- はじめに
- 準備と予約は早めが肝心!
- 75日前からオプション予約がスタート!
- ついに念願の乗船日!
- 一番大切な「避難訓練」
- 避難訓練のあとは、屋上デッキに急げ!
- 「キャスタウェイ・ケイ」は南の楽園!
- ナッソーに到着!
- いよいよ最終日!洋上でゆっくり
- ついに下船日が…
- おわりに
- おまけ
- 合わせて読みたい
はじめに
舞浜新聞は2024年の夏休みに、アメリカ・カリフォルニアの「ディズニーランド・リゾート」、フロリダの「ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート」、さらに「ディズニークルーズライン」のバハマ諸島クルーズへ行ってきました。
これまで、世界各国のディズニーパーク、そしてハワイ・オアフ島の「アウラニ・ディズニー・リゾート&スパ」を訪れてきました。しかし、クルーズラインはずっと憧れの存在で、未経験のまま…。今回の旅でようやく長年の夢が叶いました。
今回の記事では、クルーズラインの準備と予約、乗船から下船までの流れについて、私の個人的な感想を含めてご紹介していきたいと思います。
準備と予約は早めが肝心!
実は一言で「ディズニークルーズライン」といっても、出発地によって航路が分かれています。
ディズニーが持っているプライベートアイランド「キャスタウェイ・ケイ」を巡る、バハマ諸島クルーズが代表的ですが、それ以外にも、カリブ海、アラスカ、さらには地中海や北ヨーロッパ、パナマ運河などなど。とにかく選択肢が多いので、どの航路にしようか、かなり迷いましたね。
最終的には、ディズニーワールドと一緒に回れるように、オーランドの近くにあるカナベラル港から出発する「バハマ諸島クルーズ」に決めました。最初は3泊のプランにしようかと思ったのですが、行った方の経験談を調べていくと「3泊は慌ただしい」「時間が短くて楽しめなかった」という声がちらほら…。そこで今回は、出発日なども考慮して、4泊5日のコースにしました。
次に予約する客室を決めていきます。
今回選んだのは、ディズニー・ウィッシュ号。2022年に就航した新しい客船です。この船の客室は、以下の4タイプに分かれています。
- 窓がない内側の客室
- はめ込み式の窓がある客室
- ベランダ付きの客室
- コンシェルジュルーム
今回は外出することが多いと思い、一番安い窓なしの内側客室を選ぶことに。次に悩んだのが、階数と部屋の位置です。部屋の位置は、主に前方(Forward)、中央(Midship)、後方(Aft)の3つに分かれています。クルーズ経験者の声を調べていくと「中央の高層階のほうが揺れを感じにくい」とのことだったので、レストランやプールにも近い10階中央の部屋を予約することにしました。
客室選びは、航路と同様に選択肢が多いので、私自身かなり悩みました。レストランやプールがある階、エレベーターとの距離、揺れの少なさなどを考えながら、選んでいくと良いかもしれません。
10階の客室のテーマは『モアナと伝説の海』階数によって、テーマとなる作品が異なる。
予約の段階では、指定レストランでの食事の時間も指定します。
クルーズラインでは「ローテーション・ダイニング」といって、夕食は利用できるレストランの順番と時間が、あらかじめ決められています。第1部(ファーストシーティング)と第2部(セカンドシーティング)に分かれており、早い時間の第1部から予約が埋まっていくようです。今回は食事前にステージショーを見たいと思い、第2部を予約しました。
ディズニークルーズラインの予約は、主に以下の方法があります。
- クルーズライン公式サイトで予約する。
- バケーションクラブの公式サイトで予約する。(ポイントでの予約)
- 日本の旅行代理店を通じて予約する。
- 「ミッキーネット」などのアメリカの代理店を通じて予約する。
日本の旅行代理店の場合、添乗員同行プランなどもあるのですが、日程が限られていたり、費用がかなり高額に…。ホテル会員権プログラム「ディズニーバケーションクラブ」の会員ですと、ポイントを使ってクルーズラインにも乗れるのですが、こちらはホテル宿泊で使うよりも、還元率が悪くなってしまう…というデメリットがあります。
私は結局、クルーズラインの公式サイトで予約しました。ミッキーネットでの価格も計算したのですが、公式サイトとほとんど変わらなかったです。日程や支払い方法が違うと、料金に違いが出てくるかもしれませんね。
公式サイトの場合、予約時に全額を支払ってもいいですし、予約金を払って、約2週間後までに残金を支払うこともできます。今回は総額で、一人1,938ドル(約30万円)でした。この代金には、各目的地への輸送費、宿泊代金、滞在日数分の食事代金、船内のプール利用代金、ショー鑑賞代金などがすべて含まれています。
ローテーション・ダイニング以外での食事や、バー、ラウンジ、スパ、アクティビティなどは、別料金です。また、クルーに支払うチップについては、下船時に精算となります。チップについては、記事後半で詳しく解説していきます。
なお、公式サイトでは、クルーズ保険(Vacation Protection Plan)や、オーランド空港・ディズニーワールドとカナベラル港の往復送迎も一緒に予約することができます。
クルーズ保険については、キャンセル補償や医療保険などが含まれているのですが、費用はちょっと高め…。今回は別で海外旅行保険に加入していたので、申し込みませんでした。同じく往復送迎についても、時間が縛られることや、ライドシェアのほうが安く行けることから除外。「キャンセル時の補償が心配」「ディズニーワールドは初めて」という方は、こちらは予約しておいた方が良いかもしれません。
75日前からオプション予約がスタート!
公式サイトで予約をして、代金の支払いが終わった後は、以下の流れで進みました。
- 75日前 アクティビティ予約
- 30日前 オンラインチェックイン、ロイヤル・ギャザリング予約、ラゲッジタグ受け取り(目安)
乗船75日前から、船内や寄港地でのアクティビティを予約することができます。こちらは別料金ですが、寄港地でのオプショナルツアーだけでも、かなりの種類があるので、予算や時間を考えながら決めていきます。
乗船30日前になると、オンラインチェックインが可能になります。これは、事前にパスポートやESTAの写真、顔写真などの必要な書類をアップロードしておくと、乗船時の手続きが短縮化されるというものです。
オンラインチェックインが終わると、「Port Arrival Form」がメールで送られてきます。この書類のQRコードを客船ターミナルで見せる流れになっています。Appleウォレットにも登録することができますが、できれば紙でも印刷しておいた方がよいでしょう。
実は30日前からは「ロイヤル・ギャザリング」の予約も可能になります。これは、ディズニーのプリンセスとグリーティングができるというプログラム。しかも別料金は不要!ただ、こちらは大人気で、すぐに枠がなくなってしまいます。私はオンラインチェックインに必要な書類の準備が遅くなってしまい、今回は予約できませんでした。また次回以降、チャレンジしたいと思います。
ちなみに、30日前~2週間前になると、自宅にラゲッジタグが郵送されてきます。あくまでも2週間前は目安ですし、中には「日本に帰ってきたら届いていた」という方も…。このタグは、乗船時に預ける荷物に付けておきます*1。下船時は別のタグが配られますので、乗船時に預ける手荷物の分だけ持っていけば大丈夫です。
クルーズラインには、航路によって「フォーマルデー」が設定されている場合があります。今回私が乗ったウィッシュ号のバハマクルーズでは、基本的にクルーズカジュアル(水着やタンクトップは不可)になっていて、ドレスコードはそこまで気にしなくても大丈夫でした。
ただ、航路や泊数、利用するレストランによっては、ドレスコードが設定されている場合がありますので、事前に服装などを考えておかなければいけません。
クルーズラインには、航空機と同じく「持ち込み禁止品」が決められています。基本的には危険物は持ち込み禁止ですが、開封済みの食料品や自分で調理したもの、延長コードなどもダメ。預け入れ手荷物の中に延長コードが入っていて、クルーに呼び出されたという方もいます。十分注意が必要ですね。
ちなみに、アルコール類が預け入れ手荷物の中に入っていると、検査の際に没収されてしまいます。持ち込むための条件は厳しく決まっていますので、詳しくはクルーズラインの公式サイトで確認してください。
ついに念願の乗船日!
今回の旅では、ディズニーワールド内にある「サラトガ・スプリングス・リゾート&スパ」に前泊してから、出発地のカナベラル港へと向かいました。
当日の朝に「Mandatory Health Questionnaire」というメールが送られてきます。これは全員必須の健康アンケートです。乗船ターミナルでも回答しているか確認されますので、忘れず登録しておきましょう。私が答えたときは、「妊娠24週以上ではありませんか?」「嘔吐や下痢の症状はありませんか?」「コロナ陽性、または類似の症状はありませんか?」の3つでした。
公式サイトで予約するシャトルバスの場合、複数のホテルを経由してから向かうので、出発時刻も早めに設定されているようです。今回はライドシェア(Lyft)を利用したので、港までは1時間弱、約80ドル(チップ込・約12,000円)でした。運転手さんがディズニーファンで「クルーズラインに乗るのは初めて?ウィッシュ号か!いいなあ…俺も家族と3回乗ったけど、最高だったよ!」と言ってくれて、乗る前から気持ちが高まっていきました。
カナベラル港にはいくつかの客船ターミナルがあり、ディズニークルーズラインは第8ターミナルから出航します。ディズニー専用のターミナルなので、間違えることはなさそうです。車から荷物を下ろすと、「Baggage drop-off」と書かれた看板が目に入ってきます。ここで荷物にタグを付けて、クルーに預けると、客室まで荷物を運んでくれます。受け取りは夕方ごろになるので、必要なものは手荷物に入れておいたほうがいいですね。
オンラインチェックインのときに指定した、港の到着時刻(Port Arrival Time)に合わせて、ターミナル前の列に並びます。クルーズラインの会員プログラム「キャスタウェイクラブ」の会員や、オンラインチェックインを早めに行うと、より早いPort Arrival Timeを選ぶことができて、早く乗船できるようです。
ちなみに、早めにカナベラル港に着いてしまった場合、屋内の待合室などはありません。入り口の近くには屋根があって、少し座るところがありますので、そちらで待つことになります。
時間になると、クルーの案内でターミナル内へ。順番が来ると、クルーにパスポートやESTAの写し、Port Arrival FormのQRコードを提示します。ここで注意事項や乗船の流れなどを説明されます。手続きが終わると、すぐに保安検査です。空港と同じX線装置に手荷物を入れ、金属探知機を通ります。
エスカレーターを上がると、広いロビーに出ます。ここが乗船口になっていて、中央にはマジック号の大きな模型が展示されていました。すでに「All Groups」と表示されていましたので、いよいよウィッシュ号の乗船口へと進みます。
乗船口でクルーさんに「お名前は?」と聞かれ、答えると大きな声で船内に放送してくれます。クルーズラインで昔から行われている、歓迎の儀式だそうです。「クルーズラインに来たんだ…」と、やっと実感できました。
ちなみに、航海中に必須となるルームキー(Key to the World card)は、乗船手続きのときはもらえません。泊まる客室に行くと、部屋番号のところにルームキーが入った封筒が挿してありますので、そこから取り出します。客室には、13時半から14時頃になると入れるようになるようです。
一番大切な「避難訓練」
今回乗船した4泊5日のバハマ諸島クルーズは、以下の日程になっていました。
- 1日目 15:45出航→洋上
- 2日目 9:30キャスタウェイ・ケイ寄港→17:15出航
- 3日目 8:30ナッソー(バハマ)寄港→16:45出航
- 4日目 終日洋上
- 5日目 7:30帰港
お昼過ぎの乗船だったので、すでにお腹がペコペコ…。全員参加しなければいけない「避難訓練」まで時間があったので、お昼ご飯を食べてから、船の中を探検することにしました。ブッフェレストランの「マーセリン・マーケット(Marceline Market)」へと向かいます。
ウォルト・ディズニーが幼少期過ごしたのが、アメリカ・ミズーリ州のマーセリン。ウォルトにとっては特別な場所であり、東京ディズニーランドホテルの「マーセリンサロン」にも、その名前が使われています。レストランの装飾は、そんな歴史を踏まえて作りこまれていました。
食事代金はクルーズ代金に含まれていますので、支払いは不要。前菜、温かい料理、デザートにドリンクまで、すべて食べ放題になっています。果物やシリアル、ティーバッグもたくさん置かれていますので、どれにしようか悩んでしまいますね。このレストランには、航海中に何度もお世話になりました。
お昼ご飯を済ませて、いよいよ船の探検へと向かいます。
実は出航前の時間帯は、子どもたち向けの施設が「オープンハウス」になっていて、大人でも自由に中に入って見学できるようになっているのです。ウィッシュ号には、以下の子ども向け施設があります。
- ~3歳 “イッツ・ア・スモール・ワールド”ナーサリー!:幼児託児所*2
- 3~10歳 ディズニー・オセアニア・クラブ:子ども向けの遊び場
- 11~14歳 エッジ:テレビゲーム豊富
- 14~17歳 バイブ:ゲームあり、カフェも利用可能
この中でもオセアニアクラブは、全部で5つの部屋に分かれています。どの施設も大人でもワクワクしてしまうような、子どもたちが飽きないような空間になっていました。
- マーベル・スーパー・ヒーロー・アカデミー:リストバンドを使って遊ぶ
- スター・ウォーズ:カーゴ・ベイ:クリーチャーのお世話
- フェアリーテール・ホール:ラプンツェル、ベル、アナとエルサの部屋
- ウォルト・ディズニー・イマジニアリング・ラボ:アートクラス
- ミッキー&ミニー・キャプテン・デック:遊具
ちなみに、オセアニアクラブは、受付で「オセアニアバンド」を受け取ると、対象年齢の子であれば自由に出入りすることができます。
子どもたち向けの施設以外にも、一部レストランなども自由に見学することができます。食事のときは、なかなか自由に写真を撮ることができませんので、この時間帯に見ておくほうがいいですね。
さて、船内を探検していると、避難訓練の時間が迫ってきました。
避難訓練(Assembly Drill/Muster Drill)は、クルーズに乗る全員が必ず参加しなければいけません。集合する場所の記号は予約段階で分かるのですが、実際の場所は公式アプリや、客室内にある看板を確認します。基本的には外側のデッキなのですが、レストランやシアター内が指定されていることもありますので、時間になる前に場所を確認しておいた方がいいですね。
避難訓練の時間はアプリで確認できますので、その時間になる前に集合場所へと向かいます。集合場所に着いたら、クルーさんにルームキーを見せて、チェックインすれば完了。グループ全員が集合したら、救命胴衣の使い方などの説明を受けて解散です。客室にある救命胴衣は、持っていかなくて大丈夫です。
また、アプリでは緊急時にどのように対応すればよいか、解説動画を見ることができます。プールに入りながら見ている方もいましたね。
避難訓練のあとは、屋上デッキに急げ!
クルーズラインに乗った友人からは「避難訓練のあとに、屋上デッキのステージで出航ショーがあるから、すぐに行ってね!」と念押しされていました。解散したあと、大急ぎで11階のデッキへと向かいます。
出航を記念するショー「Set Sail on a Wish」が始まりました。ミッキーやその仲間たちが登場すると、ステージは一気に華やかになります。ミニーマウスもミッキーと同じく、キャプテン姿というのもうれしいですね。大きな汽笛が鳴ると、ウィッシュ号はいよいよ大海原へと出発していきます。
ショーが終わった後、客室に戻って「ドアデコレーション」の準備をすることに。実はクルーズラインには、昔から客室のドアにマグネットを貼ったり、お菓子を入れるドアポケットを付けたりするなど、自由に飾り付けをする文化があるのです。ディズニーワールドでも、ホテルに泊まるとデコレーションをしているドアを見かけますが、クルーズラインでは、ほぼすべての客室が飾り付けされていました。
私もほかの客室に負けないように、日本からたくさんの飾りを持っていきました。糊やテープは使用不可。ドアには磁石がくっつくようになっていますので、すべてマグネットにしました。
出航後は、公式アプリのスケジュールを見ながら動いていきました。船内の様々な場所でアクティビティやグリーティング、ショー、映画上映などが行われていますので、本当に飽きることはなかったですね。逆に言うと、テーマパークと違って、事前にショーなどのスケジュールを知ることはできません。乗船当日に初めて分かりますので、予定を立てるのが少し大変でした。
1日目はミッキーたちのグリーティングを中心に回って、グーフィーが主役のステージショー「Disney Seas the Adventure」を見た後で、夕食の時間に。
ローテーション・ダイニング(RD)では、前述の通り、毎日違うレストランを利用します。指定レストラン以外の施設を予約して利用することもできますが、別料金に…。お財布との相談ですね。また、RDでは「テーブルメイト」といって、毎回同じ方とテーブルを共にして、食事を楽しむ仕組みになっています*3。
クルーズラインに行ったことのある友人からは「日本人同士でテーブルメイトが決められることも多いから、そんなに心配しなくてもいいよ」とは言われていたのですが…。初対面の方と一緒に食事をするのは、やっぱり緊張しますよね。そんなドキドキした気持ちで、初日のディナー会場「1923」へと向かいました。
このレストランの名前は、もちろんディズニー社が創立された1923年から付けられています。レストランは「ウォルト」と「ロイ」の2つに分かれていて、私はロイのほうへ案内されました。入り口で部屋番号を伝えると、テーブルまで案内してくれます。テーブル番号は、下船まで同じですので、翌日以降は覚えておくとよいでしょう。
レストランの中は、過去のアニメーション作品の資料が、所狭しと展示されていました。それだけでも感動でしたね。
テーブルメイトについて、事前に特にリクエストはしていなかったのですが、すべて日本人の方でした。最初はお互いに緊張していたのですが、少しずつ自己紹介をして、食事を楽しみながら打ち解けることができました。私はクルーズライン初心者でしたので、経験者から直接お話を聞けたのは、とても心強かったです。
テーブルメイトと同じく、テーブルを担当するサーバーさん、その補助役のアシスタントサーバーさん、全体責任者のチーフサーバーさんは、航海中、同じ方が同じテーブルを担当してくれます。ここで顔と名前を覚えておくといいでしょう。
メニューは英語表記のものに加えて、日本語が書かれている「インターナショナルメニュー」も用意されています。基本的にはコース仕立てになっていて、自分が食べたいものを自由に注文する形式。もちろん、食後のデザートもあります。ソフトドリンクも飲み放題ですが、アルコール類や一部ドリンクは別料金でした。
そんなこんなで1日目の夜は終了。ウィッシュ号は、ディズニーのプライベートアイランド「キャスタウェイ・ケイ」へと向かいます。
「キャスタウェイ・ケイ」は南の楽園!
航海2日目、いよいよウィッシュ号はバハマにある小島「キャスタウェイ・ケイ」に到着しました。この島はディズニー社が保有する「プライベートアイランド」で、クルーズラインの利用者以外は上陸することができません。まさに特別な場所なのです。
「マーセリン・マーケット」で朝食を済ませて、島へと向かいます。
下船は、1階デッキの「ギャングウェイ(Gangway)」と呼ばれる下船口からです。ルームキーは下船・乗船時に必ず使いますので、忘れず持っていきましょう。パスポートも持っていかなければいけない決まりですが、今回は提示を求められることはありませんでした。
キャスタウェイ・ケイには、広いビーチに加えて、ショップ、レストラン、様々なアクティビティスポットがたくさん用意されています。下船口の近くでは、海水浴用に貸し出し用のタオルが配られていました。もちろん、これもクルーズ代金に含まれていますので、無料で使えます。
島内には大人向けのビーチもありますので、家族連れの方でもゆっくり過ごせそうですね。徒歩でも移動はできるのですが、無料のトラムが走っていますので、それを利用すると島内を楽に移動することができました。別料金ですが、自転車の貸し出しサービスもありますよ。
島ではミッキーやその仲間たちのグリーティングを中心に回りました。
昼食は島中央にあるバーベキューエリアで。野菜やハンバーガー、パンにクッキーなど、アメリカンなメニューなのですが、どれもボリュームがあって本当に美味しかったです。新鮮なカットフルーツやドリンクバーもあり、食べ物に困ることはなかったですね。
ちなみに、バーやアルコール類の販売ワゴン、オラフのサマータイム・フリーズ(Olaf's Summertime Freeze)というフローズンドリンクのショップなどは、別料金となっています。ショップでのお買い物もそうですが、ルームキーを提示してサインをすれば、まとめて精算することができます。
また、キャスタウェイ・ケイ停泊中も、船に残ってゆっくり過ごすこともできます。船内のプールは停泊中が一番空いていますので、狙い目かもしれませんね。船内のアクティビティやグリーティングなども行われていますので、アプリのスケジュールを見ながら行動すれば大丈夫です。
さて、ゆっくり過ごしていたら、あっという間に夕方になってしまって…。後ろ髪をひかれる思いでしたが、船へと戻ることにしました。乗船口は下船と同じく、1階デッキの「ギャングウェイ」からです。ルームキーを提示して、荷物検査を受けたら部屋に戻ります。
「リトル・マーメイド」のステージショーは、アメリカ人のゲストにも大人気で、入場待ちの列でシアター前は大混雑でした。内容は王道のミュージカルショー。アニメーションのストーリーはそのままに、新たな演出も加えられていて、最後まで飽きの来ない構成に仕上がっていましたね。
2日目の夕食は、「ワールド・オブ・マーベル(Worlds of Marvel)」でした。こちらはアントマンとワスプの2人と一緒に、ストーリーを楽しみながら食事も味わえる…というもの。ご飯も食べつつ、スクリーンの映像も見なくてはいけないのが、なかなか大変でしたね。食事の終盤ではまさかのサプライズもあって、すごくビックリしました。内容については、行ってからのお楽しみ…ということで。
そんなこんなで、2日目の夜が過ぎていきました。
ナッソーに到着!
航海3日目はカリブ海に浮かぶバハマの首都、ナッソーに終日停泊しました。クルーズターミナルの近くには、たくさんのお店が並んでいますので、お散歩するだけでも楽しいですね。バハマは左側通行ですので、日本の中古車がたくさん走っていたのも印象的でした。
ナッソーには有名なカジノもあり、現地のアメリカ人はオプショナルツアーで終日観光…という方も多いです。私の場合は、特にツアーなども申し込みませんでしたので、午前中にターミナル周辺をお散歩してから、お昼ごろに船に戻ることにしました。
ちなみに、バハマはもちろんアメリカ国外なのですが、空港のような出国審査・入国審査などはありません。係員にクルーズラインのルームキーと、パスポートを提示すれば、自由に出入りできます。
部屋に戻ると、ベッドの上にはパイレーツデザインのバンダナが!実は航海3日目の夜は、「パイレーツナイト」といって、デッキでミッキーたちのショーや、特別なグリーティングが行われるのです。バンダナはそのイベントに合わせて、ゲストが身に着けられるように配付されているとのこと。コロナ禍では一旦廃止されたものの、再び復活したそうです。
午後からはパイレーツナイトだけのコスチュームを身に着けた、ミッキーフレンズたちに会うことができました。どのキャラクターにも長蛇の列…。出てくる時間帯が限られていますし、複数のキャラクターをはしごするのも難しいので、どの順番で回るのかを考えておく必要がありますね。
夕方には屋上デッキで、「パイレーツ・イン・カリビアン」デッキパーティーが行われます。海賊姿のミッキーたちは、可愛らしさもありつつ、どこか勇ましさもあって、とても素敵でした。なによりも、カリブ海で彼らに会えたのがうれしかったですね。
パイレーツナイトの夕食は、前日2日目の夕食と同じレストランになります。「ワールド・オブ・マーベル」に向かうと、宝の地図を思わせるメニューが!ドリンクもパイレーツナイト限定のものになっていて、選ぶのに悩んでしまいました。
サーバーさんから「このあと、デッキで花火が上がるからね!」と教えてもらい、夕食後は再び屋上デッキへ。クルーズラインの特集番組で、航海中に花火が上がることは知っていたのですが、やっぱり生で見るとすごく感動しましたね。「クルーズラインに来たぞ!」と、改めて実感できるひと時になりました。
花火が終わって部屋に戻ると、テーブルに書類と小さな封筒が置かれていました。よく読むと、どうやらチップの支払いに関する書類のよう。クルーズラインでは、事前にディズニー側でチップの割合と金額が決められています。その内容に問題がなければ、手続きは不要で、下船後に予約で使ったクレジットカードから、自動的に精算される仕組みです。
書類には、以下のクルーの名前が書かれていました。
- ローテーション・ダイニングで担当してくれた、テーブルサーバー
- テーブルサーバーの補助役、アシスタントサーバー
- レストランの全体責任者、チーフサーバー
- 部屋の掃除を担当した、ルームメイキング
もし「この人は減らしたい」「この人にもっとチップをあげたい」という場合は、ゲストサービスにお願いすると、チップの金額を変更してもらうことができます。また、書類はミシン線で切り離せるようになっていて、一緒に置かれていた小さな封筒に入れて、クルーに直接手渡すこともできます。
私の場合は、テーブルサーバーさんには、書類と一緒に現金で追加額のチップを入れて、翌日の夕食で手渡すことにしました。また、ルームメイキングさんにも、いつも楽しく話しかけてくれたり、タオルアートを置いてくれたりしていたので、封筒に紙と追加チップを入れて、最終日の朝に部屋に置くことにしました。
いよいよ最終日!洋上でゆっくり
航海4日目は、終日洋上となります。船の中を探検したり、プールに入ったり、グリーティングでミッキーたちに会いに行ったり、船内の映画館で最新作を見たり…。最終日は時間がたくさんあったので、まったり過ごすことに。翌日の下船日はショップは営業していないため、船内限定のグッズも買うことにしました。
最終日のステージショーは、「Disney's Aladdin - A Musical Spectacular」で、その名前の通り、ディズニー映画『アラジン』の魅力をぎゅっとまとめたものです。映画の世界観そのままに、生歌によるパフォーマンスは、まさに圧巻でしたね。
初日のグーフィーのショー、2日目のリトル・マーメイドのショーは、いずれもローテーション・ダイニングの指定時間の関係で、一人一回しか見られないようになっています。しかし、アラジンは時間をずらして設定されているため、2回連続で見ることもできました。
まったり過ごしていたら、あっという間に夕食の時間に。最終日のレストランは、一番楽しみにしていた「アレンデール:フローズン・ダイニング・アドベンチャー(Arendelle: A Frozen Dining Adventure)」へ向かうことにしました。
レストランの前にある廊下から、映画『アナと雪の女王』の世界観が感じられて、気持ちが高まっていきます。店内に入っても、まるでアレンデール城に招待された気分に。中を見渡すと、東京ディズニーシーのファンタジースプリングスにもある、アナとエルサのぬいぐるみが置かれていて、思わず興奮してしまいました。
このレストランでは、ゲストがアナとクリストフのウェディングパーティーに招待された…というストーリーになっています。アナとエルサ、クリストフに会えるのも感動なのですが、ショーの合間に生歌・生演奏のパフォーマンスも入り、気が抜けません。
食事も美味しくて大満足。最終日の夜に、本当に幸せな時間を過ごすことができました。テーブルメイトの皆さんは、下船日に早い時間のバスに乗るとのことで、ここでお別れすることに…。テーブルサーバーさんにも、直接感謝の気持ちを伝えながら、チップの封筒を渡します。
さて、名残惜しいのですが、いよいよ下船の準備です。下船日前日の22時30分までに、客室に置かれているキャラクターのラゲッジタグを付けて、荷物を廊下に置いておくと、担当のクルーさんが運び出してくれます。
ラゲッジタグは9種類。ランダムで配られるので、次の乗船の楽しみが増える。
下船日は朝8時までに部屋を出なくてはいけません。朝ごはんを食べる場合は、できるだけ荷物は少ないほうがよいかと思いますので、早めに荷物をまとめておくことをおすすめします。
ついに下船日が…
航海5日目、船は出発地であるカナベラル港に戻ってきました。4泊5日の航海でしたが、本当にあっという間だったと思います。「また来たい!」そう思える最高の時間を過ごすことができました。
8時に部屋を出て、朝食会場へと向かいます。下船日も一部レストランは営業していて、私は前日も利用した「アレンデール:フローズン・ダイニング・アドベンチャー」に向かいました。航海中にお世話になったテーブルサーバーさんに再会して、改めてお礼を伝えます。
お腹もいっぱいになったところで、いよいよ下船へ。下船口は乗船した場所と同じ、3階デッキの出入り口を使います。ターミナルに行くと、ラゲッジタグのキャラクターごとに、所狭しと荷物が並べられていました。私は「ドナルドダック」だったので、自分の荷物を受け取って、税関へ。特にパスポートなどを提示することはなく、そのまま通過することができました。
下船後はシャトルバスは予約していませんでしたので、ライドシェア(Lyft)を使って、ディズニーワールドまで戻ることに。帰りは宿泊する「ディズニー・グランドフロリディアン・リゾート&スパ」まで1時間弱、約125ドル(チップ込・約19,000円)でした。シャトルバスの場合、出発時刻も早くなっていますので、下船日もゆっくり過ごす場合は、ライドシェアという選択肢もアリだと思います。
おわりに
今回初めてクルーズラインを体験してみて、まさに「海に浮かぶディズニーパーク」だと強く実感しました。客室の宿泊代金や、滞在日数分の食事代金などがすべて含まれているので、いちいちお金の計算をする必要もありません。キャスタウェイ・ケイやナッソーの観光も楽しめて、この価格であれば、むしろ安いぐらいに思えました。
これまで海外パークを制覇してきて、最後にクルーズラインを体験することができ、本当に幸せでした。2028年度には、私が今回乗ったウィッシュ号と同じ大きさのクルーズ船を、オリエンタルランドが日本航路に投入する予定です。日本でも気軽にクルーズラインを味わえるようになる一方で、やはりアメリカ航路やカリブ海航路の魅力も、より多くの方に知っていただけたら…なんて考えています。
アラスカクルーズやハワイクルーズ、バケーションクラブのメンバー限定クルーズなど、まだまだ体験したい航路がたくさんあります。もちろん、船によって体験できるショーやレストランも違います。近いうちに機会があれば、新たな航海へと出発したいと思います。
おまけ
クルーズラインでは、普段あまり見かけない英単語がたくさん出てきます。以下は覚えておくと便利な単語です。
- Forward:船の前方
- Midship:船の中央部
- Aft:船の後方
- Gangway:下船口
- Embarkation:乗船
- Disembarkation:下船
- Starboard side:船の右舷側
- Port side:船の左舷側
クルーズラインでは、グリーティングやレストランで、とにかくたくさんの写真を撮ってもらえます。ディズニーパークには「フォトパス」がありますが、クルーズラインにも「フォトパッケージ」といって、プリント写真を購入したり、データをダウンロードできたりするサービスがあります。
乗船前に予約すると割引価格なのですが、私は乗船後に「こんなにたくさん撮ってもらえるんだ!」と初めて知って、後から購入することにしました。航海中のすべてのデータをダウンロードできるサービスを購入して、230ドル(約34,500円)でした。1グループでこの値段ですので、お得だと思います。データは、クルーズライン公式ウェブサイトからダウンロードできました。
洋上航海中は、基本的にスマートフォンの通信回線は使えません。専用アプリは通信網に接続していなくても使えますので、アプリ同士のチャット機能などは無料で利用可能。ただ、やっぱりLINEなどのSNSや、調べ物ができないのは辛い…。以下は、クルーズラインで提供されている、Wi-Fiの接続プランです。
- ステイコネクテッド 1日18ドル
- ベーシックサーフ 1日28ドル
- プレミアムサーフ 1日42ドル
1日あたりの値段はちょっと高めですが、航海期間中の分をまとめて購入すると、よりお得になります。また、複数台接続のプランも選ぶことができます。
実際に使ってみたのですが、ステイコネクテッドは速度もかなり遅く、XやInstagramの閲覧・投稿のみといった感じでした。ベーシックサーフの場合は、速度も日本国内と同じ感覚で使え、LINEやメールの確認、ブラウザを使った調べ物も可能になりました。動画などを見ないのであれば、「ベーシックサーフ」を選んだ方が良さそうです。こちらは、乗船後に公式アプリで購入すると使えます*4。
クルーズラインの船には、コインランドリーが設置されています。日本のドラム式洗濯機と比べても、少し小さめだったのですが、2~3日分の洗濯物であれば、問題ないかと思います。ウィッシュ号の場合は、洗濯・乾燥ともに1回3ドル(約450円)でした。終わると公式アプリで通知してくれるので、取り忘れも心配ありません。
ウィッシュ号のコインランドリーは1か所のみ。アプリでは空き状況も確認できる。
クルーズラインでは、客室の清掃は1日2回あります。1回目は午前中、タオルの交換やソファベッドの格納を行ってくれます。2回目は「ターンダウン」として、ベッドの準備をしてくれます。ソファベッドのシーツ準備も、このときにやってくれます。
今回乗船したウィッシュ号には、日本人クルーの方が何人か乗っていました。遠く離れた異国の地で、日本の方に会うと、なんだか心強い気持ちになりますね。レストランやショップでもお見かけしたので、日によって勤務場所が違うのかもしれません。
今回乗船した「ウィッシュ号」は、コロナ禍に建造が始まった船のため、様々なところで感染症対策の工夫がみられました。レストラン前の手洗い場、子ども向け施設の自動手洗い機、センサーに手をかざすと開くドア…。手洗い場がないレストランでは、入店前にウェットティッシュが配られるなど、対策は徹底していました。
クルーズラインには、会員プログラム「キャスタウェイクラブ」というものがあります。乗船1回で自動的に「シルバーメンバー」になることができます。乗船回数によって、上級会員になることができ、受けられるサービスも増えていく仕組みです。最上位は乗船25回以上の「パールメンバー」。さらに乗船50回を超えると、キャスタウェイ・ケイにあるネームボードに、自分の名前を刻むことができます。