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舞浜新聞

東京ディズニーリゾートなどのディズニーパークをはじめとして、ディズニーに関する様々な情報をお伝えします。



東京ディズニーリゾートの屋外ショーは「悪」なのか?

東京ディズニーランド・東京ディズニーシーは、一部を除いて屋外に多くの施設が配置されています。そのため、雨や雪などの天候による影響を受けやすいといえます。

 

本家ディズニーランドがあるアメリカ・カリフォルニアのように、年間を通じて雨が少ないのであれば問題はないのですが、日本の場合は四季がありますからね。

 

さて、そんな天候の影響を受けやすいディズニーパーク。なかでも影響を受けやすいといえるのは、屋外で行われるショーやパレードといったエンターテイメントでしょう。キャラクターやダンサーもそうですが、見るゲストにとっても雨の降る中で、というのはなかなか辛いものです。

 

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シーのハーバーショー「レジェンド・オブ・ミシカ」雨天時にはキャラクターたちがレインコートを着用する。©Disney

 

オリエンタルランドが投資家向けに発行している「アニュアルレポート2011」の中には、こういった記述があります。

 

新たなショーの開発にあたっては、より多くのゲストが鑑賞できるよう配慮し、更に雨や風の日であってもバージョンを変更して公演できるよう改善しています。

 

ショー・パレードが中止となれば、人件費といったコストが無駄になってしまいますし、ゲストの不満も大きくなってしまいます。だからこそ、中止をなるべく避けるためにプログラムを考えて行われています。

 

実は別の年度のアニュアルレポートの中で、興味深い記述を見つけました。「アニュアルレポート2010」の中で、オリエンタルランドの上西京一郎社長は、2009年度のオリエンタルランドの経営を振り返るコメントを以下のように書いています。

 

過去には、高い売上目標を掲げ、それを達成するために固定費を増やしたものの、天候要因などで売上が目標に到達せず、適正な利益を創出できなかった年もありました。

 

そこで、当期はその逆を行いました。計画上は入園者数や単価の前提を保守的に設定した上で、販促費などの固定費を抑制し、同時にコストや投資効率を意識した新しいアトラクションやイベント、人気商品の横展開などを計画的に実施しました。

 

テーマパークは娯楽産業と言えるでしょう。景気の動向にも大きく左右されるだけでなく、天候にも大きく左右されます。台風や梅雨、大雪、天候不順などが続けば、どうしても入園者数は減り、売上高や利益は減ってしまいます。

 

しかし、ここに最近のパークにおけるショー・エンターテイメントの予算削減・プログラムの縮小の理由があると思うのです。

 

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東京ディズニーリゾートのエンターテイメント・ショー製作費のグラフ。2012年度はリゾート25周年を盛大に祝った2008年度と比べて、約64%も減少している。

 

大規模なショーやパレードはゲストの満足度を高め、「また来たい!」という来園動機にもつながります。その一方で、景気が悪くなってレジャーへの支出が絞られるようになったり、天候の悪い日が続いて客足が伸び悩めば、ダンサーや現場のゲストコントロール・キャストの人件費が足かせとなるでしょう。衣装代やパイロ・紙ふぶきといった舞台装置にかかる費用もばかになりません。

 

つまり、固定費が大きいショーやパレードといったエンターテイメントは、強い集客力になる一方で、失敗すれば経営の足を引っ張る原因にもなりかねないということです。

 

アトラクションであれば故障や点検などでしか休止しませんが、ショー・パレードは天候にも大きく左右されます。それならアトラクションに経営資源を集中させたほうがいい。オリエンタルランドがそう考えても不思議ではありません。

 

屋外で行われるショーは、オリエンタルランドの経営にとって「悪」なのでしょうか?近年のパークにおけるショー・エンターテイメントの縮小は本当に心が痛いです。同じように、パークに対して不満や不安を感じているゲストが多いことも事実です。オリエンタルランドの経営陣には、今一度、ディズニーパークの魅力について考えてもらいたいと思います。