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舞浜新聞

東京ディズニーリゾートなどのディズニーパークをはじめとして、ディズニーに関する様々な情報をお伝えします。



ダッフィーライナーからリゾートラインの未来を考える

東京ディズニーリゾートの分析・考察 ダッフィー

東京ディズニーリゾートをぐるりと一周しているのが、モノレール「ディズニーリゾートライン」です。1周約13分で、反時計回りに運行しています。

 

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©Disney

 

リゾートラインでは、2016年1月12日から特別車両「ダッフィー&フレンズ・ライナー」が期間限定で運行しています。今回はこのダッフィーライナーから、リゾートラインの未来を少し考えてみようと思います。

 

座席はふわふわ!

1月12日から運行が始まった「ダッフィー&フレンズ・ライナー」これは東京ディズニーシーで行われているスペシャルイベント「スウィート・ダッフィー」に合わせて導入されました。

 

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©Disney

 

これまでもリゾートラインでは、イベントに合わせた特別車両を運行していました。ただし、特別車両といっても、車両の外と中をラッピングしたり、展示スペースを変更したりするだけでした。

 

今回導入されたダッフィーライナーは、単なるラッピング車両ではありません。

 

ダッフィーライナーは車両ごとにダッフィー・シェリーメイ・ジェラトーニの3匹のキャラクターのテーマが決められており、内装デザインがそれぞれ違うのです。1両目と4両目はダッフィー、2両目と5両目はシェリーメイ、3両目と6両目はジェラトーニとなっています。

 

座席とつり革は、それぞれのキャラクターのテーマに合わせて、違うものが使われています。座席のシートには、パーク内で売られているぬいぐるみと同じ生地が使われており、つり革もシェリーメイのものはリボンが、ジェラトーニのものはベレー帽が付けられるなど、それぞれのキャラクターのテーマに合わせて変えられています。

 

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©Disney

 

車内の展示スペースには、ダッフィー・シェリーメイ・ジェラトーニのぬいぐるみが飾られています。細部にまでこだわりが感じられ、乗っているだけで、すっかりダッフィーの世界に染まってしまうのです。

 

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©Disney

 

「これに乗りたい!」というゲストのニーズ

私もダッフィーライナー導入の知らせを聞いて、早速乗りに行ってきました。車両の中は、小さな子を連れた家族から、女性同士のグループまで、様々なゲストが乗っていました。

 

車内の様子を見ていると、一眼レフやスマートフォンで、たくさん写真を撮っている方を見かけました。中には、車内に飾られているぬいぐるみと一緒に写真を撮ったり、ダッフィーが描かれている前に座って写真を撮ったりしている方もいました。また、自分のダッフィーと車内の様子を一緒に撮っている方もいました。

 

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©Disney

 

子どもたちからは「もっと乗りたい!」「このまま一周したい!」という声をたくさん耳にしました。子どもたちにとっても、ふわふわでかわいいダッフィーライナーは、人気だということでしょう。

 

さて、私も車内の様子を撮影し終わって、ダッフィーライナーとは別の車両に乗り込んだときです。ダッフィーライナーは多くの人で賑わっていたのですが、何もラッピングされていない車両には、ゲストがほとんど乗っていなかったのです。

 

実はダッフィーライナーと同じく、リゾートラインには映画『アナと雪の女王』をテーマにした特別車両も走っているのですが、こちらもほとんど混雑していませんでした。

 

おそらく「同じ値段を払うなら、ダッフィーライナーに乗ってみたい」「ダッフィーライナーに乗るために、リゾートラインに来た」というゲストは多いのではないでしょうか。

 

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©Disney

 

あえてコストがかかる手法を選んだ?

さて、細部にまでこだわりが感じられるダッフィーライナー。しかし、イベントに合わせた特別車両であれば、外装と内装のラッピング車両にしても良かったはずです。

 

電車の座席シートは「モケット」と呼ばれる生地を使っています。新幹線は約2年に一度*1、通勤車両であれば5年~10年に一度、新しいものに張り替えられています。

 

今回のダッフィーライナーは、このモケットをすべて新しいものに張り替えています。従来のモケットの上に、ぬいぐるみの生地を重ねている可能性もありますが、それでもシートをすべて張り替えるのは、相当な手間とコストがかかっているはずです。

 

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©Disney

 

つり革についても同様です。ダッフィー・シェリーメイ・ジェラトーニの3つのパターンに合わせて、部品を発注して、それを車内に取り付ける。これだけ聞いても、かなりのコストになるでしょう。

 

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©Disney

 

しかし、手間とコストをかけた分だけ、車内の完成度が高くなり、結果的にゲストの「この車両に乗りたい!」というニーズを引き出すことができたのだと思います。

 

ダッフィーライナーはリゾートラインの未来を変える

実はリゾートラインは、単体でみると赤字路線だと言われています。これは乗降客数が少ない平日の昼間も運転していることに加えて、基本的には舞浜駅から東京ディズニーシーに行くゲストと、オフィシャルホテル宿泊ゲストしか利用しないからです。

 

かつては大型ライブやコンサートが行われていた「東京ベイNKホール」の閉鎖や、テロ対策のための警備員常駐、さらにはオフィシャルホテルが運行を始めたキャスト用バスなども、赤字体質に拍車をかけています。

 

リゾートラインでSuicaやPASMOなどのICカード乗車券が使えるようになったのも、2009年からでした(PASMO導入は2007年~)。実はこれも、赤字体質だったために、自動改札機の更新ができなかったからでした。

 

リゾートラインは赤字体質を改善するため、過去には200円から250円に運賃を値上げしたこともありました、現在は消費税率の引き上げに合わせて、260円となっています。

 

最近では舞浜駅から、リゾートラインに乗らずに徒歩でシーまで行くゲストも多くなっています。これでは、リゾートラインの赤字はますますひどくなりかねません。そういった危機感から、特別車両が生まれ、今回のダッフィーライナーの誕生につながったのではないでしょうか。

 

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©Disney

 

ダッフィーライナーは、これに乗るためにリゾートラインの運賃を払う価値があると思います。もし今後、ダッフィーに限らず、こういった「これに乗りたい!」とゲストが思えるような車両が導入されれば、リゾートラインの収支も大きく改善するのではないかと思うのです。

 

さて、ダッフィーライナーはリゾートラインの未来を変えるのでしょうか。ダッフィーライナーの運行は、2016年3月25日までとなっています。果たして、期間限定でそのまま運行終了となってしまうのか、それとも「大好評につき、運行延長!」なんて発表があるのか…。その行方を見守ることにします。

 

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よもやま話

リゾートラインの扉の上にある車内表示器。次の駅や開く扉の案内などが表示されていますが、実は最近になって従来の発光ダイオード(LED)方式から、液晶ディスプレイ(LCD)方式に変わっています。LCD方式のほうが、消費電力を抑えることができ、ちらちらしないので見やすいという利点があります。

 

*1:JR東日本の場合