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舞浜新聞

東京ディズニーリゾートなどのディズニーパークをはじめとして、ディズニーに関する様々な情報をお伝えします。



オリエンタルランド「2013年3月期連結決算」を読み解く

東京ディズニーリゾートの分析・考察

4月26日、オリエンタルランドは2013年3月期の連結決算を発表しました。決算書はその企業について知る上でも、かなり重要なものとなります。今回はその決算について、分かりやすく読み解いていきます。

 

オリエンタルランド「2013年3月期 決算説明資料」

http://www.olc.co.jp/wpmu/wp-content/blogs.dir/2/files/2013/04/20130426_03.pdf

 

売上高は過去最高を更新!

2013年3月期(2012年4月1日~2013年3月31日)のグループ全体の売上高は3955億円。これは2012年3月期と比較して9.9%増となりました。2012年3月期の売上高も過去最高でしたので、今期も過去最高を更新しました。

 

営業利益(本業の儲け)も前期比21.7%増の814億円となり、こちらは5期連続の過去最高益を更新。税引き後利益は前期比60.3%増の514億円。こちらも2期連続の過去最高益となりました。

 

好調の要因は?

オリエンタルランドは今期の決算が好調だった理由として、東京ディズニーシーへ2012年7月に導入した新しいアトラクション「トイ・ストーリー・マニア!」が人気を集めたこと、「ミッキーとダッフィーのスプリングヴォヤッジ」や「ディズニー夏祭り」といったスペシャルイベントが集客力を発揮したことに加えて、夏休みや1月~3月に好天に恵まれたことを挙げています。

 

ゲスト一人当たりの売上高が前期比2.6%増の10601円となったのも、売上高が伸びた要因の一つでしょう。チケットの値上げやイベント・アトラクション関連グッズの販売好調、ワンハンドメニュー(持ち歩ける飲食物)の販売好調が、その理由として挙げられています。

 

決算資料を読んでいくと、2009年3月期と今期の売上高の比較がありました。特に第1四半期(4月~6月)と第4四半期(1月~3月)の売上高がそれぞれ伸びています。オリエンタルランドは第1四半期はイースターやダッフィーといったスペシャルイベントで、第4四半期は春休みに入った学生に向けたマーケティング強化を、その理由として挙げています。

 

オリエンタルランドとしては、入園者数の平準化、一年を通してまんべんなくゲストが入園してもらえるように、というのを目指しています。夏休みの第2四半期、ハロウィーンとクリスマスの第3四半期は特に問題はありませんが、どうしても落ち込むのが第1四半期と第4四半期。今後もスペシャルイベントと学生向けのマーケティング強化を考えているでしょう。

 

裏を返せば、第4四半期はかつてのように「スペシャルイベントを組んで集客」といったことは考えにくいと思われます。学生はショーやパレードよりも、アトラクションやグッズへの需要が高いと思われるからです。ファンとしては、ちょっと寂しい気もします。

 

かつてランドでは1月~3月に「シンデレラブレーション:ライツ・オブ・ロマンス」が開催されていました。今後はこうした閑散期のテコ入れイベントは行われないかもしれません。

 

さて、今後の見通しは?

2014年3月期の業績予想は、以下のようになっています。

 

  • 売上高 前期比4.6%増 4137億円
  • 営業利益 前期比1.6%増 827億円
  • ランド・シー入園者数 前期比0.7%増 2770万人
  • 一人あたりの売上高 前期比0.9%増 10700円

 

いずれも過去最高だった今期の数字を上回るという、かなり強気な予想となっています。入園者数も過去最高を更新する目標を立てていますので、オリエンタルランドとしては、30周年のイベントの集客力にかなりの自信があるのでしょう。

 

私が気になったのは「コスト効率化」という言葉。2014年3月期の固定経費・諸経費は、周年イベントが開催されなかった2010年3月期と同じ水準に抑えるというのです。「少ない投資で利益は最大に」というのは企業経営の大原則ですが、アニバーサリーらしさを求めるファンの気持ちはちょっと辛いものがあります。

 

「過去最高」は新たなる投資への布石?

決算の中では「2013中期経営計画」についても説明されています。これは2011年度から2013年度までの、オリエンタルランドの経営方針についてまとめたもの。この中で気になるのは「フリー・キャッシュ・フロー」の数字です。

 

フリー・キャッシュ・フローとは、かなり平たく言うと、企業が自由に使える資金のこと。オリエンタルランドは3年間で1,300億円のフリー・キャッシュ・フローを作り出す目標を立てていましたが、実際には1,720億円を達成する見込みを立てています。

 

フリー・キャッシュ・フローの使い道として、一つ目に挙げられているのが「新たな成長への投資」これはまさしく、東京ディズニーリゾートへの新たなる投資ではないでしょうか。以前の記事で、東京ディズニーリゾートの拡張計画が発表されるのでは?という記事を書きましたが、あながち間違ってはいないようです。

 

 

株価もこれまで「1万円超えれば御の字」と言われていたのが、今では年初来高値を何度も更新して、1株1万5,000円の大台を突破しています。

 

配当目的の買いも考えられますが、それだけ多くの投資家がオリエンタルランドの成長を信じているからでしょう。過去最高の決算は、投資家に対して「これだけ儲かっているので、大規模な投資をしてもいいよね」という布石に思えてならないのです。