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舞浜新聞

東京ディズニーリゾートなどのディズニーパークをはじめとして、ディズニーに関する様々な情報をお伝えします。



沖縄へのディズニー施設誘致に関するまとめ

東京ディズニーリゾートの分析・考察

(2016年11月12日に内容をアップデート)

各種メディアの報道

  • 12月8日、沖縄県宜野湾市の佐喜真市長が、菅官房長官と首相官邸で面会
  • 佐喜真市長は、菅氏へ普天間飛行場返還後の地域振興に向けた要望書を手渡した。
  • また、市長は菅氏に対して、宜野湾市へのディズニー施設誘致について、税制優遇措置などの政府の協力を求めた。

 

  • 市長がディズニー施設誘致を検討しているのが、日米両政府が2024年度以降の返還に合意している、米軍「キャンプ瑞慶覧」のインダストリアル・コリドー地区
  • なお、インダストリアル・コリドー地区は、沖縄県内やグアムへの移転が完了次第、返還されるとなっているため、時期がずれ込む可能性がある。
  • 国道58号線に面していて、那覇空港からのアクセスもいい(車で40分)
  • インダストリアル・コリドー地区の面積は約62ヘクタール
  • そのうち大部分は宜野湾市ではなく、隣接する北谷町に属している。
  • 宜野湾市は南側の約28ヘクタールに、ホテルやテーマパークなどのディズニー関連施設を誘致したい考え

 

  • コリドー地区にディズニー施設を誘致、という報道をしているのは、沖縄タイムスのみ。佐喜真市長が菅氏に渡した要望書には、明記されているとのこと。
  • ほかの大手メディアは「普天間飛行場の跡地に」という報道が多い。
  • コリドー地区があるキャンプ瑞慶覧は、普天間飛行場とは別の米軍施設。
  • 日経新聞は、2017年度中にも一部返還される予定の普天間飛行場の一部(約4ヘクタール)のみで対応することも想定している、という書き方をしている。
  • ただ、島尻沖縄担当相は2016年1月15日の記者会見で、普天間飛行場の跡地も、建設候補地に含まれる見解を示している。

 

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しんぶん赤旗 沖縄米軍基地「細切れ」返還 普天間・牧港 たった7ヘクタール/選挙向け“演出”より引用)

 

  • 普天間飛行場は2019年2月までを目途に運用停止の予定
  • コリドー地区の返還は、2013年の日米合意で「2024年度以降の返還」が決まっている。
  • しかし、宜野湾市では早期返還を求める声が根強い。
  • 菅氏は12月4日に、ケネディ駐日米大使と南側の早期返還に取り組む内容を含んだ合意文書を発表している。

 

  • 菅官房長官の記者会見での発言
  • 「ディズニーリゾートの誘致実現は非常に夢のある話。政府として全力で取り組んでいくことをお誓いしたい」
  • 「(誘致に向けた優遇策について)法的に可能であれば検討したい」
  • 「(政府が本島北部地域に誘致を進めるUSJの関連施設との競合について)それは全く違う。USJは海の施設でディズニーはホテルをはじめとする関連施設だと思う」
  • 「宜野湾市との橋渡しなどで全面的に協力したい。(両施設を誘致する)相乗効果はものすごく大きいと思っている」

 

  • 佐喜真市長や政府高官によると、オリエンタルランドの経営陣も沖縄進出へ前向きの姿勢を示している。→オリエンタルランドはプレスリリースで「検討中」としている。
  • オリエンタルランドはホテルを含めた施設の建設に向けて、現地で市場調査を行う方針。
  • 佐喜真市長「ディズニーは夢や平和の象徴だ。基地問題だけではなく、明るいニュースになる」

 

  • 12月2日にオリエンタルランドの加賀見俊夫会長と上西京一郎社長が、島尻安伊子沖縄・北方担当相と佐喜真市長と面会。
  • オリエンタルランドは沖縄タイムスの取材に対して、加賀見会長と上西社長が、島尻大臣と佐喜真市長と面会した事実は認め「具体的な計画については白紙。現段階で話せることはない」とコメント
  • 12月9日にプレスリリースを発表「本件は当社として今後慎重に検討を行っていくものであり、現時点で対応方針など決定している事実は一切ありません。」

 

  • 多くのメディアは「ホテル型リゾート施設」「リゾートホテルなど」と報道
  • 読売新聞はテーマパーク誘致にまで言及→佐喜真市長は記者の囲み取材で言及していた
  • J-CASTニュースの取材に対して、宜野湾市秘書広報課「要望書では、ホテルを建設すべき地域になっている『インダストリアル・コリドー地区』にディズニーリゾートを誘致したいと書かれているだけで、具体的な想定は市長にしか分からない」

 

  • 宜野湾市では2016年1月24日に市長選が行われた。
  • 佐喜真氏は自民党沖縄県連が支援。対立候補は政府と対立する沖縄県の翁長知事が支援。
  • 政府は「ディズニー誘致」という振興策を打ち出して、普天間飛行場の辺野古移設反対派をけん制した。
  • 毎日新聞によると、ディズニー誘致は佐喜真氏ではなく、実際は菅官房長官(首相官邸)による発案だったとしている。
  • 沖縄県議会でも「選挙対策」という批判の声が上がった。
  • 市長選は、結果的に佐喜真氏の勝利で終わった。
  • ちなみに、佐喜真氏とともに、ディズニー誘致に力を入れている島尻安伊子 沖縄・北方担当相(沖縄選挙区)は、2016年の参議院選挙で改選対象となっている。
  • 宜野湾市へのディズニー施設誘致は、自身の選挙対策も兼ねている可能性がある。

 

舞浜新聞の見解

  • 一報を聞いたときは「政治家の妄想?」なんて思っていたのだが、オリエンタルランドの加賀見会長や上西社長と、島尻沖縄担当相や宜野湾市長が面会していること、菅官房長官(首相官邸)も動いていることから、かなり具体的に話が進んでいる可能性が高い。
  • 政府としては、何としてでも普天間の危険性除去と、辺野古への移設を実現したい考え。民主党政権のときに、この問題はこじれにこじれたので、安倍首相・菅長官もこの問題への本気度は違う(日米関係も絡む)。
  • 宜野湾市長選対策に加えて、ディズニーを使った世論への喚起、そして2016年夏の参院選対策も入っているのだろう。
  • 辺野古の新基地建設について、政府は沖縄県と法廷闘争中。今回のディズニー誘致についても、翁長知事へのプレッシャーが入っているかもしれない。
  • 市長選では佐喜真氏の勝利で終わった。今後の展開がどうなるのかは、予断を許さないと思う。

 

  • USJが沖縄美ら海水族館近くへのテーマパーク建設を表明しているが、経営陣が一新したため、動きが鈍くなっている可能性がある。
  • 政府としても、沖縄振興策はかなり焦っているのかもしれない。だからこそ、今回は唐突に「ディズニー」の話が出てきた可能性がある。
  • USJの新パークもそうなのだが、夏の暑さや台風などの気候リスクは大丈夫なのだろうか?

 

  • メディアの報道を見る限り、オリエンタルランドがディズニーブランドを使って、リゾートホテルを建設する線が一番濃厚だと思う。
  • また、免税店やショッピングモールの併設、カジノを含めたIR(統合リゾート)の開発も考えられる。
  • 問題はディズニー社が認めるかどうか。政府首脳はオリエンタルランドがディズニーのフランチャイズということは、知っているのかな?

 

  • オリエンタルランドはこれまでにも、大阪の中央郵便局跡地、福岡のキャナルシティ博多、長崎のハウステンボスなどへ進出計画を立てたが、いずれも白紙展開・頓挫している*1
  • オリエンタルランドは2023年の「ありたい姿」に向けて、舞浜に10年間で5,000億円規模の投資を行う計画。
  • 現在、オリエンタルランド社内で計画の一部見直しが行われているのだが、沖縄進出との関連はあるのかも。
  • もし舞浜の投資計画を削って、沖縄にキャッシュフローを回すのなら、かなり不安が残る。
  • もし「舞浜以外の新規事業」としてやるのであれば、5,000億円とは別枠で投資する可能性もあるが、オリエンタルランドの経営体力を考えると、かなり難しいと思う。
  • 社債の発行や公募増資、銀行からの借り入れなどで、資金を調達するのか?

 

  • 一部のメディアは「普天間飛行場には東京ディズニーリゾートがすっぽり入る」という報道をしていたが、宜野湾市が考えているのはインダストリアル・コリドー地区の南側、約28ヘクタールの区域のみ。
  • 日経新聞の報道でも、普天間飛行場の跡地の一部(約4ヘクタール)
  • ただし、島尻沖縄担当相は2016年1月15日の記者会見で、普天間飛行場の跡地も、建設候補地に含まれる見解を示している。
  • 参考データ:イクスピアリは約3.8ヘクタール。東京ディズニーランドホテルは約4.7ヘクタール。ハワイ・アウラニは約8.5ヘクタール。東京ディズニーランドは約51ヘクタール。東京ディズニーシーは約49.3ヘクタール。

 

(続報)

  • 2016年3月3日、舞浜でディズニーホテルを運営しているミリアルリゾートホテルズ(オリエンタルランドの子会社)が、沖縄でのホテル事業に参加することを発表した。
  • もともとは東急不動産が2008年から開発を目指していた案件に、NTT都市開発とミリアルが後乗りした模様。
  • 宜野湾の案件と関係しているのか、別案件で進められていたのか…。ただ、オリエンタルランドが舞浜以外の収益源を探しているのは事実。
  • プレスリリースで気になるのは、ホテルの運営を東急、NTT、ミリアルの3社以外に委託するという文言。
  • 航空系や外資系のブランドホテルにするのか、それともアメリカのディズニー社が来るのか…。不透明な部分は多い。
  • 3月5日の琉球新報の報道によると、ホテルの開業は2018年の予定。運営委託先は「現在外資系ホテルと交渉を進めている(東急不動産)」とのこと。
  • 11月10日、各社発表のプレスリリースにより、新ホテルの名称が「ハイアット リージェンシー 瀬良垣アイランド 沖縄」となることが発表された。外資系ブランドのハイアット。ディズニー要素はおそらくないだろう。

 

 

参考資料

*1:これ以外にも、過去には東南アジアへの進出計画や、上海ディズニーへの経営参画などが報じられたこともありましたが、いずれも計画段階で終わっています。