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舞浜新聞

東京ディズニーリゾートなどのディズニーパークをはじめとして、ディズニーに関する様々な情報をお伝えします。



世界のディズニーパークは、これからどう変わるの?

8月14日~16日まで、アメリカ・カリフォルニアのアナハイム・コンベンション・センターで「D23 Expo 2015」が開催されました。

 

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©Disney

 

今回は世界にあるディズニーのパークとリゾートに関して、ディズニーからの発表内容をまとめるとともに、舞浜新聞独自の分析と、今後の展望を考えていきたいと思います。

 

D23 Expoでの主な発表内容はこちらをどうぞ。

 

スター・ウォーズ・ランド

以前から噂のあった「スター・ウォーズ・ランド」ついにディズニーから正式発表がありました。導入されるのは、ディズニーランドとハリウッド・スタジオの2つのパーク。エリア面積は14エーカー(約5万7,000平方メートル)となり、ディズニーパークの単独エリアとしては、史上最大規模の拡張となります。

 

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発表されたコンセプトアート ©Disney

 

ちなみに、2012年にカリフォルニア・アドベンチャーへ導入されたカーズランドは、12エーカー(約4万9,000平方メートル)ですから、それと比べてもスター・ウォーズ・ランドがいかに巨大かが分かると思います。ちなみに、14エーカーは東京ドーム約1.2個分の広さ、東京ディズニーランドのファンタジーランドとトゥーンタウンを合わせた面積とほぼ同じです。

 

スター・ウォーズ・ランドには、2つのメインアトラクションが造られる予定です。一つは映画に登場するミレニアム・ファルコンに乗って、秘密のミッションに参加するというもの。もう一つは、帝国軍との戦闘を体験できるというもの。今はまだ、あくまでも「構想段階」なのでしょう。

 

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発表されたコンセプトアート ©Disney

 

アトラクション以外にも、ショップやレストランも併設されます。ディズニーランド、ハリウッド・スタジオともに、オープン時期は明らかにされませんでした。スター・ウォーズシリーズは、今後劇場版の新作公開を控えていますので、劇場版に合わせて、オープン時期を発表するでしょう。

 

ディズニーのボブ・アイガーCEOは、講演の中で「ディズニーパークとリゾートが、次の60周年を祝うために最善な方法として、スター・ウォーズのほかに考えられなかった」と語っています。ディズニーとしては、スター・ウォーズというコンテンツに、並々ならぬ期待を持っているのでしょう。

 

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コンセプトアートの前でプレゼンテーションを行う、ディズニーのボブ・アイガーCEO ©Disney

 

スター・ツアーズのアップデートとラウンチ・ベイの導入

さて、スター・ウォーズ・ランドについては、今回オープン時期が明かされませんでした。ディズニーランド、ハリウッド・スタジオどちらも大規模な拡張になることが確実で、オープンまでまだ時間がかかりそうです。

 

そのため、ディズニーはスター・ウォーズに関して、さらなる発表をしました。それが「スター・ウォーズ・ラウンチ・ベイ」これはディズニーランドとハリウッド・スタジオに新しく造られる施設で、2015年後半にオープンが予定されています。

 

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「スター・ウォーズ・ラウンチ・ベイ」のコンセプトアート ©Disney

 

中身としては、撮影スポットや新しいゲームの体験コーナー、劇場版の資料の展示が行われるとのことです。あくまでも、スター・ウォーズ・ランドができるまでの「つなぎ」の施設なのでしょう。ショップやレストランも併設される予定です。

 

ディズニーランドではトゥモローランドにラウンチ・ベイが造られる予定です。キャプテン・アメリカやソーなどのマーベル・ヒーローのグリーティング・スポットも併設されます。ハリウッド・スタジオでは、アニメーション・コートヤードに造られる予定です。

 

さらに既存の「スター・ツアーズ」に2015年後半、新しい劇場版「フォースの覚醒」のシーンが追加されることも発表されました。ディズニーランドとハリウッド・スタジオどちらのスター・ツアーズも、アップデートの対象になります。

 

「シーズン・オブ・ザ・フォース」が開催へ

スター・ウォーズをテーマにしたスペシャルイベント「スター・ウォーズ・ウィークエンド」も「スター・ウォーズ シーズン・オブ・ザ・フォース」として、リニューアルされることが発表されました。

 

2016年初頭に開催予定で、ディズニーランドではイベントに合わせて、スペース・マウンテンが「ハイパー・スペース・マウンテン」にアップデートされる予定です。またハリウッド・スタジオでは、イベントに合わせた花火プログラムが行われます。

 

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「ハイパー・スペース・マウンテン」のコンセプトアート ©Disney

 

トイ・ストーリー・ランド

パリと香港には、それぞれ映画『トイ・ストーリー』シリーズをテーマにしたエリアがあります。今回、新たにハリウッド・スタジオに「トイ・ストーリー・ランド」が造られることが発表されました。オープン時期については、スター・ウォーズ・ランドと同様に、明らかにされていません。

 

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発表されたコンセプトアート ©Disney

 

エリア全体のコンセプトは「アンディの裏庭」カーズランドのように、映画の世界観の中に入って、体験することができるようになります。

 

新しく導入されるアトラクションは2つ。一つはスリンキー・ドッグがモチーフになったコースター、もう一つはリトル・グリーンメンの気分を味わえるアトラクションになります。

 

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スリンキー・ドッグがモチーフになったコースターのコンセプトアート ©Disney

 

それぞれ「Family-friendly roller coaster」「Alien saucers attraction」という表記になっていますので、まだ正式名称は発表されていません。また、新規アトラクションに加えて、既存の「トイ・ストーリー・マニア!」のトラックが増設される予定です。ハリウッド・スタジオの中では根強い人気を誇るアトラクションですので、拡張も当然といったところでしょう。

 

トイ・ストーリー・ランドの面積は11エーカー。コンセプトアートや面積から考えると、既存の「ウォルト・ディズニー:ワン・マンズ・ドリーム」や「ヴォヤッジ・オブ・ザ・リトル・マーメイド」、さらには昨年9月にクローズした「スタジオ・バックロット・ツアー」やバックステージの施設にまで及んでいると思われます。

 

スター・ウォーズ・ランドの建設もそうですが、ハリウッド・スタジオは今後数年間で、これまでとはまったく違ったパークになるでしょう。

 

ハリウッド・スタジオでは、もともとアニメーションなどの制作も行われていたのですが、現在スタジオ機能はありません。ディズニーワールドのほかのパークと比べると、少しコンセプトがぼけている印象がありましたので、ディズニーとしてもテコ入れをしたいのでしょう。

 

アニマル・キングダムのテコ入れ

今回のエキスポでは、アニマル・キングダムのテコ入れについても発表されました。

 

まず一つ目は、世界的に大ヒットした映画『アバター』をテーマにしたエリア「パンドラ-ザ・ワールド・オブ・アバター」です。このエリアは、劇場版の制作にも携わった、ジェームズ・キャメロンとジョン・ランドーがスタッフとして参加しています。

 

 

アバターエリアには、新しく2つのアトラクションが造られる予定です。一つは「フライト・オブ・パッセージ」バンシーに乗って、飛行体験をするというものです。もう一つのアトラクションについては、今回明かされませんでした。

 

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発表されたコンセプトアート ©Disney

 

アバターエリアはすでに昨年1月に着工し、工事が進められています。オープン時期について、ディズニーは詳しい時期を明らかにしていませんが、アメリカのメディアでは2017年では?と報じています。

 

 

アバターエリア以外にも、アニマル・キングダムのテコ入れ策が発表されました。一つは「リバーズ・オブ・ライト」ディスカバリー・アイランドと、絶叫コースター「エクスペディション・エベレスト」の間にあるラグーンで行われる、夜のショーです。

 

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「リバーズ・オブ・ライト」のコンセプトアート ©Disney

 

これまでのパークにはないショーになる予定で、多くのパフォーマーが出演し、ウォータースクリーンを使った演出も予定されています。リバーズ・オブ・ライトは2016年春に始まる予定です。こちらもアバターエリアと同様、すでに工事が進められています。

 

もう一つは「サンセット・キリマンジャロ・サファリ」アフリカのサバンナをジープに乗って、動物たちを観察する「キリマンジャロ・サファリ」は大人気アトラクションです。ここに新しく夜のプログラムが導入されます。

 

どのようなプログラムになるのかは、まだ明らかになっていませんが、リカオンとハイエナが新しく登場するようです。こちらも「リバーズ・オブ・ライト」と同じく、2016年春に導入予定です。

 

アニマルキングダムについては、本物の動物たちが生活していることから、夜の集客が弱いという問題点がありました。ディズニーワールドのほかのパークと比べても、開園時間が短かったのです。

 

アバターエリアの導入に加えて、リバーズ・オブ・ライトやサンセット・キリマンジャロ・サファリの導入は、ディズニーとして今後アニマル・キングダムの夜の集客に力を入れたい、と考えている証拠だと思われます。アニマル・キングダムについては、これからの動向にも注目していく必要がありそうです。

 

ソアリンもアップデート

様々な場所で空中散歩が楽しめる「ソアリン」カリフォルニア・アドベンチャーとエプコットにあるのですが、今回「ソアリン アラウンド・ザ・ワールド」にリニューアルされることになりました。

 

現在建設中の上海では、「ソアリン オーバー・ザ・ホライズン」という名前が付けられる予定です。そのため、上海のソアリンと、カリフォルニア・アドベンチャーやエプコットのソアリンは、内容が異なることになりそうです。

 

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リニューアルの対象となる「ソアリン」©Disney

 

リニューアルは2016年の予定です。ディズニーパークの公式ブログでは、実際にアトラクションで使用する映像の撮影風景が紹介されています。

 

 

アイアンマン・エクスペリエンス

香港ディズニーランドで現在建設中の「アイアンマン・エクスペリエンス」名前の通り、映画『アイアンマン』をテーマにしたアトラクションです。

 

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発表されたコンセプトアート ©Disney

 

今回、そのアトラクションの内容が明らかになりました。舞台は香港。主人公トニー・スタークの会社「スターク・インダストリー」が開催するイベント「スターク・エキスポ」ここにそびえ立つスターク・タワーへ、ゲストは「アイアン・ウイング」で空を飛んで向かうことに。しかし、そこに悪の組織ヒドラのロボットが現れて、戦うことになる…というものです。

 

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発表されたコンセプトアート。香港の街の中央にそびえ立つのが「スターク・タワー」©Disney

 

オープンは2016年の予定です。

 

フローズン・エバー・アフター

現在エプコットでは、ノルウェー館の跡地に、映画『アナと雪の女王』をテーマにしたアトラクション「フローズン・エバー・アフター」が建設中です。

 

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今年6月に発表されたコンセプトアート ©Disney

 

すでにコンセプトアートが発表されていることから、今回のエキスポでは目立った発表はありませんでした。劇場版でも曲を制作したロペス夫妻が、引き続きアトラクションの楽曲を担当する予定です。オープンは2016年、アナとエルサのグリーティング施設も導入されます。

 

上海ディズニーランド

上海ディズニーランドについては、すでに上海でパークの詳しい施設やコンセプトアートが発表されています。またエキスポ内でもブースが設けられ、上海と同じようにパークの概要について紹介されていました。パーク&リゾートの講演の中では、特段の言及はありませんでした。

 

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パークの模型の前でプレゼンテーションを行うボブ・アイガーCEO ©Disney

 

あれ?東京はどうなの?

さて、ここからが本題です。今回のD23 Expoでは、東京ディズニーリゾートに関して、一切発表はありませんでした。パーク&リゾートについても、新ファンタジーランドと、シーの新テーマポート(アナ雪エリア)について触れただけで、あまり時間も取られませんでした。

 

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オリエンタルランドが発表しているコンセプトアートと、パーク拡張計画の概要 ©Disney

 

同じくパリも同様に、2017年に開園25周年を迎えることに触れただけで、大きな発表はありませんでした。ただパリについては、現在集客に苦戦しており、今後パークの大規模なテコ入れも噂されています。財政的に苦しい事情もあり、まだ発表できる段階ではないのでしょう。

 

では、東京はどうなのでしょうか。

 

これについて、舞浜新聞では、多くの方が指摘しているように、11月に東京で行われる「D23 Expo Japan 2015」で、パークに関する発表が行われるのでは?と見ています。

 

 

ここには、ちょっと複雑な事情がありそうです。東京ディズニーリゾートは世界で唯一、ディズニーが直接経営に関わっていないフランチャイズのパークです。舞浜新聞をいつも読まれている読者の方なら、よくご存じだと思います。

 

 

東京ディズニーリゾートの設備投資については、オリエンタルランドとオフィシャルスポンサーが費用を負担します。ディズニーは技術やノウハウは提供しますが、建設費は一円も出しません。あくまでも造るか造らないかは、オリエンタルランドに決定権があります。

 

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世界で初めての導入となる「アナ雪エリア」©Disney

 

実際、過去にはこんな話もあります。ディズニーは東京ディズニーランドのトゥモローランドに、マジックキングダムにあった「ExtraTERRORestrial Alien Encounter(エイリアンとの遭遇)」を導入しようと働きかけました。しかし、当時の加賀見俊夫社長(現CEO)が首を縦に振らず、ギリギリのところで導入が見送られたのです。

 

まとめサイトなどでは「怖すぎて営業中止となったディズニーランドのアトラクション」として、この「エイリアンとの遭遇」が紹介されています。真っ暗闇の中、生暖かいエイリアンの息やツバが吹きかかるという、スリルのあるアトラクションでした。

 

その代わりに建設されたのが「プーさんのハニーハント」日本の無線操縦技術を使って、海外のパークにあるプーさんのアトラクションとは、一線を画したものに仕上がっています。オープンからすでに15年近くが経ちますが、今でも大人気アトラクションです。

 

このように、オリエンタルランドが建設費を出し、決定権を握っている以上、ディズニーは東京のパークを自由に開発することは難しいのです。今回のエキスポで東京のパークに関する発表がほとんどなかったのは、ディズニーが主催するD23 Expoというイベントで、フランチャイズのパークの発表はできないという事情がありそうなのです。

 

さらに、こういった見方もできます。オリエンタルランドは東京証券取引所の第1部に上場する「上場企業」です。東証一部上場企業といえば、一流企業の代名詞ともいえるでしょう。オリエンタルランドは上場企業である以上、株価に大きな影響のある発表は、すぐに表に出さなければいけません。これを「適時開示」といいます。

 

つまり、オリエンタルランドではなく、ディズニーが東京のパークに関する重大発表をしてしまうと、オリエンタルランドの株価に影響が出る、そうなるとオリエンタルランドの適時開示が疑われてしまう、そういった懸念も出てきてしまうのです。

 

適時開示については、あくまでも舞浜新聞の邪推ですが、少なからず影響があるのかな…と思っています。

 

D23 Expo Japanは、2013年に引き続いて2回目の開催となります。前回は10月の3連休に行われましたので、多くの人で賑わいました。しかし、今年のエキスポは11月6日(金)~8日(日)に行われる予定です。6日(金)は平日、さらに9日(月)からはクリスマスイベントが控えています*1

 

オリエンタルランドとしては、わざわざこんな時期に開催したくはなかったと思います。では、どうしてこの時期なのか。それは10月の第2四半期決算の発表で、東京のパークに関する重大発表を行い、11月のエキスポでディズニーから詳細な発表がある、という見方ができるのです。

 

D23 Expoは、あくまでもディズニーの日本法人「ウォルト・ディズニー・ジャパン」が主体となって、開催されます。東京ディズニーリゾートで開催されますが、あくまでもオリエンタルランドではなく、ディズニー主催のイベントなのです。

 

オリエンタルランドとしては、株価に影響のある発表だから、10月30日の第2四半期決算の発表に合わせて、情報を表に出したい。ディズニーも北米に次いで市場規模が大きく、ディズニーファンの裾野が広い日本市場で、パークに関する重大発表を行いたい。両社の利害の一致が、11月の初めという時期だったのではないでしょうか。

 

あくまでも、舞浜新聞の妄想ですが…。オリエンタルランドは、パークの大規模開発について、今年中にも詳細を発表するとしています。東京ディズニーリゾートの重大発表が、11月のエキスポで発表されるのか。ほんのちょっとだけ、期待して待つことにしたいと思います。

 

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©Disney

 

参考リンク

*1:昨年のクリスマスイベントでは、事前にプレス向けのプレビューはありませんでしたので、今年もないと思われます。