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舞浜新聞

東京ディズニーリゾートなどのディズニーパークをはじめとして、ディズニーに関する様々な情報をお伝えします。



オリエンタルランド 第53期 定時株主総会を振り返る

6月27日、東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドの第53期定時株主総会が行われました。

 

総会開催直前にディズニーホテルでの食材誤表示に関する発表や、週刊文春でパーク内の食品に関する報道があるなど、不安材料がある中での総会となりました。しかし、実際にはそこまで議事が滞るほどの事態にはなりませんでした。

 

 

 

dpost.jpさんがほぼリアルタイムで総会の様子や質疑応答について、まとめられていましたので、詳しい総会の内容を知りたい方はこちらをどうぞ。ちなみに、オリエンタルランドの公式ウェブページでは、総会のオンデマンド動画を見ることもできます。

 

 

 

さて今回の記事では、オリエンタルランドの株主総会の内容について、私が気になった事柄について説明していきたいと思います。

 

コストの効率化は至上命題?

今回の総会でも例年と同様「ゲストの満足度に影響を及ぼさないコストの効率化」という言葉が出されました。これまでの記事でも書いてきましたが、コストの効率化自体はまったく問題ないと思います。営利企業である以上、経費を削って利益を最大化するのは使命ともいえます。

 

しかし、最近のパーク運営を見ていると、以前(特に2006年より前)と比べて、ショーやパレードよりもアトラクションへの投資が増えています。ただ、開園当初からアトラクションのスクラップ&ビルド、いわゆる施設の更新は行われていました。それを考えると、固定費の大きいエンタメプログラムが効率化の対象になったことは簡単に想像できます。

 

近年のゲストのニーズがアトラクション重視であり、それに対してオリエンタルランドがコストコントロールを図っているのなら納得できますが、私のようなショー・パレード派はなんだか心にもやもやが残ってしまうのです。

 

やっぱり出た!USJのこと 

以前の記事でも書きましたが、2014年後半に大阪のユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)では大規模な拡張工事が予定されています。その目玉はなんといっても「ハリー・ポッターの魔法の世界」米国オーランドにあるユニバーサル・スタジオも同様のエリアを導入して、入園者数を30%以上増やしたといわれています。

 

 

今回の総会でも、USJの大規模拡張に関する質問が出ました。質問者は明言を避けたのですが、回答した佐藤哲郎執行役員(テーマパーク統括部長)は明確に「ハリー・ポッターについては注目している」と発言。今後、時期を見てゲストの体験価値を上げる取り組みについて紹介する、とのことでした。

 

オリエンタルランドは直近の3年間で1,720億円ものフリー・キャッシュ・フローを積み上げています。フリー・キャッシュ・フローとは、かなり平たく言うと、企業が自由に使える資金のこと。これだけの資金を、ただ眠らせておくはずはありません。この潤沢な資金を使って、新たな投資、特にパークの拡張に手を付けると私は考えています。

 

以前まとめた記事もどうぞ。決して妄想ではありません。

食の問題については… 

質疑応答では、やはり懸念されていた食の問題、とくに週刊文春が報じた食材の安全性についての質問が出されました。これに対して、上西京一郎社長は食の安全性に対する見解は事実と異なっており、出版社に抗議していることを明かしました。確かに、記事の内容すべてが事実であれば、かなり問題でしょうね。

 

パーク内の全面禁煙は「行わない」

昨年の総会でも質問が出された「パーク内の全面禁煙」今年も質問が出されたのですが、髙延博史執行役員(運営本部長)の回答は「引き続き分煙化を進める」とのこと。パーク内での喫煙のニーズは確かにありますので、今後も屋外喫煙所の撤去と室内喫煙所の増設は続きそうですね。

 

パーク休園は6か月が限界? 

東日本大震災の記憶はまだ薄れていませんが、今年の総会でも震災に関する質問が出されました。

 

高橋渉執行役員(経理部担当)の回答によると、60年間の超長期ローンで500億円を当面の運動資金として確保しているとのこと。この500億円は6か月間を想定しているとも回答しました。つまり、パークを休園しても6か月間の運転資金には困らないということでしょう。

 

しかし、発生が懸念されている首都直下型地震や、発生すればまさに国難ともなる南海トラフ巨大地震がもし起きてしまえば、東京ディズニーリゾートは大きな被害を受けることになるでしょう。

 

多くの人が被災している中で、6か月間で修復・再オープンというのは考えにくいと思われます。パークの復旧費用は地震保険などの保険金や、銀行からの融資、フリー・キャッシュ・フローなどの自己資金で補うことになるでしょう。

 

最後の質問者に拍手! 

さて長かった質疑応答も最後の方に。開口一番、これまでの質問者に対して「個人的な質問は別の窓口へ行ったらどうか。そういう質問に役員が答えるのはお互いに時間の無駄」と発言。これには多くの株主から拍手が上がりました。

 

近年の総会では、パークに通うハードリピーターの株主が、経営陣に対して陳情を行う場所になってしまっているのは事実です。

 

しかし、そんな陳情大会になってしまうということは、オリエンタルランドのほかの部署や窓口できちんと対応が行われていないからではないでしょうか。必要がなければ陳情なんて起きないはず。もう少し、この点についても考えてもらいたいものです。

 

さて、そんな最後の方の質問は天候に関する質問。以前の記事でも書きましたが、パーク内のエンタメは特に雨や風の影響を受けやすいといえます。悪天候の場合はパークの売上高が下がってしまうのは周知の事実。では、雨の日だけのイベントや風に強いエンタメをやったらどうなのか?というのが質問の内容でした。

 

 

田丸泰執行役員(エンターテイメント本部長)からは2008年以降、パレードは雨天時でも極力実施するようにしている、風の影響を受けやすいディズニーシーは、風への対策を考えてプログラムを作っている、パーク内で雨天時のイベントができないか検討する、との回答がありました。

 

2001年以降、雨天時には昼のパレードの代わりに「レイニーデイ・ファン」が開催されていましたが、2008年に「ジュビレーション!」の雨天時開催が可能になったため、行われなくなりました。これも経費削減の一つでしょう。違うパレードをやるよりも、通常のパレードを雨対応にしたほうが現場のキャストの負担も減ります。第一、ゲストの満足度を下げませんからね。

 

雨天時には夜のパレードの代わりに「ナイトフォール・グロウ」が行われています。これは2011年から。私も見たことがありますが、普段とは逆のルートで幻想的なパレードが進むので、思わず感動してしまったのを思い出します。今後、このような「雨の日限定」のイベントやプログラムが増えてくれるといいのですが…。

 

無事に総会は終了! 

出されていた議案も承認・可決され、無事に今年の総会は終了しました。私としては、ランドのキャッスルショーに関する質問や、30周年のエンタメプログラムに関する質問が出なかったことが気になりました。特に大きな発表もなかった今回の総会。今後、オリエンタルランドから驚きのニュースがあることを、少し期待しながら待ちたいと思います。