舞浜新聞

東京ディズニーリゾートなどのディズニーパークをはじめとして、ディズニーに関する様々な情報をお伝えします。



東京ディズニーリゾート 入園者数と顧客満足度のジレンマを考える

今から35年前の1983年4月15日、小雨が降る中、東京ディズニーランドは開園しました。今年2018年は、開園から35年という節目を迎えます。パークでは「ハピエスト・セレブレーション」をテーマに、一年間を通してアニバーサリーイヤーをお祝いする予定です。

 

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さて、そんな祝祭ムード一色の東京ディズニーリゾートですが、最近は「混雑が激しい」「顧客満足度が低下している」という、ネガティブな声も聞こえてきます。今回は、増え続ける入園者数と、低下を続ける顧客満足度について、少し分析してみたいと思います。

 

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5年前は「絶望」の年だった

今から5年前、2013年は、東京ディズニーランドの開園から30年の節目の年でした。リゾート全体では「ザ・ハピネス・イヤー」と題し、様々なイベントが行われました。

 

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30周年イベントに合わせてランドに導入されたデイパレード「ハピネス・イズ・ヒア」

 

これまで、アニバーサリーイヤーというと、新しいアトラクションが導入されたり、ショーやパレードがリニューアルされたりと、お祝いを象徴するような新規投資が目立ちました。もちろん、シンデレラ城前で行われる「キャッスルショー」は、アニバーサリーイヤーのシンボルとして、多くのゲストを楽しませてくれました。

 

しかし、30周年イベントを振り返ってみると、これまでのアニバーサリーイヤーとは、かなり印象が異なりました。アニバーサリー限定のキャッスルショーはなく、前年度の夏に行われたショー「爽涼鼓舞」を再演するのみ。新しく導入されたプログラムは、デイパレード「ハピネス・イズ・ヒア」や、花火「ハピネス・オン・ハイ」ぐらいで、基本的には前年度と同じか、リニューアル程度にとどまりました。

 

2008年に行われた25周年イベントでは、20周年イベントと比べて規模は縮小していたものの、キャッスルショーなどは行われていました。30周年イベントでは、一気にエンターテイメント・プログラムが縮小されてしまったために、一部のゲストから不満の声が上がったのです。

 

当時の私も、そんなアニバーサリーイベントに絶望した一人でした。「とにかくアニバーサリーって付けておけば、客は来るんでしょ?」そんなオリエンタルランドの思いすら感じました。徹底した経費削減、コスト・コントロール、短いサイクルのグッズ投入…。本来は現実世界から離れられる場所で、商業主義を思い知らされた一年間になったのです。

 

30周年イベント終了当時の、率直な思いはこちらをどうぞ。 

 

2013年の入園者数は、過去最高(当時)の3,130万人を記録しました。ランド・シーの入園者数を合算して計測するようになって、3,000万人の大台に乗せたのは、この年が初めてのことでした。また、オリエンタルランド(グループ連結)の売上高や営業利益も、過去最高を記録しました。まさに、オリエンタルランドの狙いが当たったのです。

 

本当にゲストをバカにしていたの?

「なんでエンターテイメント・プログラムを削るんだ!」と不満を感じるゲストは、私だけではなかったと思います。しかし、果たして本当に、オリエンタルランドがゲストをバカにして、経費削減のアニバーサリーイベントを行ったのでしょうか。

 

少し時計の針を戻してみましょう。

 

先ほども触れた2008年の25周年イベントでは、東京ディズニーランドホテルの開業や、シルク・ドゥ・ソレイユ シアター東京*1のオープンなど、とにかく設備投資にお金をかけた年でした。

 

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ランドの周年イベントを、リゾート全体でお祝いするようになったのは、25周年イベントが初めて。地方からの集客とプロモーションをしやすいからだろう。

 

オリエンタルランドの決算書類を見ていると、2005年をピークに、エンターテイメント・ショー製作費は、削減傾向にありました。2008年の25周年イベントでは、入園者数や売上高も過去最高を記録した一方で、「コストを削れば、もっと儲かるはず」「天候リスクやコストがかかるエンタメよりも、アトラクションを重視する」という方針に切り替わった可能性はあるでしょう。

 

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近年はランド単体の頃と同水準まで、削減が進むショー製作費。2016年度はシー15周年イベントの影響もあり、微増となった。

 

あくまでも個人的な推測ですが、オリエンタルランド内部では、すでにこのときから、舞浜地区の大規模再開発に向けて、少しずつ動き始めていたと考えられます。できるだけ経費を削り、キャッシュフロー(内部留保)を増やすことで、開発資金に振り向ける。経営陣は、そのような青写真を描いていたと思います。

 

しかし、2011年の東日本大震災が、状況を一変させます。この年に予定されていた、シー10周年イベントは当初の計画を大幅に縮小。約1か月間の臨時休園によって、オリエンタルランドの経営方針は、より一層保守的になっていきます。

 

首都圏では、いつ大規模な地震が起きるか分かりません。災害リスクに備えるためにも、より強靭な経営力が必要になる。もちろん、来たるべき開発に向けた資金も貯めなければいけない。そんな時期に重なったのが、あの絶望した30周年イベントだったのです。

 

できるだけ経費を削り、利益を伸ばす。株価も上げる。オリエンタルランドの経営判断は、見事に的中しました。昔から通うパークファンにとっては、不満が多く残るアニバーサリーイベントでしたが、企業的には仕方がなかったのかもしれないのです。

 

いよいよスタート!35周年イベントは期待できる?

では、4月15日から始まる35周年イベントは、どうなのでしょうか。

 

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かつてのアニバーサリーイベントと比べると、キャッスルショーの公演はなく、期間限定のショーといったエンターテイメント・プログラムの強化は感じられません。

 

しかし、ワールドバザールのセレブレーションタワーや、新しいレギュラーショーの導入計画を見ると、オリエンタルランドとしても、年々混雑が激しくなるパークにおいて、どのようにお祝いムードを演出するのか、苦心する様子が伝わってきます。

 

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ワールドバザールに設置された「セレブレーションタワー」シンボルとして、一年間展示される。

 

もし仮に、キャッスルショーを復活させるとしても、どうしてもパーク近隣に住むハードリピーターが優位になってしまいます。もちろん、天候リスクや人件費・開発費といったコストの問題もあるでしょう。シンデレラ城を使った婚礼プログラムとの問題も出てきます。メリットよりもデメリットが大きいからこそ、復活は難しいのかもしれません。

 

現時点では、過去のアニバーサリーイベントと比べると、35周年イベントが特段素晴らしいとは言い切れません。特にレギュラーショーのリニューアルでは、ダンサーやパフォーマーの人数を削り、キャラクター中心の演出に切り替えようとしています。ひとまず来年2019年のイベント終了時点まで、判断を先送りしたいと思います。

 

どうして、こんなに混雑するようになったの?

2013年の30周年イベント以降、東京ディズニーリゾートの年間入園者数は、3,000万人台で推移しています。オリエンタルランドの当初の計画よりも、早くこの大台を突破してしまったために、パークの大規模開発計画が見直される、という事態が起きてしまったくらいです。

 

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2014年10月に発表された、新ファンタジーランド開発計画のコンセプトアート。その後、計画は見直しに。

 

では、どうして、ここまで東京ディズニーリゾートが混雑するようになってしまったのでしょうか。

 

一つのきっかけが、2008年の25周年イベントでした。この年から、ランドの周年を、シーも含めたリゾート全体でお祝いするようになりました。地方にも大規模なプロモーションを行い、多くの入園者数を獲得しました。このイベントがきっかけとなり、東京ディズニーリゾートの魅力を再発見した方が多かったと考えられます。

 

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2009年1月~4月まで公演された「ミッキーのドリームカンパニー」特設ステージが組まれた。

 

そして、決定打になったのが、奇しくも2011年の東日本大震災でした。千年に一度とも言われる国難に見舞われた日本では、日常を忘れさせてくれる、東京ディズニーリゾートに対するニーズが一気に高まったと考えられます。

 

そして、2013年の30周年イベント。25周年と同様に、地方向けの大規模なプロモーションも行われ、前回の25周年イベントで訪れた地方ゲストも「久しぶりに行ってみようか」という、大きな来園動機につながりました。

 

最近では「SNS映え」という言葉に代表されるように、みんなから「いいね」「うらやましい」と感じさせるパークのニーズは、さらに高まっています。承認欲求を満たしてくれる場所としても、東京ディズニーリゾートは注目されているのです。

 

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もちろん、時代的な流れも考えられるでしょう。1983年のランド開園当時、20代~30代だった方は、すでに子や孫がいる世代になっています。自分もパークが好き、だから孫も連れて行こう。地方からの家族連れが増えれば、必然的に入園者数は上積みされます。

 

また、1998年の15周年イベントや、2003年の20周年イベントのときに幼少期を過ごした方は、すでに20代~30代になり、自分の収入をそのままパークへ投資することができるようになっています。年間パスポートを買い、グッズを買い集める。そんなゲストも少なくないでしょう。

 

加えて、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催も決定し、日本を訪れる外国人観光客も年々増加しています。日本人ゲストと比べると、全体を占める割合は低いですが、今後も増加が見込まれるでしょう。オリエンタルランドとしても、人口減少が続き、高齢者人口が増える国内市場よりも、海外からの集客を強化したい、と考えている可能性はあります*2

 

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東京だけのオリジナルイベントである「七夕」今年度から開催期間を1か月に拡大。外国人観光客の集客に加えて、物販収入も好調なのだろう。

 

入園者数の増加だけが、混雑の原因じゃない?

1998年、東京ディズニーランドでは開園15周年イベント「Viva! Magic」が開催されました。当時、東京ディズニーシーは開業前だったのですが、ランドだけで年間1,700万人を超えるゲストが訪れたのです。しかし、私も当時のパークを訪れていましたが、現在と比べて、それほど激しい混雑は感じませんでした。

 

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パークファンの間で「伝説」として語り継がれている、ランド15周年イベント。シー開園を控え、歴史的な不景気のなか、攻めの経営姿勢が目立った。

 

直近、2017年度のランド・シーの入園者数は、約3,000万人となっています。個人的な推測ですが、施設規模や来園するゲストの割合を考えると、ランドは1,500~1,700万人、シーは1,300万人~1,500万人が妥当な数字だと考えられます。多く見積もっても、ランドの入園者数は、今から20年前とさほど変わらない数字なのです。

 

舞浜新聞では、最近の混雑の原因として、以下の5つを考えています。

  • ファストパスがなかった
  • ショーやパレードの公演回数が多かった
  • ショーの抽選制度がなかった
  • プライオリティ・シーティングがなかった
  • インターネットやSNSがあまり普及していなかった

 

ファストパスがなかった

今では考えられませんが、1998年当時「ファストパス」はありませんでした*3。ファストパスが導入されたのは、2000年7月のこと。それ以前はアトラクションに乗るためには、ただひたすら待たなくてはいけなかったのです。

 

ファストパスが導入されたことによって、ゲストは待ち時間を別のことに使えるようになりました。しかし、その一方で、通常の待ち列(スタンバイ)の時間が長くなる傾向にあります。加えて、パーク内を移動するゲストの数が増え、結果的に混雑が激しくなっていると考えられるのです。

 

ショーやパレードの公演回数が多かった

1998年度と2018年度を比べて大きく異なるのは、ショーやパレードといったエンターテイメント・プログラムの数です。以下は1998年4月と2018年4月のショー・パレードの一覧です*4

 

1998年4月

  • デイパレード「ディズニーカーニバル」1日1回
  • ナイトパレード「ディズニー・ファンティリュージョン!」1日1回
  • キャッスルショー「ビバ!マジック」1日3回
  • 花火プログラム「ファンタジー・イン・ザ・スカイ」1日1回
  • フィエスタ・トロピカール 1日5回
  • スウィング&シング 1日3回
  • キッキン・カントリー 1日5回
  • フィール・ザ・マジック 1日5回
  • コズミック・カーニバル 1日5回
  • ロジャーラビットのトゥーンタウンアワー 1日3回

 

2018年4月

  • デイパレード「ドリーミング・アップ!」1日2回
  • ナイトパレード「エレクトリカルパレード・ドリームライツ」1日1回
  • 花火プログラム「ブランニュードリーム」1日1回
  • スーパードゥーパー・ジャンピンタイム 1日4回
  • ワンマンズ・ドリームⅡ 1日5回(抽選制)

 

こうして見てみると、20年前と比べて、かなり数が減っているのが分かります。ただし、1998年当時シーはまだ開業しておらず、それだけ一つのパークにエンタメが集中していたという事情もあります。

 

1998年当時は「パスポート」のほかに、アトラクションには乗れない入園のみの「入園券」というチケットがありました*5。このチケットによって、アトラクションに乗りたいゲストと、ショーやパレードだけを見たいゲストですみ分けがされていたと考えられます。

 

これだけエンタメの数が減ってしまうと、ゲストはほかに流れてしまいます。結果的にアトラクションに並ぶなど、ほかのことで時間を過ごすことになるため、ゲストの流動性は高まり、混雑していると感じやすくなります。

 

ショーの抽選制度がなかった

先ほどのエンタメの話と関連しているのですが、1998年当時、キャッスルショーやショーベースで行われるショーは抽選ではなく、先着順に場所取りをして鑑賞していました*6

 

現在こういったショーでは抽選制度が導入されているため、外れてしまうと鑑賞エリアの外側から眺めるしかありません。結果的に、それまでショーを待っていたゲストはほかのことに時間を使います。

 

また、現在のような「1時間前ルール*7」や「荷物だけの場所取り禁止ルール」などもありませんでした。パレードルートにはレジャーシートの上に荷物が放置されていたり、お父さんが一人で寝ていたりする光景が当たり前のように広がっていたのです。

 

1998年当時とは異なり、長時間の場所取りをすることはなくなりました。そのぶんだけゲストは動きます。結果的に混雑を感じやすくなっていると考えられるのです。

 

プライオリティ・シーティングがなかった

1998年当時も、パーク内のレストランの予約や優先案内制度はありました。しかし、今のような「プライオリティ・シーティング」の対象となるレストランは多くありませんでした。

 

現在では事前予約できるレストランの数も増え、電話やインターネットでも予約できるようになりました。そのため、1998年当時よりも、レストランが混雑しやすくなっていると考えられるのです。

 

インターネットやSNSがあまり普及していなかった

今でこそ、パソコンやスマートフォンでインターネットを使うことは当たり前になっていますが、1998年当時、今ほどインターネットは普及していませんでした。

 

インターネットやSNSが普及したことにより、今起きていることや個人の経験則を、すぐに他者と共有することができるようになりました。リアルタイムで「今のランドはこんなに混んでるよ」といった情報や、「いつが混みやすいか」といった混雑予想が共有できるようになったのも、すべてインターネットが普及したおかげなのです。

 

今ではインターネットで瞬時に情報がやり取りできます。結果的に、混雑しやすい日を誰でも予想しやすくなり、混雑の均一化が進んでいると思われるのです。

 

またスマートフォンで、アトラクションやグリーティング施設の待ち時間をすぐに確認できるようになったことも、大きな影響を与えているでしょう。スマホで「ここのアトラクションが空いてる!」というのが分かれば、どうしてもそちらにゲストが流れてしまいますからね。

 

激しい混雑は予想できていた?

もちろん、オリエンタルランドとしては、パークの混雑を激しくするために、ファストパスやプライオリティ・シーティング、ショーの抽選制度を導入したわけではないでしょう。

 

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アトラクションやレストラン、ショーを待っている間、ゲストはパーク内で1円もお金を使いません。もちろん、ゲストも待つことに疲れてしまいます。これでは、オリエンタルランドにとって、機会損失になってしまいます。

 

テーマパークの場合、一般的にチケット代金では運営経費は賄いきれません。来園客がグッズを買ったり、レストランで食事をしたりすることで、その分の収益が儲けにつながります。

 

オリエンタルランドとしては、できるだけゲストの待ち時間を減らして、そのぶんお金を使ってもらう機会を増やしたいと考えたのでしょう。もちろん、これは東京だけではなく、海外のディズニーパークでも当てはまります。結果的に待つゲストが少なくなり、流動性が高まったことで、以前よりも混雑を感じやすくなってしまったと考えられるのです。

 

下がり続ける顧客満足度…。今後の成長戦略は?

「日本生産性本部 サービス産業生性協議会」が毎年発表しているJCSI(日本版顧客満足度指数)という、顧客満足度のランキングがあります。

 

 

今年3月28日、2017年度の顧客満足度ランキングが発表されました。以前の東京ディズニーリゾートは、常に上位をキープしていたのですが、2017年度の順位は36位。2016年度の27位よりも、さらに順位を落としてしまいました。

 

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顧客満足度の低下については、様々な原因が考えられるでしょう。その中でも、一番大きいと考えられるのが、多くのゲストによる混雑でしょう。休日に行けば、アトラクションは60分以上待つのが当たり前、レストランもショップも混雑して、人の波にうんざり…。なんていう方も多いかもしれません。

 

これでは「せっかく7,000円以上も払ったのに、全然楽しめなかった!」と感じる人が増えても仕方ありません。オリエンタルランドとしては、入園制限などでパーク内のゲストが増えすぎないように、コントロールすることもあります。しかし、近年はゲストからのクレームも激しくなること、売り上げや利益が減ってしまうことなどから、制限に慎重になっている傾向があります。

 

混雑を抑制する方法として、チケットの値上げが一つの方法として考えられます。しかし、ゲストから「高い」「体験価値に見合っていない」と思われてしまえば、一気に入園者数を落とす危険性すらあります。入園者数が減り過ぎてしまうと、適正レベルにコントロールするどころか、売り上げも大きく落ち込んでしまうでしょう。

 

チケットの値上げは難しい。入園制限も慎重にならざるをえない。そうなると、混雑を緩和させる方法は、パークの敷地を拡大し、新規施設を導入する方法しかありません。

 

オリエンタルランドは、2019年に東京ディズニーシーへ、新しいアトラクション「ソアリン(仮)」の導入を控えています。また、2020年春には、東京ディズニーランドのファンタジーランドを拡張し、美女と野獣エリアなどを開業させる計画です。

 

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2020年春オープン予定の「美女と野獣エリア(仮称)」コンセプトアート

 

できるだけ経費を削り、入園者数を維持しながら、売り上げや利益を確保していく。そうやって積み上げたキャッシュ・フローを、混雑緩和と満足度向上のために、大規模開発へ投入していく。これが今のオリエンタルランドの経営姿勢です。

 

4月26日、オリエンタルランドは機関投資家を対象に、2018年3月期の決算説明会を行う予定です。ここで、現在進められている開発計画の詳細や、今後の東京ディズニーリゾートの成長戦略について、説明が行われるとみられています。

 

今後も、オリエンタルランドは綱渡りの経営が求められていきます。上昇を続ける株価に死角はないのか。舞浜新聞では、今後もオリエンタルランドの動きを注視していきます。

 

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合わせて読みたい

*1:東日本大震災による団体客の減少に伴って、常設公演は終了に。2012年9月1日に「舞浜アンフィシアター」として再オープンしています。

*2:35周年イベントのプレス向けプレビューでは、海外のディズニーブロガーも招待されました。海外向けのプロモーションを強化する狙いがあるのでしょう。

*3:アトラクションに待たずに乗るためには、スポンサーラウンジの利用など特殊な方法しかありませんでした。

*4:ショーレストランで公演されたプログラムは除いています。

*5:2001年3月に廃止されています。

*6:のちに整理券配布方式となり、現在のようなチケット番号による抽選制度が導入されました。

*7:2002年4月から導入されました。導入当初は立ち止まっていることも禁止され、1時間前のアナウンスが流れると、怒号が飛び交う悲惨な状況が発生しました。2003年9月には現在のように、地べたに座って待つことが認められるようになりました。