきたロジスティクスセンターとセントラルキッチン、そして本社機能の移転について、ついに正式発表されたのです。では、それら施設の位置関係について見てみましょう。

 

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これを見ると、ロジスティックセンターの移設によって、シーの拡張用地を確保できることが分かります。ハーバーショーで使われている船のドッグを移設すれば、ホテルミラコスタの増室や新テーマポートの建設も可能になるのではないでしょうか。

 

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本社機能の移転については、アメリカ河に隣接する土地が確保できるため、将来的なカーズランドなどの導入が考えられます。ただ、かなり中長期的な課題になるのは間違いないでしょう。

 

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これはカリフォルニア・アドベンチャーにあるカーズランドと、アメリカ河周辺を同じ縮尺で比べたものです。ほぼ同じ大きさであることがよく分かります。

 

ロジスティクスセンター、セントラルキッチン、本社機能について、どこに移転されるかは今回発表されませんでした。ロジスティクスセンターとセントラルキッチンについては、最近物流拠点が多く整備されており、オリエンタルランドも施設を持っている千鳥地区への移転が濃厚でしょう。ここですと業者から受け入れやパーク内施設への配送もスムーズに済みます。

 

本社機能については、おそらくパーク運営に関係しない部署の移転に留まると思われますので、週刊ダイヤモンドがスクープとして報じた、新浦安にある旧東レ第2本社ではないでしょうか。ここですと舞浜地区からも近いですし、オリエンタルランドが買収した浦安ブライトンホテル東京ベイとも近接しています。

 

「キャストによるホスピタリティ」についても

今回の発表ではハード面ばかりが注目されていますが、プレスリリースにはこのような記述もあります。

 

また、こうしたハードへの投資に加え、人財育成の強化にこれまで以上に取り組んでいくことで、ディズニー・テーマパークにとって欠かすことのできない「キャストによるホスピタリティ」を更に高めてまいります。

 

最近は東京ディズニーリゾート周辺にも大型の商業施設がたくさん作られ、人材の争奪戦になっています。特にパークの場合は人材の流動性や人件費のこともあり、運営の大部分を準社員(アルバイト)に依存しています。テーマパークの場合はハードよりも人、つまりサービスが大きく影響します。今後キャストの待遇改善や賃金の引き上げも行われるのかもしれません。

 

投資額はいくらになるの?

プレスリリースでは、今後10年間でパークに投資される金額の内訳が発表されています。

 

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(オリエンタルランドのプレスリリースより引用)

 

パークへ投資される4,000億円のうち、施設の更新改良に使われるのは1,500億円となっていますので、純粋に新しい施設へ投資されるのは2,500億円となります。ファンタジーランドの再開発は、東京ディズニーリゾートの追加投資額としては過去最大となる見込みですので、かなりの金額が使われることになるでしょう。

 

あくまでも「構想」

今回のプレスリリースでは、今後10年間の東京ディズニーリゾートの姿について、そのほんの一部が発表されました。今回はあくまでも構想段階の情報が発表されたにすぎません。今後の環境の変化や、ディズニー・オリエンタルランド双方の交渉の結果によって、計画は大きく変わっていくと思われます。

 

ファンタジーランドのコンセプトアートを見ると、これまでディズニーがパークに取り入れてきた要素を東京にも入れるだけではなく、まったく新しい要素も入れようとしていることがよく分かります。

 

東京ディズニーリゾートはディズニー直営ではなく、オリエンタルランドとのライセンス契約によって運営されています。そのため、今回の大規模開発は、オリエンタルランドやオフィシャルスポンサーが建設費を負担します。

 

海外のディズニーファンからは「東京はオリエンタルランドの金で、自由に開発できるから羨ましい」「オリエンタルランドはディズニーの財布」といった声もあります。オリエンタルランドにとっては負担が大きいものの、日本のパークファンとしてみれば、海外のパークに負けない体験が東京でもできるのですから、こんなに幸せなことはありません。

 

ちなみに今回の発表では「ファンタジーランドの再開発」「新テーマポートの開発」が大きく取り上げられていますが、プレスリリースには「アトラクションやエンターテイメントの新規導入やリニューアルなど、パークに新たな体験を付加するようなハードの開発」とも書かれています。今後さらに、オリエンタルランドから驚くべき発表があるでしょう。

 

また今回は発表されなかった東京ベイNKホールの跡地についても、注目していく必要がありそうです。

 

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旧東京ベイNKホール

 

今後10年間で大きく変わる東京ディズニーリゾート。ランド開園40周年は2023年。このときは今とは全く違ったパークでアニバーサリーを祝うことになるでしょう。完成が待ち遠しいですね。

*1:産経ニュース「打倒ハリポタへ ディズニーが「スター・ウォーズ」のアトラクションを構想中」より。2015年にも計画の詳細が発表されると言われています。

*2:オリエンタルランドグループ「ゲストプロフィール」より引用。

*3:10月30日の朝刊ではランドに『アナと雪の女王』をテーマにした施設が建設されると報じたのですが、オリエンタルランドから公式に否定するリリースが発表されました。

*4:マジックキングダムでは休憩エリアに充電用コンセントが作られています。