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舞浜新聞

東京ディズニーリゾートなどのディズニーパークをはじめとして、ディズニーに関する様々な情報をお伝えします。



東京ディズニーリゾートにとって、一番大切なのは「株主」なの?

東京ディズニーリゾートを運営しているのは株式会社オリエンタルランド。そんなオリエンタルランドは東証一部にも上場している有力企業です。もちろん株式会社である以上、株主からの出資を受けています。

 

今回はそんなオリエンタルランドの最近の経営方針について、少し考えていきたいと思います。

 

オリエンタルランドは魅力的な投資先

まずはこちらのグラフから。これは1株あたりの配当額を2000年度から年ごとにグラフで表したものです。2013年度はまだ未定であるため、あくまでもオリエンタルランドによる予想値です。

 

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2000年度には1株あたり14円だった配当額が、2012年度には120円(20円は増配分)まで上昇しています。特に2009年度には前年度の70円から100円まで上昇しています。これは東京ディズニーランド開園25周年を祝った2008年度の業績が好調だったためだと思われます。

 

しかし、2009年度以降も配当額は据え置かれ、2012年度には20円増配という形で120円が配当されました。これも2012年度の決算で売上高と営業利益が過去最高を更新したためだと思われます。株主からすれば、十分な利益が上がっているのに配当が少なければ、リスクをとって出資した意味がありませんからね。

 

では次に、こちらのグラフをどうぞ。これはEPSと呼ばれる数値を年ごとにグラフで表したものです。EPSとは「1株あたりの当期純利益」のこと。その年度の純利益を発行済み株式総数で割ったものです。信頼性が高いことから、株式投資で広く使われている指標です。

 

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これを見ると、2007年度からEPSの数字が伸びていることが分かります。2009年度から発行済み株式の総数は変わっていませんので、それだけ純利益が増えていることが読み取れるのです。投資家にとって、オリエンタルランドは魅力的な投資先と言えるでしょう。

 

「費用の抑制」って何?

さて、ここでオリエンタルランドが発行しているアニュアルレポートを読み解いていくことにしましょう。アニュアルレポートは「年次報告書」とも呼ばれており、企業が投資家に向けて発行している財務諸表や経営方針などを記載した冊子です。

 

 

元々アニュアルレポートは海外の投資家に向けて発行されていました。しかし、近年では日本でも個人の投資家が企業の株を購入することが多くなってきたため、日本語版のアニュアルレポートを発行する企業が増えてきました。オリエンタルランドでは、2006年度の決算分から日本語版を発行しています。

 

2007年4月に発行された「アニュアルレポート2007」には、オリエンタルランドの中期経営計画「Innovate OLC 2010」について紹介されています。この中でオリエンタルランドは「株主の皆さまへの直接的な利益還元(本文から引用)」を経営上の重要政策として挙げています。

 

目標値は2011年3月期で年間配当額を100円まで引き上げること。では、先ほど紹介した1株あたりの配当額を見てください。きちんと目標が達成されていることが分かります。

 

このアニュアルレポート2007で気になるところがありました。24ページの「収益および利益の状況」の説明の部分です。営業利益が増えた理由として「テーマパーク事業においてエンターテインメント・ショー製作費などの費用の抑制に努めたこと」を挙げているのです。

 

来園者にとって東京ディズニーリゾートは魅力的な投資先?

東京ディズニーランド・東京ディズニーシーのどちらかのパークに一日入園することができ、アトラクション乗り放題・ショー見放題の「1デーパスポート」は2013年4月現在、大人一人6,200円となっています。

 

さて、この金額、安いと思いますか?それとも高いと思いますか?高いと思われる方は、そもそもディズニーパークには入らないでしょう。少なくとも、この金額を払ってもいいと思うからこそ、多くの人がパークを訪れているのだと思います。

 

株主にとって東京ディズニーリゾートを抱えるオリエンタルランドは、非常に魅力的な投資先であるというのは、先ほど書いた通りです。しかし、オリエンタルランドの最近の経営姿勢を見ていると、どうもゲスト(来園客)よりも株主の利益や満足度を重視している気がしてならないのです。

 

上場企業である以上、株主への利益還元は企業使命の一つであるといえます。しかし、ディズニーパークは金の卵を産むガチョウではありません。ゲストが満足してお金を使うからこそ、利益を上げることができるのです。最近のゲストの満足度を無視した経営・パーク運営には危機感を覚えます。皆さんはどう考えますか?