舞浜新聞

東京ディズニーリゾートなどのディズニーパークをはじめとして、ディズニーに関する様々な情報をお伝えします。



「ディズニー・プリンセス」のデザインが変わったって、本当なの?

世界中の人々に愛されているディズニー作品。私もこれまでに数多くの作品と出会い、影響を受けてきました。その中でもディズニーを象徴するのは、なんといってもプリンセスが登場する作品でしょう。

 

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©Disney

 

世界各国にあるディズニーパークのショーやパレード、アトラクションでは、多くのプリンセスたちと会うことができます。また、プリンセスたちが描かれた、様々なグッズが世界中で売られています。

 

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©Disney

 

日本でも多くの人々に愛されている「ディズニー・プリンセス」実は最近、プリンセスのデザインが変わっているのです。今回は、ディズニー・プリンセスの歴史から、デザインの変遷、さらには新しいプリンセスについて、皆さんにご紹介します。

 

商品展開が始まったのは2000年

ディズニーが過去の作品のプリンセスたちを集めて「ディズニー・プリンセス」というブランドを立ち上げたのは、2000年1月のことです。

 

当時、ディズニーの商品開発会社の社長を務めていたアンディ・ムーニー氏が、「ディズニー・オン・アイス」でプリンセスの衣装を着た観客の女の子たちを見て、プリンセスの商品展開を考案した、と言われています。

 

もともとは白雪姫、シンデレラ、オーロラ、アリエル、ベル、ジャスミン、ポカホンタス、ムーラン、ティンカーベルの9人で商品展開をしていましたが、のちにティンカーベルは外れています。

 

今ではディズニーが商品展開するブランドの中でも、かなりの金額を稼ぎ出しています。小さな女の子にとって、プリンセスは憧れの存在ですからね。

 

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©Disney

 

公式のプリンセスは「11人」

ディズニー作品の中で、プリンセスが登場するものは数多くあります。しかし、ディズニーが「ディズニー・プリンセス」として決めているのは、以下の11人だけです。

 

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(ディズニーのアメリカ版ウェブサイトより ©Disney)

 

  • 白雪姫(『白雪姫』)
  • シンデレラ(『シンデレラ』)
  • オーロラ(『眠れる森の美女』)
  • アリエル(『リトル・マーメイド』)
  • ベル(『美女と野獣』)
  • ジャスミン(『アラジン』)
  • ポカホンタス(『ポカホンタス』)
  • ムーラン(『ムーラン』)
  • ティアナ(『プリンセスと魔法のキス』)
  • ラプンツェル(『塔の上のラプンツェル』)
  • メリダ(『メリダとおそろしの森』)

 

アメリカのディズニーストア公式サイトでも、「ディズニー・プリンセス」のカテゴリーには、この11人が分類されています。

 


ちなみに、映画『アナと雪の女王』に登場する、アナとエルサは、ディズニー・プリンセスには分類されていません*1。これは『アナと雪の女王』単独のグッズでも、売れるからでしょう。続編となる長編映画も制作中ですので、ディズニーとしては、アナとエルサを分けておきたいのかもしれません。

 

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世界中で高い人気を誇る、アナとエルサ ©Disney

 

プリンセスのデザインが変わっている?

日本でもプリンセスが描かれたグッズが、たくさん売られています。勘のいい方なら、そのデザインが微妙に変わっていることに、気づいているかもしれません。

 

こちらは、最初に「ディズニー・プリンセス」として、グッズ展開が始まったころのデザインです。

 

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©Disney

 

基本的には映画のデザインをもとに、プリンセスたちが描かれていることが分かります。

 

その後、2012年になると、プリンセスのデザインが変更されることとなります。

 

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©Disney

 

上のデザインを見ると分かる通り、より現代的なデザインに変わったことがよく分かります。特に髪型やドレス、メイクの変更からは、フェミニンさを感じさせますね。また、全体的にキラキラした感じに変わっています。

 

ドレスの色を見ると、アリエルがピンクから緑色に変わっています。これはオーロラのドレスと区別をつけるため、そして人魚の頃の尾の色と合わせたため、と推測できます。ちなみに、アリエルは映画本編で緑色のドレスは着ていません。

 

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アリエルの人魚の姿と人間の姿の比較。エメラルドグリーンを思わせる色は、映画『リトル・マーメイド』制作時に、ディズニーがオリジナル調合で作った色。©Disney

 

変更について、当時のディズニーは公式な発表をしていません。あくまでも推測ですが、アメリカで人気を集めていた「バービー」や「エバー・アフター・ハイ」のデザインが影響を与えた可能性があります。

 

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北米で人気を集める「バービー」「エバー・アフター・ハイ」 

 

また、プリンセスの年齢の設定がバラバラだったため、違和感がないように、デザインを統一した可能性もあります。

 

しかし、このデザイン変更に対して、北米では賛否両論が巻き起こりました。それまで、ディズニーのプリンセスといえば、清楚なイメージが強かったのですが、新しいデザインでは、フェミニンさが強くにじんでいたため、多くのファンから不評だったのです。

 

当初、ディズニーはこの反対意見に対して、静観を決め込んでいました。しかし、2015年になって、再びプリンセスのデザインを変更したのです。

 

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©Disney

 

最新のデザインを見ると、以前のデザインと比べて、フェミニンさがだいぶ抜けた印象を受けます。ディズニーとしても、消費者の反応を無視できなかったのでしょう。

 

日本で販売されているグッズを見ると、以前のデザインと、最新のデザインが混在している状態です。今後発売されるグッズでは、最新のデザインが使われていくでしょう。

 

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中国・上海のディズニーストアで売られているショッピングバッグ。プリンセスのデザインが新しくなっていることが分かる。©Disney

 

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米国で販売されている「ディズニー・ギフトカード」上が以前のデザイン、下が今のデザイン。微妙に違うことが分かる。©Disney

 

メリダのデザイン変更で巻き起こった論争

実は、ディズニーが「ディズニー・プリンセス」にメリダを加えようとしたとき、映画のメリダとは全く違うデザインでした。

 

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左が映画でのメリダ。右がディズニー・プリンセスに仲間入りするときに描かれた、最初のデザイン。©Disney

 

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©Disney

 

このデザインが提示されたとき、多くのメリダファンからは不満の声が上がりました。

 

もともとメリダは女性らしさというよりも、勇敢さやたくましさが目立つプリンセスです。そんなプリンセスを、ほかのプリンセスのようにフェミニンさを感じさせるデザインに変えたことに、多くのファンが反発したのです。

 

このメリダのデザイン変更をめぐる論争は、大手メディアでも大々的に取り上げられ、デザイン再考を求める署名活動まで起きたほどでした。最終的には、ディズニーはデザインが一時的なものであること、今後デザインを変更すること、などをファンに約束する事態にまで発展しました。

 

メリダのデザイン変更は、イギリスの大手紙「ガーディアン」も取り上げた。メリダの物語の舞台になっているのが、スコットランドという事情もあったのだろう。©Disney

 

今後は有色人種のプリンセスが増える?

デザイン変更をめぐり、様々な論争が巻き起こったディズニー・プリンセス。実は2016年8月、新しいプリンセスが、ディズニー・プリンセスの仲間入りを果たしました。

 

それは「エレナ」です。2016年7月に北米のディズニー・チャンネルで放送が始まった、新シリーズ「アバローのプリンセス エレナ」の主人公です。

 

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北米では、シリーズ放送開始直後から人気を集めている「エレナ」©Disney

 

アメリカ・フロリダのマジックキングダムで行われた「ロイヤル・ウェルカム」セレモニーの様子 ©Disney

 

すでにアメリカ・フロリダのマジックキングダムでは、エレナが登場しています。また、日本でも2016年の冬から、ディズニー・チャンネルで放送されることが発表されています。

 

 

エレナは史上初の、ラテン系出身のプリンセスです。ディズニーとしては、ヒスパニックや中南米の女の子に向けて、新たな需要を掘り起こしたいと考えているのでしょう。

 

また、ディズニーは北米で2016年11月に『モアナと伝説の海』の公開を予定しています。こちらでは、史上初めて、ポリネシアン系出身のプリンセス「モアナ」が登場する予定です。

 

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『モアナと伝説の海』の主人公「モアナ」©Disney

 

日本では2017年3月10日の公開が予定されている。©Disney

 

これまでのプリンセスを振り返ると、ジャスミンはアラビア系、ポカホンタスはネイティブ・アメリカン、ムーランは中国系、ティアナはアフリカ系アメリカ人となっています。ティアナが登場したときも、史上初のアフリカ系プリンセスとして、話題になりました。

 

世界が多様化する一方で、ディズニーのプリンセスたちはこれまで白人に偏ってきました。今後は市場の開拓という意味でも、様々な人種・民族のプリンセスが登場することになるでしょう。

 

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©Disney

 

参考リンク

*1:厳密にいうと、エルサはアレンデール王国の女王(クイーン)であり、王女(プリンセス)ではありません。