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舞浜新聞

東京ディズニーリゾートなどのディズニーパークをはじめとして、ディズニーに関する様々な情報をお伝えします。



「クリスタル・ウィッシュ・ジャーニー」はシー15周年の目玉にふさわしいのか?

東京ディズニーリゾートの分析・考察

東京ディズニーシーでは、2016年4月15日から、開園15周年を祝うスペシャルイベント「ザ・イヤー・オブ・ウィッシュ」が開催されています。

 

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©Disney

 

私も先日、お祝いムード一色のパークを訪れ、新しく始まったハーバーショー「クリスタル・ウィッシュ・ジャーニー」を見てきました。

 

今回はシー15周年の目玉として始まった「クリスタル・ウィッシュ・ジャーニー」について、舞浜新聞独自の視点で分析してみたいと思います。

 

この記事には、ショーのストーリーなど「ネタバレ」が含まれています。ご注意ください。

 

どんなストーリーなの?

それではまず、「クリスタル・ウィッシュ・ジャーニー」のショー全体の流れを見ていくことにしましょう。

 

ショーは「クリスタルの使者」が登場するところから始まります。クリスタルの使者は、ゲストを旅に導く存在です。

 

クリスタルの使者はゲストに、思いや願いが結晶化したものが「クリスタル」であり、その色に込められた意味を知るとき、新しい旅(ジャーニー)が始まるというのです。

 

さて、クリスタルの色を輝かせるためには、私たちゲストの願いが必要になります。そのために鍵となる「クリスタル・ウィッシュ・ダンス」のレクチャーを受けます。

 

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©Disney

 

さて、いよいよミッキーとその仲間たちが登場です。いよいよ旅へ出発するということで、胸が高まるミッキーたち。しかし、どこへ向かえばいいのか。その行き先が分かりません。

 

クリスタルの使者は、ミッキーたちに「クリスタルが新しい旅へと導く」とささやきます。それぞれが持つクリスタルの意味を知ったとき、みんなが力を合わせれば、どんな困難でも乗り越えられることが分かるです。

 

ゲストとキャラクターたちが、願いを込めて「クリスタル・ウィッシュ・ダンス」を踊ると、クリスタルの色が輝き、ミッキーたちはきらめく海へと出発します。ミッキーは向かう先を「未来」とミニーに伝え、新しい旅が始まっていくのでした…。

 

曲もいい、設定もいい、キャラクターやダンサーも豪華!

2016年4月から始まったシー15周年イベント。今回のアニバーサリーでは、大型の新規アトラクションなどは導入されず、イベント開始当初はハーバーショー「クリスタル・ウィッシュ・ジャーニー」と、既存ショー「ビッグバンドビート」のリニューアルが目玉になっています。

 

「ビッグバンドビート」はあくまでもリニューアルですので、新しいコンテンツとしては「クリスタル・ウィッシュ・ジャーニー」のみです。

 

私はショーを見る前、オリエンタルランドがアニバーサリーイベントの目玉に持ってくるハーバーショーが、どんなものかとワクワクしていました。

 

まずはこのショーの素晴らしいところを見ていきたいと思います。

 

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©Disney

 

キャラクターたちがそれぞれ持っているクリスタルの色、そしてそれに込められた願い、という設定は良かったと思います。「15年分の思いや願い」という言葉が、クリスタルの使者のセリフでありましたので、ゲストの思いや願いを大切にしているんだな、という印象を受けました。

 

またテーマソングも「これまでの15年を振り返って、未来に向かって航海に出る」という、ショーのメインテーマにぴったり合っていたと思います。アニバーサリーイベントにふさわしく、盛り上がりのある曲になっていましたね。

 

今回のショーではピアッツァ・トポリーノ(ミッキー広場)、リドアイル、ザンビーニ前の3か所がステージとなって行われています。船の上とステージとのバランスを考えながら、キャラクターたちがまんべんなく出演していました。

 

私が一番嬉しかったのが、ミッキーが船の上だけではなく、上陸してゲストの前に現れたことです。「ポルト・パラディーゾ・ウォーターカーニバル」や「レジェンド・オブ・ミシカ」のように、ミッキーを船の上に据えてショーを展開する、という構成もあったと思うのですが、ゲストの近くまで来てくれたのはよかったですね。

 

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©Disney

 

ストーリーが分かりにくいのでは…?

では、「クリスタル・ウィッシュ・ジャーニー」の気になったところについて、見ていくことにしましょう。

 

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©Disney

 

記事の冒頭でショーの流れをまとめたのですが、文字を書き起こそうと思っても、上手くストーリーを言葉にできなかったのです。

 

最初にクリスタルの使者が登場して、キャラクターたちが出てきて、歌い、踊り、そして帰っていく…。大まかなショーの流れは分かるのですが、具体的なストーリーを聞かれると、「あれ?どういうストーリーだっけ?」と思い出せない人も多いのではないでしょうか。

 

「クリスタル・ウィッシュ・ジャーニー」のストーリーを見ていくと、起承転結でこのようにまとめられます。

 

  • 起 ショーの流れ・世界観の説明
  • 承 「どこへ向かうの?」→クリスタルの色の意味を知る
  • 転 ミッキーの透明なクリスタルの意味→みんなで力を合わせる
  • 結 ゲストのダンス→大団円「かがやく海へ!」「未来へ向かって出発!」

 

このように起承転結でまとめると、流れがつかみやすくなります。また、東京ディズニーランドでかつて行われていたキャッスルショーの演出を汲んでいることも分かります。

 

過去のキャッスルショー(「イッツ・マジカル!」「ミッキーのギフト・オブ・ドリームス」「ドリームス・ウィズイン」など)では、以下のような構成になっています。

 

  • 起 世界観の説明・華やかなレビュー
  • 承 キャラクターたちの持ち場 華やかな場面展開
  • 転 悪役の登場 一気に物語は加速
  • 結 問題の解決→大団円

 

実際に「クリスタル・ウィッシュ・ジャーニー」を見ていると、この展開の切り替えが明確になっていないため、少し分かりづらいのだと思います。

 

だからこそ、キャラクターたちが自分たちの願いを披露して、ディズニーの名曲とともに踊り出すシーンが、どうしても「えっ?このタイミングで?」というように、唐突に映ってしまうのです。

 

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©Disney

 

せっかくメインテーマも良く、クリスタルの色やその意味の設定がいい分、ストーリーの細かい粗が非常に気になりました。

 

もう少しストーリーをシンプルにしたり、悪役(ヴィランズ)を登場させたりすれば、より分かりやすくなったのではないかと思います。ただ、これはあくまでも結果論であり、私の個人的な見解にすぎません。

 

そもそも、なんでミッキーたちはクリスタルを持っているの?

さて、「クリスタル・ウィッシュ・ジャーニー」では、それぞれのキャラクターが持つクリスタルの色が紹介されます。

 

  • ミニー 赤
  • ドナルド 青
  • グーフィー 緑
  • ミッキー 透明

 

では、どうしてミッキーたちはクリスタルを持っているのでしょうか。ショーではこの理由について明かされていません。

 

ヒントは2015年11月に行われた、ディズニーファンのためのイベント「D23 Expo Japan 2015」にあります。このイベントでは、東京ディズニーリゾートのスペシャルプログラムが行われ、シー15年分のエンターテイメントが振り返られました。

 

 

このとき、キャラクターたちがテーマポートに住む人たち(過去のエンターテイメント・プログラムの出演者たち)から、クリスタルを受け取る演出があったのです。

 

それぞれのテーマポートの人たちの願いが結晶化したクリスタル。それをキャラクターたちが持っていて、新しい旅に出かけようとしていた…というのが、ショーの先日譚として描かれました。

 

ただ、D23 Expoでのスペシャルプログラムは、外部メディアにはほとんど公開されていませんし、実際に行っていない方にとっては、文章を読んで想像するしかありません。

 

スペシャルプログラムを見たことがある方とない方で、ショーの受け止め方が違うというのは、やはり問題なような気がします。せめて「どうしてキャラクターたちがクリスタルを持っているのか」という理由が分かる一言があれば良かったと思うのです。

 

夜間公演は閑散期の切り札?

さて、4月15日のイベント開始前には、関係者向けに「プレビューナイト」「スペシャルナイト」が行われました。

 

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©Disney

 

このとき、シーでは「クリスタル・ウィッシュ・ジャーニー」の夜間公演が行われました。照明に照らされ、パイロが打ち上がる演出には、多くの方が感動しました。私もSNSでその様子を追っていました。

 

しかし、ここで冷静に考えてみたいのです。夜公演の様子を見ていると、どうもパージ(船)やクリスタルにも光る演出があるようなのです。

 

オリエンタルランドがたった2日か3日のために、それだけの投資をするでしょうか。私は、オリエンタルランドがクリスタル・ウィッシュ・ジャーニーの夜公演を、来年2017年の閑散期の切り札として使うのでは?と睨んでいます。

 

2017年の閑散期には、すでにランドでアナ雪イベントの開催が決まっています。ただ、シーについては「スウィート・ダッフィー」の継続が発表されているだけで、アニバーサリーイベントのフィナーレについては、一切発表されていません。

 

 

今年、2016年の閑散期では、アナ雪イベントが当初の見込みよりも客足が伸びず、シーのジェラトーニが出演したショーも、あまり一般層には浸透しませんでした。シーでは「タワー・オブ・テラー」の期間限定プログラムが、学生客に人気でした。

 

2015年のアナ雪イベントが当たりすぎた、という意見もあるでしょう。しかし、オリエンタルランドにとって「混雑の平準化」「閑散期の打破と売り上げ向上」は急務と言えます。特にシーは海風が強く、1月~3月の寒さは厳しくなります。落ち込む客足と、アニバーサリーイベントのフィナーレということを考えれば、「クリスタル・ウィッシュ・ジャーニー」の夜公演は、十分切り札として使えると思うのです。

 

 

レギュラーのハーバーショーは復活する?

「クリスタル・ウィッシュ・ジャーニー」について、オリエンタルランドはあくまでも「1年間の期間限定」と明記しています。そのまま、レギュラーのハーバーショーにはならないでしょう。船を収容するドックの数や、船を操縦するキャストの人員なども問題もあり、レギュラーのハーバーショーの復活は難しいと考えられます。

 

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©Disney

 

今後本格化するだろうと思われるパークの開発に向けて、オリエンタルランドはより一層の経費削減・売り上げ向上を進めていくでしょう。

 

 

レギュラーのハーバーショーにスポンサーが就任すれば話は別ですが、ノンスポンサーでやるくらいなら、その分の浮いた人員と経費を、期間限定のショーに回した方が、客足を伸ばすことができますからね。

 

さて、シーのハーバーショーはどうなっていくのか。クリスタル・ウィッシュ・ジャーニーの夜公演は行われるのか。そして、果たして本当に「1年間の期間限定」で終演してしまうのか…。その動向を見守ることにしましょう。

 

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©Disney

 

おまけ

クリスタル・ウィッシュ・ジャーニーでは、ショー開始前・終了のアナウンスを、ランドと同じ田中美和子さんと思われる方が担当しています。15周年だけなのか、それともランドとの共通化で経費削減を図るのか…。これについても、今後注視していきたいと思っています。