舞浜新聞

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【社説】大学生による迷惑行為は対岸の火事ではない

大阪市にあるテーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)」で大学生による迷惑行為が繰り返されていたことが9日、分かった。

 

神戸大学や同志社大学、関西外国語大学の学生が関わったとされており、乗り物の安全バーから身を乗り出したり、小型ボートを故意に転覆させたりしていた。神戸大学の学生については、大学関係者とともにUSJに謝罪へ出向き、年間パスポートの没収と入園禁止の処分を行った。今後、大学でも処分を検討するという。

 

USJで起きた大学生による迷惑行為は、2つのテーマパークを抱える東京ディズニーリゾート(TDR)にとっても、決して無関係ではないことを自覚するべきだ。

 

TDRでは、ショー開始時刻の1時間より前の場所取り禁止、三脚を使った撮影禁止、地面に腰を付けた状態での鑑賞など、様々なルールが設けられている。これらには決して罰則はないが、客からの苦情などによって作られたものであることから、現場の従業員たちは客に対して丁寧に説明している。

 

暗黙のものも含めれば、TDRにはかなりのルールが存在するだろう。しかし、これらは性善説によって成り立っており、客の善意に頼っていると言っても過言ではない。もし、今回のUSJのように、意図的に迷惑行為や危険行為をする客が出てきたとき、TDRも毅然とした態度をとらざるをえないだろう。

 

神戸大学の学生は年間パスポートを利用して来園していた。除外日があるものの値段が手ごろな「スタジオ・ゴールド・パス」は大人ひとり15,800円。一か月あたり1,300円となり、中高生でも小遣いの範囲内で買えてしまう。これだけ裾野が広いからこそ、多くの客を集めることができる反面、迷惑行為をする客も引き寄せてしまう。

 

TDRで今すぐに迷惑行為や危険行為が増えるとは考えられない。しかし、過去にはファストパスの不正発券や、ショー・パレードを撮影したDVDの不正転売なども起きている。TDRを運営するオリエンタルランド(OLC)は、危機感をもって素早く対応しなければいけない。