舞浜新聞

東京ディズニーリゾートなどのディズニーパークをはじめとして、ディズニーに関する様々な情報をお伝えします。



東京ディズニーリゾートが入場ゲートを変えた「3つの理由」

最近パークへ行った人なら、東京ディズニーランド・東京ディズニーシーの入園ゲートが以前と変わったことに気付いている人が多いと思います。

 

以前はチケットを駅の改札のように機械へ通すと、磁気ストライプを読み取って未使用・使用済みを判断し、使用済みの印として穴を開けていました。

 

2012年10月から切り替えが始まり、現在ではほぼすべてのゲートが下の写真のように、バーコードをかざす新型になっています。

 

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 (東京ディズニーリゾート公式ウェブサイトより引用)

 

では、新型と旧型ではどのような違いがあるのでしょうか。オリエンタルランドは「ゲストの皆様にスムーズにご入園いただくため」としています。

 

朝の混雑時などは、確かに一人一枚チケットを入れていると入場までに時間がかかってしまいます。特にベビーカーがある家族連れの場合、キャストさんが家族の枚数分チケットを通し、バーを回し、ゲートの横から案内する、ということが起きるため、なおさら時間がかかっていました。

 

私の知人はゲートの中にチケットが詰まってしまったこともあります。それだけ時間ロスが多いのでしょう。

 

でも私はそれだけではないような気がするのです。それでは、舞浜新聞が考える入場ゲートを変えた「3つの理由」について、見ていくことにしましょう。

 

1. 転売チケットの一掃

以前はネットオークションや金券ショップで、パークチケットがかなり出回っていました。特に株主優待のパスポートやスポンサーパスポート、キャスト用のパスポートなど、もらったけれど使わないという人が換金目的で持ち込んでいました。

 

しかし今は以前ほど見なくなりました。それは「チケットに穴が開かないから」未使用・使用済みが見た目で分からなくなってしまったからです。パークのゲートではチケットのバーコード情報をサーバーと照合して、未使用・使用済みを判定しているそうですが、一般人には絶対に分かりません。

 

オリエンタルランドとしては「正規の料金で入園してほしい」というのが本音であろうと思われます。転売チケットの一掃も、新型ゲート導入の目的として十分考えられます。

 

 

2. 「ディズニーeチケット」の利便性向上

次に考えられるのは、利用する人が増えてきた「ディズニーeチケット」の利便性向上です。

 

ディズニーeチケットとは、ウェブでチケットを購入して、自宅で2次元コードを印刷して持っていくと、チケットとして使えるというもの。日付指定で入園制限時も安心、チケットブースに並ばなくてもいい、などかなりメリットはあります。

 

旧型ゲートの場合、eチケットのゲストはかなり不便でした。というのも、チケットを機械に通すことができないため、ゲートのキャストさんがハンドスキャナーで2次元コードを読み取らなくてはいけなかったのです。

 

これでは時間がかかってしまう。新型ゲートのようにバーコードの読み取り式にすれば、2次元コードの読み取りもスムーズにできます。オリエンタルランドもチケットの発行コストを抑えられるeチケットの普及を促したいのだと考えられます。

 

3. 将来的なパークチケットの電子化に向けた準備

さて、ここからは私の個人的な推測です。前段で「オリエンタルランドはeチケットの普及を促したいのでは?」と書きましたが、私は今回の新型ゲート導入は、将来的なパークチケットの電子化が念頭にあるのではないかと思うのです。

 

以前は飛行機に乗るとき、搭乗券を搭乗口の機械に通していましたよね。いつのまにか電子化され、搭乗券はなくなり、2次元コードやICカードをゲートにかざして搭乗するようになりました。ユニバーサルスタジオ・ジャパンでは、携帯電話でチケットを購入して、画面の2次元コードをゲートにかざすとそのまま入場できます。

 

東京ディズニーリゾートでも、将来的にパークチケットをウェブで購入して、2次元コードをゲートにかざして入園する、といったことが可能になると思われます。その準備として、今回の新型ゲートが導入されたのだと、私は考えています。紙のチケットが少なくなれば、オリエンタルランドとしても未使用・使用済みをサーバーで確認するだけで済みますからね。発行コストもかなり減らされます。

 

よもやま話 

ちなみに、パークチケットに関しては、以下のような問題もあります。

(1)マルチデーパスポートの他人による不正利用

(2)年間パスポートの本人確認

(3)不正な再入園の防止

 

1については、指紋や静脈などの情報をチケットの番号と結びつけて管理するしかなさそう。まあ3日間でも多いと思われる東京では、マルチパスの不正利用は少ないと思います。CNET Japanの記事によると、アメリカや香港のディズニーパークでは、指紋だけではなく血流や軟骨に関する情報も集めて認証しているとのこと。

 

 

2については、キャストによる顔の識別でも十分のような気もします。しかし不正入園も否定できないのは事実。ユニバーサルスタジオ・ジャパンのように、顔認証システムを導入するか、指紋・静脈認証をするしかなさそう。

 

 

3については「再入園スタンプを押してもらうのを忘れました!」と言って、他人の使用済みパスポートで不正に再入園する、というもの。チケットを調べれば当日の入園履歴は分かるけど、確かにその日使われていれば分からない。これも指紋・静脈認証かな?でも1dayパスポートでわざわざ導入するのも、コストがかかりそう。