舞浜新聞

東京ディズニーリゾートなどのディズニーパークをはじめとして、ディズニーに関する様々な情報をお伝えします。



私が東京ディズニーリゾート30周年イベントに期待しない「3つの理由」

いよいよ4月15日から東京ディズニーランドの開園30周年を祝うスペシャルイベント「東京ディズニーリゾート30周年"ザ・ハピネス・イヤー"」が始まります。首都圏ではテレビCMや駅・列車内の広告などで、かなり宣伝に力が入っています。

 

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©Disney

 

さて、今回のタイトルは「私が東京ディズニーリゾート30周年イベントに期待しない3つの理由」という、かなり思いきったものにしてみました。正直なところ、私としてはそれだけ今回のイベントには期待できないのです。少し怒っています。では、なぜそう思うのか。感情論ではなく、具体的な理由を書いていきたいと思います。

 

1. 新しい昼のパレード以外、目玉企画がない!

4月15日からスタートするのが、新しい昼のパレード「ハピネス・イズ・ヒア」前のパレードである「ジュビレーション!」に引き続いて、NTTドコモが提供します。

 

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©Disney

 

実は、今回のザ・ハピネス・イヤーで大きな目玉となるエンターテイメントプログラムはこれだけ。しかもアニバーサリーの年は2回フロートを停止させ、パレードルートでショーを行う「ショーモード」が設定されるのですが、ハピネス・イズ・ヒアはそれもなし。完全通過型となります。これでは「期待して」と言われてもできません。

 

2. アニバーサリーのキャッスルショーがない!

オリエンタルランドが2013年4月現在で発表している資料の中には、シンデレラ城の前にあるキャッスルフォアコートステージを使ったショーは一つも書かれていません。

 

昨年の夏に行われて好評だった「ディズニー夏祭り」今年は2年目となりますが、そのキャッスルショーですら計画に載せられていません。一部では「キャッスルショーはまったくやらないのでは?」という声も聞かれます。

 

キャッスルショーはランドのエンターテイメントを象徴するもの。その年にどれだけ気合が入っているか、ショーを見れば一目で分かるほどです。それをやらない、というのは手を抜いていると思われても仕方がありません。

 

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25周年イベントのときに行われたキャッスルショー「ドリームス・ウィズイン」©Disney

 

もし、仮にキャッスルショーを全廃したのであれば、ランドのアニバーサリーイベントでは「史上初」前代未聞の事態です。クリスマスも2008年以来、キャッスルショーは行われていないので、実施に期待はできません。

 

3. ゲストに向けた企画がまったくない!

前回の25周年のときは、東京ディズニーシーの丸ごと貸切体験や、結婚25周年を迎えた夫婦のための銀婚式、11月18日生まれのゲストをミッキーマウスたちと誕生日を祝う企画など、ゲストの夢を叶える企画がいくつかありました。

 

しかし、今回は一切なし。これについては20周年のときも、特に行われなかったので仕方がない気もしますが、それでももっと工夫の余地がなかったのかな、と思います。

 

ただ、少し明るい情報もあります。今年(2013年)1月にオリエンタルランドが行った「2013年3月期 第3四半期決算電話説明会」の質疑応答の中で、執行役員(経理部担当)の高橋渉氏からこういった回答が出されています。

 

Q:2013 年度のイベントスケジュールは、補足資料に記載された内容でほぼ固まっていると考えていいか。この他にも発表される可能性はあるのか。 

 

A:現時点で確定しているものを記載しており、特に来年度の第 4 四半期については、追って発表する可能性もある。 

http://www.olc.co.jp/ir/pdf/qa2013-03.pdfより引用)

 

ここで言う「来年度の第4四半期」とは、2014年1月~3月のこと。つまり、この時期にイベントを行う可能性をにおわせています。「ない」なら「ない」と言うはず。でも1年前のこの時期に決まっていないというのは、どうも怪しい気もしますが…。

 

それにしても、ザ・ハピネス・イヤーに関しては6月までの情報しかない、というのが現状です。夏のイベントについても詳しい情報がほとんど出ていません。意図的に隠しているのか、それとも出す情報すらないのか。懐疑的になってしまいます。

 

また私が気になっているのは、2013年の年越しイベントについて。これについても、オリエンタルランドからは一切情報が出ていません。例年ですと夏が終わるまでには出ると思われます。東日本大震災以降、これまで行われてきたスペシャルイベントではなく「年越し特別営業」としてランド・シーは営業しています。

 

確かにスペシャルパレードやショーにはお金がかかります。製作費だけではなく、現場のキャストの人件費もかかります。特別パスポートを値下げすれば、それだけゲストの裾野も広がります。売り上げも伸びます。でも、それでも「東京ディズニーリゾートで年を越す」意味ってあるのでしょうか?震災を口実に、また経費削減に舵を切ったとしか思えません。

 

昨年(2012年)の株主総会では「コストコントロール」「ゲストの体験価値を下げずにコストの抑制に取り組む」という言葉を聞いて、かなりの危機感を覚えたのを思い出しました。お金をかけずによいものができたら、誰も苦労なんかしません。

 

年越しイベントについても「ゲストの安全を確保するため」「(年越し特別営業を)2~3年やってみないと分からない」と答えています。でも、それならもっと早くスペシャルイベントを止めているはずではないのですか?

 

どうもオリエンタルランドの姿勢を見ると「アニバーサリーイベントは何もしなくても人が来るからいいや」という思いがあるような気がするのです。でも、それっておかしくはありませんか?アニバーサリーだからアトラクションを導入して、ショーやパレードも特別なものを用意するのではないのですか?単なる「客寄せパンダ」としてアニバーサリーイベントをやるのなら、やらないほうがましだと思うのです。

 

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©Disney

 

ザ・ハピネス・イヤーのスローガンは「さぁ、いっしょに!」テレビCMでは「みんながもっといっしょになれる一年です。」という一文も加えられています。東日本大震災以降、絆という言葉が盛んに言われるようになりました。私は決して、東京ディズニーリゾートが嫌いなわけではありません。好きだからこそ、もやもやした気持ちが大きいのだと思います。これでは「一緒に楽しもう!」なんて思えないのです。