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舞浜新聞

東京ディズニーリゾートなどのディズニーパークをはじめとして、ディズニーに関する様々な情報をお伝えします。



【特別寄稿】「Go!プリンセスプリキュア」から「アナと雪の女王」を想う

今回は「特別寄稿」と題して、いつもとは違ったライターの記事をお届けします。

 

2月1日から放送が始まった「Go!プリンセスプリキュア」女の子に大人気のプリキュアシリーズ最新作です。12作目となる今シリーズでは「プリンセス」が全面に押し出されています。

 

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©ABC・東映アニメーション

 


 

それでは、新しいプリキュアシリーズを見て感じたことについて、ディズニープリンセスの話も織り交ぜながら、ありのままに書いていこうと思います。

 

「プリンセス」の押しつけ?

すでにプリンセスプリキュアは第3話まで放送が終わっています。

 

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©ABC・東映アニメーション

 

今作の主人公「春野はるか」は、プリンセスに憧れる13歳の女の子。ただ「プリンセスになるのが夢」ということを恥ずかしく思っていて、それを友人に打ち明けることにためらいを感じています。

 

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主人公・春野はるかは全寮制の私立ノーブル学園に通う中学一年生。全寮制という設定は、おそらく「アイカツ!」を意識しているのだろう。©ABC・東映アニメーション

 

プリキュアシリーズの場合は1年間、約50話が放送されますので、まだまだストーリー展開は分かりません。しかし、第1話から第3話を見て思うのは、どうも小さな女の子に対して「プリンセス」を押し付けているのでは?ということです。

 

もちろん、女の子のプリンセスへの憧れ、変身願望といった思いはあるでしょう。そんな思いを汲んでストーリーやキャラクターが組まれていると思います。プリンセスプリキュアの前作「ハピネスチャージプリキュア!」に登場する白雪ひめ/キュアプリンセスは、ブルースカイ王国の王女でした。

 

しかし、本来プリンセスは王族の娘や妃を指す言葉。「プリンセスになりたい!」と、まるで職業のように憧れるものではありません。

 

これがもっと昔だったならば、あり得た話かもしれません。だって、収入があって、容姿端麗、なおかつ優しい男性と巡り合えたら、そこでプリンセスになれるのですから。でも、今の時代、そんな話は通用しません。そんな現実にフタをして「私、プリンセスになりたいの!」とひた向きに願う主人公を見ると、どうも違和感を覚えるのです。

 

「結婚すれば幸せ」はもう古い

今は女性にとって生き辛い社会になりました。独身で仕事を頑張れば「いつまで仕事をやってるんだ」「早く結婚しろ」結婚したらしたで「仕事は続けてくれ」「俺の稼ぎだけじゃ生活できない」親戚からは「いつ子どもを産むんだ」どんな選択をしても、周りから色々と言われてしまいます。

 

保育所が少なくて子どもは預けられない。でも政治は「女性の社会進出」なんて言っている。私の身の回りでも、小さな子を抱えながら働いているママさんはたくさんいます。でも、回りに気を遣って、仕事の能率を下げないように必死です。

 

「結婚して専業主婦になればいいんじゃないの?」もちろん、そういった意見もあるでしょう。でも、自分をプリンセスとして養ってくれる王子様はどれくらいいるでしょうか。そんな素敵な男性と巡り合える確率は?何も自分に文句を言わず、愛してくれる王子様なんているのでしょうか。

 

もちろん、専業主婦としてずっと家にはいたくない、仕事をしたいという方も多いでしょう。子どもが大きくなったとき、自分には何も残らない、なんてつまらないですから。専業主婦の方にも、もちろん素敵な日々を送っている方もいます。でも、もし王子様がいなくなったら、どうしますか?

 

プリンセスプリキュアは「戦うプリンセス」

プリンセスプリキュアはプリンセスの押しつけでは?と先ほど書きました。

 

プリキュアシリーズの最大の柱は「戦う女の子」プリキュアシリーズの誕生前は、多くの女性ヒロインが魔法や男性の力を借りて戦うことが多かったです。しかし、プリキュアシリーズの場合は、基本的には肉弾戦。もちろん、バンダイのおもちゃがアイテムとして登場しますが、徒手空拳で女の子が敵と戦うのです。

 

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キュアフローラの変身シーン。3方向からのカットを見ると、変身というより「お着替え」といった感じがする。©ABC・東映アニメーション

 

プリンセスプリキュアもこれまでの作品と同様、変身して敵と肉弾戦を繰り広げています。まさに「戦うプリンセス」ですね。これを見ると、今の日本の女性を象徴しているような気もします。

 

エルサは「戦う女王」?

世界的に大ヒットした「アナと雪の女王」この作品も、近年のディズニープリンセスと比較すると、かなり印象的なものになっています。

 

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©Disney

 

一番大きいのは、男性が果たしている役割が少ないことでしょう。アナとエルサは基本的に自立しており、男性と結婚する必要性はあまり感じられません。もちろん、アナのように運命の出会いに憧れている描写もありますが、最終的には結婚にまでは至っていません。「男性に頼る」という感覚はないのでしょう。

 

エルサも女王として、自分が背負っている運命と向き合おうと戦います。印象的なのは、エルサがアレンデール王国から追って来た男たちと戦うシーンですね。自分の特殊な能力を使って、男性たちと戦う。

 

これまでにもムーランのように戦うプリンセスはいましたが、エルサもまた今の時代を象徴するようなプリンセスだと思います。

 

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©Disney

 

それを考えると、プリンセスプリキュアが「プリンセス」と冠して、悪と戦っているのも不自然ではないような気もします。だって、女性だって今の時代、何かしら誰かと戦っているのですから。

 

第1話でキュアフローラが自分の力をコントロールできない様子が描かれています。自分の持つ力をコントロールできなかったエルサの姿と重なりますね。

 

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強い決意で相手に立ち向かうのはプリキュアの伝統。強い表情で正面を向くカットが印象的だ。©ABC・東映アニメーション

 

女性にとっての「プリンセス」とは?

ディズニーが最近展開しているものとして「ちいさなプリンセス ソフィア」という作品があります。シングルマザーだった母親が国王と結婚することになり、急にプリンセスになってしまった女の子「ソフィア」が主人公になっています。

 

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©Disney

 

このあたりのストーリー設定が、なんとも現代的ですね。ここではプリンセスは憧れてなったものではなく、成り行きで「なってしまった」といった感じでしょうか。そのほうが見ている女の子の憧れの気持ちは強くなるのでしょうが…。

 

ソフィアを見ていると、やはり大人が子どもに対して、プリンセスであることを押し付けているような感じがします。女の子はこうあるべきだ。女の子はこうしなくてはいけない。そんな印象を受けるのです。女の子だって、泥んこになりながら遊んだっていいでしょう。でも、それはプリンセスらしくない。多くの男性の好みに合わないからです。

 

女性にとって「プリンセス」とはなんでしょうか。単なる憧れや「ああなりたい」というイメージなのでしょうか。それとも、結婚して憧れの王子様と一緒に仲良く暮らすことでしょうか。

 

私にはよく分かりません。しかし、そんな多くの女性が持つプリンセスへの憧れの気持ちを、商売の道具として使うのは、ちょっと考えさせられるのです。

 

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©ABC・東映アニメーション